2回目チート人生、まじですか

ゆめ

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動き出した影と光

魔物

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「団長がうだうだしてるからアナラスに怒られただろ!!」
「ふざけんなてめぇ!!!!!」

 ドアに挟まれ大爆笑され説教をくらう俺。かわいそ過ぎない?
 
 とりあえず報告があった西門の方へ向かう。身体能力強化で走ってるためあっという間に着いた。

「えーっ…と……………………うっ、わ……まじでいるじゃん」

 西門にある見張り台に上り、外を見る。

「は?団長見えんのか?」
「ん?あぁ、魔力でちょちょいのちょいさ…それより、」

 わりといるな………えーっと、なんか見た事あるなぁ…………あ、思い出した。この前森に訓練しに行った時に大群で襲ってきたあのキモイ魔物だ。特に強い訳でもないが数が多い。冒険者とかならともかく一般人には脅威だろう。

「でもおっかしいなぁ…………」
「なにが?」
「あの魔物って頭良くない気がしたんだよなぁ…」

 だが真っ直ぐ陣形を作って向かってきている。
 新しいボスでもできたのかな…?

「とにかく団長、殲滅するだろ?」
「もちろん」

 俺は一般兵達を引き連れあとから合流したアナラスに軽く現状報告し一般兵を4人編成を作らせ分ける。そして殲滅指示をだす。

「俺らも行くか」
「おう」

 
「『燃えろ』」

 言葉に魔力をのせる。いつも使う魔法とは少し違って威力は弱まるが簡単に発動できるので雑魚にはぴったり。
 周りにいた魔物が不味そうに焦げたところでさらに奥へ進み剣を抜く。

「やっぱ強いなぁ…」
魔物こいつらがか?」
「いや、みんながさ」

 一般兵、俺の部下達は毎日訓練をつんでいるのだろう。かなりの技量を持っている。このような魔物に引けをとることもなく、どんどん殲滅していく。

「だろ?こいつらはすげえんだよ」

 まるで自分が褒められたかのようにセトルイスは嬉しそうに笑う。
 
 こいつも、ほんとは良い奴なんだよな。

 ただ頭が残念ってだけでな。

「団長!副団長!!」

 慌てて走ってくる部下を見つけて剣を振りながら泊まる。

「どうした?」
「至急、応援願います」
「ん?なんか非常事態か?」
「ここより少し北西に進んだ先にロキシアを発見、どうやらこの魔物達はロキシアにより統率されている様子、現在数名で戦闘に及んでおりますが、」
「チッ、ロキシアが裏にいんのかよ…今すぐ行く。案内してくれるか?」
「はい!!!」

 俺たちはその兵士に連れられ奥へと走る。
 道中、俺はセトルイスにロキシアとは何かを尋ねる。

「ロキシアっつーのは魔物の名称だ。かなり強力な魔物でこいつが現れると討伐隊が組まれる。冒険者の難易度的にAランクくらいだろ。頭もキレるんだよめんどくせえことにな」

 ロキシア、聞いたことは無い。ということは500年前にはいなかったのだろうか?

「数十年ほど前から現れるようになったらしい」

 じゃあ知らんわ。

「こ、ここです!!」

 案内された場所には数名の兵士と1匹の魔物がいた。見た目は虎をでかくし、凶暴さが増したようなようなもの。

「チッ、被害出てんな」

 セトルイスが言うように戦っている兵士の他に2、3人、怪我のため戦線離脱している者がいた。戦っている兵士も無傷ではない。

「全員下がってろ!」

 俺は叫ぶと剣を抜き出し魔力を乗せた。さらに風を足に纏わせ、移動補助を行う。一瞬で魔物との距離を詰めた俺はその懐目掛けて剣を振る。

 血が舞い、ロキシアが後退する。そして新たな敵として俺を認識する。

「お前たち怪我は大したことねえな…後ろのやつを連れて一旦セトルイスがいる所まで下がってろ。あとで回復魔法してやるから」
「は、………はい!」
「あとは俺がやる」

 俺は注意深くロキシアを観察する。何かがおかしい。何だこの違和感は。
 
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