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忍び寄る影
訪問
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「団長、お客様です」
「ん?」
祭りが終わった翌日。自室で仕事していた俺の所へ一般兵が来た。
「応接室にお通ししております」
「わかった、今行く」
客?客ー…………客?え、俺に?
思い当たる節もなくお偉いさんだとどうしようと思い正装をしてから応接室へ向かう。
本当に思い当たらない。誰だ。
お偉いさんは嫌だ。堅苦しいのは苦手だ。えーー無理。帰ろっかな。
応接室の扉の前まで来てうだうだ悩んでいたが流石にまずいか、という結論の元、いつもより数十倍重く感じられた扉を開いた。
「…………お?」
「あ、蒼涼。ごめんな。いきなり」
そこに居たのは俺の予想に反して勇者様御一行が居た。メンバーは徹、本田、青木、齋藤、原西。
の5人。
人数に関しては特に触れずにとりあえず彼らの対面にある椅子に座る。
「いや、そりゃいいけど………………どした?」
「頼みがあってさ」
「頼み?」
頼み?また国内案内か?
んーあれは正直性にあわないので御遠慮致したいんですけど………
「俺たちに稽古をつけて欲しい!」
「………………………お???」
頭を下げる彼らとただ首を傾げる俺。
話が呑み込めません。まる。
「えーーーっと…………………ん???」
説明求む、と彼らを見る。
「あー…俺たち勇者なのに弱いじゃん………」
「うん」
「…………いや、そこはそんな即答するところじゃないぞ…………」
だって事実だもん。
顎を上げて先を促す。
「こんなんじゃ魔王を倒すなんて夢のまた夢って……みんなで話してたんだよ………」
「あーー…………なるほど?」
「蒼涼は滅茶苦茶強いから戦い方を教えてもらいたいなって…」
「滅茶苦茶って…………………」
彼らの前で戦ったのはロキシアの時だけのはずだ。その時は少し距離もあったし抑全然本気出してなかったし滅茶苦茶強いと言われても反応に困る。
少しどう反応しようか、と考えてるとふと本田が目に入る。
あぁ、こいつはこの前魔人達と戦った時見てたな…………。情報源はそこか。
「俺たちは強くなんなきゃいけないんだ!頼む!!!」
「…………………………」
頭を下げ、頼んでくる彼らを見てなんだか胸が暖かくなる。
自分たちの弱さを理解し、それを、どう乗り越えるべきかをパーティーで話し合い実行に移す。
戦いをほおり投げたり他人に任せたりするのではなく自分で戦うために強くなろうとする。
そんな姿勢に嬉しくなってしまう。
「まぁ、教えるのはそんな上手くねえけどそれでいいなら……………」
「ほんとか!?!?」
「それにしてもなんで今日来たんだ?」
本田がパーティー内で俺の力量について話したとしても戦ったのは数日前だ。なんで数日経った今なんだろう、と純粋に疑問だった。
「昨日まで祭りで忙しかったろ?」
「おぉ……………」
ちゃんと分かってくれてんのか………素晴らしい。流石俺幼馴染☆
「それにちょっとこっちも色々あって、な」
「………………成程」
そこについては深く追求しない。
パーティー内のことに部外者が、首を突っ込んでも何も出ない。
「まあ了解!なら徹底的にしごいてやるから」
「お、おう……………頼む…………」
若干冷や汗を流しているのは見なかったことにする。
「とりあえず…………えー…………………………戦い方を教えて貰っても?」
「俺は弓が主だな」
「俺は銃」
齋藤、原西が言う。
「私は魔法」
「俺と本田は剣、かな」
なるほど。なかなかバランスが良いのか。
にしても弓に銃に魔法…………かぁ………。
500年前色んな武器使って大体は使えるようになったけど1番手に合ったのは剣だった。だからほとんど剣を使って戦ってきた。他の武器は教えるには俺自身の力量不足だ。
それならプロに任せればいいのか。
「よし、それじゃあちょっとついてこい」
「どこ行くんだ?」
「あっち」
「指示語じゃわかんない…………」
「ついてくりゃわかる!」
少し歩き第二訓練場へと向かう。
今は第四騎士団が居るはずだ。
訓練場へと入ると活気のいい声が耳に届く。
「おーい、リグルー!ちょっといいか?」
「はーい」
返事とともにこちらへ走ってくる一人の女性。20代半ば~後半の彼女はこの騎士団唯一の女性師団長だ。自分の力で勝ち取った地位。その名は伊達ではない。
「どうしました?団長…………あれ?その方たちは?」
「勇者たちー」
「えっ!?この方たちが!?」
慌てて敬礼しようとする彼女を止める。
「ちょっとさぁ、こいつ面倒見てくんね?」
「………………えーっと………………一ノ瀬…?」
原西が頭の上にはてなマークを大量に作りながら俺の肩を叩く。
「えーとね、こいつ、この団の中でも銃の扱いが1番上手いのよ」
「だ、団長…………」
「照れるな照れるなって事実だから」
「だから俺が銃教えるよりこいつに教えてもらった方がいいぞ!!頼めるか?」
最後の問いかけはリグルに対して。
その問いかけにリグルは頷く。
「勿論ですよ」
「よし、じゃあ頼む!じゃ、原西。頑張れよ~」
「え、あ、………お、…………おう!ありがとう」
「うむうむ」
よし。では次は第二騎士団かな。
「グレイー!ちょっとバーゼル借りていいー?」
「いいっすよー」
グレイに許可を得てから一人の若い男を引っ張ってくる。
「どうしたんですか?」
「お前弓得意だったろ」
「え、えぇ……まあ他のものよりは幾分かマシですが…」
さっきの展開と俺とバーゼルの会話で大体予想が着いたであろう。齋藤が俺?というふうに自分を指さす。
「そーそー。幾分かマシとかふざけたこと言ってるけどこいつが多分俺が知る中じゃこの団で1番弓の扱いが上手いな」
「騎士団って剣で戦うイメージあるんだけど…」
「得意不得意が人にはあるからな。不得意なモノ使って怪我とかしたら嫌だろ」
「へー…」
「あの……団長。話が見えないんですけど…?」
1人話が見えていないバーゼルに説明。
「あぁ!なるほど!…………………って俺が教えるんですか!?勇者様に!?え、嘘。無理」
「無理じゃあない。はい、ガンバー」
「え、えぇぇぇ!?!?」
齋藤置いてさっさと行きます。さようなら。
その後、魔法が得意なやつの元へ行き青木を押し付けて最後徹と本田3人で本部内を歩く。
「俺たちは誰が教えてくれんの?」
「俺じゃ」
一応俺が頼まれたわけだし全部他の奴らに押し付けるのは…ねぇ…?
「ん?」
祭りが終わった翌日。自室で仕事していた俺の所へ一般兵が来た。
「応接室にお通ししております」
「わかった、今行く」
客?客ー…………客?え、俺に?
思い当たる節もなくお偉いさんだとどうしようと思い正装をしてから応接室へ向かう。
本当に思い当たらない。誰だ。
お偉いさんは嫌だ。堅苦しいのは苦手だ。えーー無理。帰ろっかな。
応接室の扉の前まで来てうだうだ悩んでいたが流石にまずいか、という結論の元、いつもより数十倍重く感じられた扉を開いた。
「…………お?」
「あ、蒼涼。ごめんな。いきなり」
そこに居たのは俺の予想に反して勇者様御一行が居た。メンバーは徹、本田、青木、齋藤、原西。
の5人。
人数に関しては特に触れずにとりあえず彼らの対面にある椅子に座る。
「いや、そりゃいいけど………………どした?」
「頼みがあってさ」
「頼み?」
頼み?また国内案内か?
んーあれは正直性にあわないので御遠慮致したいんですけど………
「俺たちに稽古をつけて欲しい!」
「………………………お???」
頭を下げる彼らとただ首を傾げる俺。
話が呑み込めません。まる。
「えーーーっと…………………ん???」
説明求む、と彼らを見る。
「あー…俺たち勇者なのに弱いじゃん………」
「うん」
「…………いや、そこはそんな即答するところじゃないぞ…………」
だって事実だもん。
顎を上げて先を促す。
「こんなんじゃ魔王を倒すなんて夢のまた夢って……みんなで話してたんだよ………」
「あーー…………なるほど?」
「蒼涼は滅茶苦茶強いから戦い方を教えてもらいたいなって…」
「滅茶苦茶って…………………」
彼らの前で戦ったのはロキシアの時だけのはずだ。その時は少し距離もあったし抑全然本気出してなかったし滅茶苦茶強いと言われても反応に困る。
少しどう反応しようか、と考えてるとふと本田が目に入る。
あぁ、こいつはこの前魔人達と戦った時見てたな…………。情報源はそこか。
「俺たちは強くなんなきゃいけないんだ!頼む!!!」
「…………………………」
頭を下げ、頼んでくる彼らを見てなんだか胸が暖かくなる。
自分たちの弱さを理解し、それを、どう乗り越えるべきかをパーティーで話し合い実行に移す。
戦いをほおり投げたり他人に任せたりするのではなく自分で戦うために強くなろうとする。
そんな姿勢に嬉しくなってしまう。
「まぁ、教えるのはそんな上手くねえけどそれでいいなら……………」
「ほんとか!?!?」
「それにしてもなんで今日来たんだ?」
本田がパーティー内で俺の力量について話したとしても戦ったのは数日前だ。なんで数日経った今なんだろう、と純粋に疑問だった。
「昨日まで祭りで忙しかったろ?」
「おぉ……………」
ちゃんと分かってくれてんのか………素晴らしい。流石俺幼馴染☆
「それにちょっとこっちも色々あって、な」
「………………成程」
そこについては深く追求しない。
パーティー内のことに部外者が、首を突っ込んでも何も出ない。
「まあ了解!なら徹底的にしごいてやるから」
「お、おう……………頼む…………」
若干冷や汗を流しているのは見なかったことにする。
「とりあえず…………えー…………………………戦い方を教えて貰っても?」
「俺は弓が主だな」
「俺は銃」
齋藤、原西が言う。
「私は魔法」
「俺と本田は剣、かな」
なるほど。なかなかバランスが良いのか。
にしても弓に銃に魔法…………かぁ………。
500年前色んな武器使って大体は使えるようになったけど1番手に合ったのは剣だった。だからほとんど剣を使って戦ってきた。他の武器は教えるには俺自身の力量不足だ。
それならプロに任せればいいのか。
「よし、それじゃあちょっとついてこい」
「どこ行くんだ?」
「あっち」
「指示語じゃわかんない…………」
「ついてくりゃわかる!」
少し歩き第二訓練場へと向かう。
今は第四騎士団が居るはずだ。
訓練場へと入ると活気のいい声が耳に届く。
「おーい、リグルー!ちょっといいか?」
「はーい」
返事とともにこちらへ走ってくる一人の女性。20代半ば~後半の彼女はこの騎士団唯一の女性師団長だ。自分の力で勝ち取った地位。その名は伊達ではない。
「どうしました?団長…………あれ?その方たちは?」
「勇者たちー」
「えっ!?この方たちが!?」
慌てて敬礼しようとする彼女を止める。
「ちょっとさぁ、こいつ面倒見てくんね?」
「………………えーっと………………一ノ瀬…?」
原西が頭の上にはてなマークを大量に作りながら俺の肩を叩く。
「えーとね、こいつ、この団の中でも銃の扱いが1番上手いのよ」
「だ、団長…………」
「照れるな照れるなって事実だから」
「だから俺が銃教えるよりこいつに教えてもらった方がいいぞ!!頼めるか?」
最後の問いかけはリグルに対して。
その問いかけにリグルは頷く。
「勿論ですよ」
「よし、じゃあ頼む!じゃ、原西。頑張れよ~」
「え、あ、………お、…………おう!ありがとう」
「うむうむ」
よし。では次は第二騎士団かな。
「グレイー!ちょっとバーゼル借りていいー?」
「いいっすよー」
グレイに許可を得てから一人の若い男を引っ張ってくる。
「どうしたんですか?」
「お前弓得意だったろ」
「え、えぇ……まあ他のものよりは幾分かマシですが…」
さっきの展開と俺とバーゼルの会話で大体予想が着いたであろう。齋藤が俺?というふうに自分を指さす。
「そーそー。幾分かマシとかふざけたこと言ってるけどこいつが多分俺が知る中じゃこの団で1番弓の扱いが上手いな」
「騎士団って剣で戦うイメージあるんだけど…」
「得意不得意が人にはあるからな。不得意なモノ使って怪我とかしたら嫌だろ」
「へー…」
「あの……団長。話が見えないんですけど…?」
1人話が見えていないバーゼルに説明。
「あぁ!なるほど!…………………って俺が教えるんですか!?勇者様に!?え、嘘。無理」
「無理じゃあない。はい、ガンバー」
「え、えぇぇぇ!?!?」
齋藤置いてさっさと行きます。さようなら。
その後、魔法が得意なやつの元へ行き青木を押し付けて最後徹と本田3人で本部内を歩く。
「俺たちは誰が教えてくれんの?」
「俺じゃ」
一応俺が頼まれたわけだし全部他の奴らに押し付けるのは…ねぇ…?
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