2回目チート人生、まじですか

ゆめ

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忍び寄る影

戦う

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 目を閉じ、息を深く吸い、吐く。
 集中力を高めて一気に地を踏み抜く。

 ドォォン

 音があとからついてくる。そんな表現がまさに合っていた。
 俺はまずもの試しに背後に回って剣を振り下ろす。

「ーーーーーーーー!!」

 ガキンッ、と跳ね返る刃に軽く驚きながらロキシアの攻撃を避け、距離をとる。
 
「かってぇ……………」

 ロキシアと言っても個体で差があるのか?作り方みんな一緒…って訳でもないのか?注ぎ込む魔力によって変わる…………?うーーーん…………
 若干前回の奴より遅い気がする。その代わりに異様なまでの強度。

「ったく………強度に全振りかよ」

 普通には傷を付けられないことがわかったため俺は魔法の行使をする。

「『纏え』『越せ彼方』」

 剣が炎を帯びる。

 今回は炎にしてみました☆どう?

 正直前回の奴よりも遅いので身体強化しなくても速度の点でいえば全く問題はない。だから今回の身体強化の魔法で重視したいのは俺自身のパワーの底上げだ。恐らく魔法の付与だけでいけそうだが一応、ということで身体強化もしておく。

 別にして損は無いしね。

 そして再び距離を縮め魔法を付与した剣を振り下ろす。

「グギャァァァァ」

 悲鳴のような叫び声が辺りにこだまする。
 そして同時に血が待ったことで攻撃が有効になったと判断、舌を巻く。

 まだ致命傷ではない。
 が、浅くもない。
 ロキシアの胸付近からは血が溢れている。

「いけるな……………ーーーーー!?」

 次の瞬間、反射的に身体が動いていた。
 来た攻撃を回避するように。

「…………………まじかよ」

 今のは物理攻撃ではない。
 魔法による攻撃だ。そして行使したと考えられるのはロキシアしかいない。

「こいつ魔法も使うんかよ」


 てか使えるのね?びっくりよマジで。しかも今の魔法攻撃地味に速度あるし。威力高いし。

 ダル、と思いさっさと終わらせることを決意する。

「『荒れ狂え』」

 爆風を生み出すとロキシアは軽々と上に吹っ飛ぶ。
 俺はさらに魔法を行使する。

「『果てない空』」

 落ちてくるタイミングで重力のベクトルを変えてやればとてつもないスピードで落ちてきて、そして地面に叩きつけられる。
 あまりの衝撃に地が揺れ、小さなクレーターが出来た。

 わぁおすっげ

 しかし余程頑丈なのかまだ死んではいない。
 ゆっくりと動いてるロキシアを見ながら跳躍する。

「さっさと終わろうぜ」

 俺が振るった剣はロキシアの心臓を一突きする。
 しかしそれでもまだ動く。

 あぁ、やはりこいつも急所は一つでは無いのか。

 半ばわかっていた事なので特に取り乱すことも無く再び首元で剣を振るう。

「まーーーだ動くかお前」

 さて、次はどこ攻撃しようかな?

 少し考えてロキシアの頭上から真っ直ぐに剣を突き刺す。
 気持ちが悪い感触の後、ロキシアは動かなくなった。

「ったく……………今度は3個かよ…………どんだけ魔力注いでんだよ………馬鹿だろ」

 溜息をつき剣を水魔法風魔法で綺麗にしてから鞘に収める。

 よし。ソラ達の方はどうなったかな?
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