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仲直り
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「ロッテお嬢様、少し落ちついて下さい。セディさまのたった一言で、そんな風に国を捨てようとまで思い込むのはいかがなものでしょう。少しは他人を信用して頼ることを覚えてはいかがですか」
ジャンヌはすっごく怒っているみたいです。
でも私はきっとナオに嫌われてしまったし、セディだってすっごく怒ってたし、こんなとこでウロウロしているのを見つかったら、きっとまた嫌な思いをさせられるかもしれないんです。
少しゆっくりと頭を冷やせる場所が欲しい。
切実にひとりになりたくてたまりませんでした。
「ごめんなさい、ベッキー。ジャンヌ。今だけはひとりになりたいの。明日はリリーを頼ります。約束するから今はそっとしておいて。もう逃げ出したりしないから」
本当にベッキーやジャンヌがいてくれてよかった。
あのままでは混乱のあまり転移の魔方陣で、限界まで飛んでしまっていたでしょう。
私はパニックになると後先考えないところがあります。
「それで、おひとりでどこに行かれるおつもりですか?」
ベッキーが怖い顔をしています。
気づいていなかったけど、2人ともそんなにも私を大事に思ってくれていたんですね。
「ベッキー。私の逃げ場所なんてひとつだけでしょう?」
そう言うとベッキーは安心したように笑いました。
「明日は2人でお迎えに行きますからね」
そう2人に念を押されて、私は転移の魔方陣を使いました。
我が家であるはずのマンションに戻って、そのマンションの部屋がとても寒々としているように感じてしまったのにびっくりしました。
だって今まで私はこの部屋にすっかり満足して、他人と深くかかわることなく過ごしてきました。
物語の世界に閉じこもって、それだけで満足していたんです。
なのに、この部屋がまるで虚ろに感じてしまうなんて……。
私はクレメンタイン公爵家で、甘やかされ過ぎたみたいです。
ここでようやく私は今日の出来事をゆっくり考えることができます。
セディは私がナオに意地悪をしている噂があるって言ってました。
私は正直に言えば少しナオに嫉妬しています。
あんなに明るく誰とでもすぐに友達になれるナオは、いつも隅っこで邪魔にならないようにひっそりと生きて来た私には、とても眩しい存在です。
でもずっとナオを助けてきたし、意地悪なんてしていません。
本当を言えば意地悪なのはナオの方です。
ナオは悪気はないんでしょうけれど。
どうしてそんな噂が流れたんでしょう。
今日平民の服を着たのは、ロビン先生が持ってきて下さったからで、こっそりカフェを覗くためにその服着たけど、それを知る人なんている訳ありません。
なのに嫌な噂が流れている。
ロビン先生ならその事を知っていますし、服だってロビン先生のものです。
だからあのセディの話を聞いた時、私はロビン先生にはめられた! って、反射的に思ってしまいました。
正当な血筋の英雄が、私をはめたんならこの国に居場所なんてないと思ったんです。
だから遠くに逃げようとしたんですが……。
なんかおかしくないですか?
だってロビン先生は、王様だって一目置くような立派な人物です。
そんな人が、こんなちっぽけな小娘をはめる?
意味がわかりません。
それに授業を受けてきてロビン先生が高潔な人物だってことはわかります。
ロビン先生が噂を流すわけがありません。
でも、でも、そうしたら、そんなことをするのはナオしかいなくなります。
でもナオはクレメンタイン公爵家の養女になる話を自分で断ったんですよ。
貴族になりたいんなら、いつでもなれるのに、わざわざカフェがやりたいなんて言って。
あれ?
カフェがやりたいのは本当にナオなのかな?
カムイやアリスは本気でした。
だからオープンの日も、くるくると一生懸命に働いていました。
でもナオは?
ナオは自分のお店のオープンで、のんびりお客様とお茶を飲んでました。
私ならきっと率先して働きます。
あれ?
最初にあった時ナオは私を偽物って言いました。
二度目にあった時も、私を疑っていました。
私をおばさんと呼んだナオ。
私を知らない人みたいに扱ったナオ。
ナオは私が嫌いなのかな?
異世界の姫が2人。
陰陽の姫。
ナオは私が目障りだったんでしょうか。
追い出してしまいたいほど。
異世界の姫は一人だけ。
ナオがそう言っているような気がしました。
私を追い出すためだけに、カフェをするなんて言ったのかしら?
カムイがそんな夢を語っていたから、それを自分の夢にすり替えて。
変ですね。私が見ていた世界に亀裂が入ってバラバラと壊れていきます。
最初から教えてくれていたじゃありませんか。
ミリーは、人当たりの良い明るい娘の周りから、やがて人が消えるって話をしてくれていました。
それはその娘が善人ではないと教えたかったんでしょう。
リリーは私は4歳まで、そんな夢をみたことがあるって言いました。
すべての人が悪意なく自分を受け入れてくれるという無邪気な信頼を、リリーは4歳で壊されてしまったんですね。
2人がいつか気づくと言ったのは、私の憧れや片思いの事ではなく、悪意を持って近づく人がいるってことなんでしょう。
どんなに怒っていてもセディとちゃんと話さなきゃ。
セディに私の悪口を言ったのはナオでしょう。
噂を振りまいているのもナオ。
悪口を言うのは嫌いです。
でも自分を守るために戦おう。
逃げ出したりしないで。
そう決意して私はぐっすりと眠りこんでいました。
「ずいぶんと呑気に眠れるものだなぁ」
冷たい怒りがこもった声が頭の上から聞こえてきて、私は目を覚ましました。
セディが私を見下ろしています。
怒ってますねぇ。
「あの、どうしてここへ?」
この質問はセディをさらに怒らせたようです。
「勝手に出て行って、一晩中帰らない婚約者を迎えにくるのは当たり前がと思うがね。ロッテはそれが疑問なんだ」
いや、いや。なんか私が悪者になってますけど、怒ったのはセディですよね。
「セディが自分で出て行けって言いましたよね」
「出て行け! って言われて本当に出て行くなんて子供かお前は!」
いや、いや。だって出て行けっていったら、それは出て行くもんだと思うけどなぁ。
「もしかして、心配してくれていたとか?」
恐る恐る聞いてみると、さらに叱られました。
「心配しますよ。ベッキーとジャンヌの実家に問い合わせても、来ていないというし、ベッキーもジャンヌもお嬢様は転移術で消えたから居場所はわからないと言うし、リリーに問い合わせたら烈火のごとく怒られるし。昨日は一晩中、王都の外を探しましたよ」
「ごめんなさい、心配かけて。ベッキーやジャンヌに叱られなかったら、きっと転移術で飛べる限り遠くまで逃げたと思うけどね」
その途端、私の周りに魔方陣が現れてすぐに消えました。
「セディ、何をしたの!」
「迷子札をつけただけ。これでどこにいてもすぐに呼び戻せる」
「それって、人権侵害ですわよ。大人に対してすることじゃないわ」
「ロッテが、ガキみたいに振る舞うからだろうが」
「セディは何にも説明させてくれないからでしょう!」
「すまなかった」
セディはしっかりと謝ってくれました。
「父上や母上にも叱られた。この世界で他に行くところもない娘に何てことを言うんだって。母上はロッテの避難用の離宮を作ろうかて言っている」
そんなのいりませんからね。
私にはこの部屋で十分ですからね。
「セディ。私ちょっぴりナオに嫉妬していたけど、でも意地悪なんてしないわよ。ナオのこと好きだったんですもの」
「今は嫌いなのかな? ロッテ」
「嫌いっていうより、距離を置いた方がいいだろうなぁって思う。ナオは貴族になりたければいつだってなれるのに、どうしてこんな意地悪をしたんだろう」
「僕にもわからないよ。ロッテを傷つけることになって御免な。それでも僕がこの世界にナオを連れ込んだ責任は果たすつもりだけどね。ロビンが自分の領地にナオを連れて行ってもいい、とは言ってくれてるけどね。今回の事件の発端を作ったのはロビンだからね。責任を感じてるみたいだ」
うん、ロビン先生のことは私も疑ったからね。
だからお互いさまってことで、もういいんじゃないかな。
「それにしてもロッテは、遠くに逃げてどうするつもりだったの?」
セディが疲れた顔でそう聞いてきました。
「ほとぼりが冷めたら、このマンションに戻って幽霊として生きるつもりだった。もともと私は図書館の幽霊だったし、そんな人生もありかなぁって思ってた」
「それでお金はどうするの? 生きていくにはお金がいるんだよ」
「うん、このマンションにあるものは、ほとんどお兄さまが商売の為に持って行っちゃったから、ベットぐらいしか残ってないしね。お金は道具に付与魔法を組み込む仕事で稼ぐつもりだった。セディのおかげでかなり魔法が使えるようになったし、魔術だってまぁまぁ使えるしね」
セディは頭を抱えました。
「ロッテって仕事だけは一人前なんだよなぁ。そのくせ人間関係となると子供以下だし。ロッテはアンバランスすぎるんだよなぁ」
「いいかいロッテ、これからだって喧嘩をすることがあるだろう。でも自分で一方的に関係を断ち切っちゃいけないよ。そんなことされたら相手がどう思うか少しは考えて欲しい。この部屋にはもう少し家具を入れよう、だから喧嘩しても逃げ込むのはここだ。行方不明になるのはなしだよ」
「はい。ごめんなさい」
私が頭を下げるとセディが深々とキスをしてきました。
その最中にベッキーとジャンヌが扉を勝手に開けたから、私たちはみんな真っ赤になりました。
ベッキーとジャンヌの名誉のために付け加えると、2人は私が逃げ出さないように扉を開けたのですし、鍵をかけ忘れたのはセディです。
それでも仲直りできてよかったですねっベッキーたちは喜んでくれたし、セディは2人が私の居場所を知らないって言ったことを許しました。
ジャンヌはすっごく怒っているみたいです。
でも私はきっとナオに嫌われてしまったし、セディだってすっごく怒ってたし、こんなとこでウロウロしているのを見つかったら、きっとまた嫌な思いをさせられるかもしれないんです。
少しゆっくりと頭を冷やせる場所が欲しい。
切実にひとりになりたくてたまりませんでした。
「ごめんなさい、ベッキー。ジャンヌ。今だけはひとりになりたいの。明日はリリーを頼ります。約束するから今はそっとしておいて。もう逃げ出したりしないから」
本当にベッキーやジャンヌがいてくれてよかった。
あのままでは混乱のあまり転移の魔方陣で、限界まで飛んでしまっていたでしょう。
私はパニックになると後先考えないところがあります。
「それで、おひとりでどこに行かれるおつもりですか?」
ベッキーが怖い顔をしています。
気づいていなかったけど、2人ともそんなにも私を大事に思ってくれていたんですね。
「ベッキー。私の逃げ場所なんてひとつだけでしょう?」
そう言うとベッキーは安心したように笑いました。
「明日は2人でお迎えに行きますからね」
そう2人に念を押されて、私は転移の魔方陣を使いました。
我が家であるはずのマンションに戻って、そのマンションの部屋がとても寒々としているように感じてしまったのにびっくりしました。
だって今まで私はこの部屋にすっかり満足して、他人と深くかかわることなく過ごしてきました。
物語の世界に閉じこもって、それだけで満足していたんです。
なのに、この部屋がまるで虚ろに感じてしまうなんて……。
私はクレメンタイン公爵家で、甘やかされ過ぎたみたいです。
ここでようやく私は今日の出来事をゆっくり考えることができます。
セディは私がナオに意地悪をしている噂があるって言ってました。
私は正直に言えば少しナオに嫉妬しています。
あんなに明るく誰とでもすぐに友達になれるナオは、いつも隅っこで邪魔にならないようにひっそりと生きて来た私には、とても眩しい存在です。
でもずっとナオを助けてきたし、意地悪なんてしていません。
本当を言えば意地悪なのはナオの方です。
ナオは悪気はないんでしょうけれど。
どうしてそんな噂が流れたんでしょう。
今日平民の服を着たのは、ロビン先生が持ってきて下さったからで、こっそりカフェを覗くためにその服着たけど、それを知る人なんている訳ありません。
なのに嫌な噂が流れている。
ロビン先生ならその事を知っていますし、服だってロビン先生のものです。
だからあのセディの話を聞いた時、私はロビン先生にはめられた! って、反射的に思ってしまいました。
正当な血筋の英雄が、私をはめたんならこの国に居場所なんてないと思ったんです。
だから遠くに逃げようとしたんですが……。
なんかおかしくないですか?
だってロビン先生は、王様だって一目置くような立派な人物です。
そんな人が、こんなちっぽけな小娘をはめる?
意味がわかりません。
それに授業を受けてきてロビン先生が高潔な人物だってことはわかります。
ロビン先生が噂を流すわけがありません。
でも、でも、そうしたら、そんなことをするのはナオしかいなくなります。
でもナオはクレメンタイン公爵家の養女になる話を自分で断ったんですよ。
貴族になりたいんなら、いつでもなれるのに、わざわざカフェがやりたいなんて言って。
あれ?
カフェがやりたいのは本当にナオなのかな?
カムイやアリスは本気でした。
だからオープンの日も、くるくると一生懸命に働いていました。
でもナオは?
ナオは自分のお店のオープンで、のんびりお客様とお茶を飲んでました。
私ならきっと率先して働きます。
あれ?
最初にあった時ナオは私を偽物って言いました。
二度目にあった時も、私を疑っていました。
私をおばさんと呼んだナオ。
私を知らない人みたいに扱ったナオ。
ナオは私が嫌いなのかな?
異世界の姫が2人。
陰陽の姫。
ナオは私が目障りだったんでしょうか。
追い出してしまいたいほど。
異世界の姫は一人だけ。
ナオがそう言っているような気がしました。
私を追い出すためだけに、カフェをするなんて言ったのかしら?
カムイがそんな夢を語っていたから、それを自分の夢にすり替えて。
変ですね。私が見ていた世界に亀裂が入ってバラバラと壊れていきます。
最初から教えてくれていたじゃありませんか。
ミリーは、人当たりの良い明るい娘の周りから、やがて人が消えるって話をしてくれていました。
それはその娘が善人ではないと教えたかったんでしょう。
リリーは私は4歳まで、そんな夢をみたことがあるって言いました。
すべての人が悪意なく自分を受け入れてくれるという無邪気な信頼を、リリーは4歳で壊されてしまったんですね。
2人がいつか気づくと言ったのは、私の憧れや片思いの事ではなく、悪意を持って近づく人がいるってことなんでしょう。
どんなに怒っていてもセディとちゃんと話さなきゃ。
セディに私の悪口を言ったのはナオでしょう。
噂を振りまいているのもナオ。
悪口を言うのは嫌いです。
でも自分を守るために戦おう。
逃げ出したりしないで。
そう決意して私はぐっすりと眠りこんでいました。
「ずいぶんと呑気に眠れるものだなぁ」
冷たい怒りがこもった声が頭の上から聞こえてきて、私は目を覚ましました。
セディが私を見下ろしています。
怒ってますねぇ。
「あの、どうしてここへ?」
この質問はセディをさらに怒らせたようです。
「勝手に出て行って、一晩中帰らない婚約者を迎えにくるのは当たり前がと思うがね。ロッテはそれが疑問なんだ」
いや、いや。なんか私が悪者になってますけど、怒ったのはセディですよね。
「セディが自分で出て行けって言いましたよね」
「出て行け! って言われて本当に出て行くなんて子供かお前は!」
いや、いや。だって出て行けっていったら、それは出て行くもんだと思うけどなぁ。
「もしかして、心配してくれていたとか?」
恐る恐る聞いてみると、さらに叱られました。
「心配しますよ。ベッキーとジャンヌの実家に問い合わせても、来ていないというし、ベッキーもジャンヌもお嬢様は転移術で消えたから居場所はわからないと言うし、リリーに問い合わせたら烈火のごとく怒られるし。昨日は一晩中、王都の外を探しましたよ」
「ごめんなさい、心配かけて。ベッキーやジャンヌに叱られなかったら、きっと転移術で飛べる限り遠くまで逃げたと思うけどね」
その途端、私の周りに魔方陣が現れてすぐに消えました。
「セディ、何をしたの!」
「迷子札をつけただけ。これでどこにいてもすぐに呼び戻せる」
「それって、人権侵害ですわよ。大人に対してすることじゃないわ」
「ロッテが、ガキみたいに振る舞うからだろうが」
「セディは何にも説明させてくれないからでしょう!」
「すまなかった」
セディはしっかりと謝ってくれました。
「父上や母上にも叱られた。この世界で他に行くところもない娘に何てことを言うんだって。母上はロッテの避難用の離宮を作ろうかて言っている」
そんなのいりませんからね。
私にはこの部屋で十分ですからね。
「セディ。私ちょっぴりナオに嫉妬していたけど、でも意地悪なんてしないわよ。ナオのこと好きだったんですもの」
「今は嫌いなのかな? ロッテ」
「嫌いっていうより、距離を置いた方がいいだろうなぁって思う。ナオは貴族になりたければいつだってなれるのに、どうしてこんな意地悪をしたんだろう」
「僕にもわからないよ。ロッテを傷つけることになって御免な。それでも僕がこの世界にナオを連れ込んだ責任は果たすつもりだけどね。ロビンが自分の領地にナオを連れて行ってもいい、とは言ってくれてるけどね。今回の事件の発端を作ったのはロビンだからね。責任を感じてるみたいだ」
うん、ロビン先生のことは私も疑ったからね。
だからお互いさまってことで、もういいんじゃないかな。
「それにしてもロッテは、遠くに逃げてどうするつもりだったの?」
セディが疲れた顔でそう聞いてきました。
「ほとぼりが冷めたら、このマンションに戻って幽霊として生きるつもりだった。もともと私は図書館の幽霊だったし、そんな人生もありかなぁって思ってた」
「それでお金はどうするの? 生きていくにはお金がいるんだよ」
「うん、このマンションにあるものは、ほとんどお兄さまが商売の為に持って行っちゃったから、ベットぐらいしか残ってないしね。お金は道具に付与魔法を組み込む仕事で稼ぐつもりだった。セディのおかげでかなり魔法が使えるようになったし、魔術だってまぁまぁ使えるしね」
セディは頭を抱えました。
「ロッテって仕事だけは一人前なんだよなぁ。そのくせ人間関係となると子供以下だし。ロッテはアンバランスすぎるんだよなぁ」
「いいかいロッテ、これからだって喧嘩をすることがあるだろう。でも自分で一方的に関係を断ち切っちゃいけないよ。そんなことされたら相手がどう思うか少しは考えて欲しい。この部屋にはもう少し家具を入れよう、だから喧嘩しても逃げ込むのはここだ。行方不明になるのはなしだよ」
「はい。ごめんなさい」
私が頭を下げるとセディが深々とキスをしてきました。
その最中にベッキーとジャンヌが扉を勝手に開けたから、私たちはみんな真っ赤になりました。
ベッキーとジャンヌの名誉のために付け加えると、2人は私が逃げ出さないように扉を開けたのですし、鍵をかけ忘れたのはセディです。
それでも仲直りできてよかったですねっベッキーたちは喜んでくれたし、セディは2人が私の居場所を知らないって言ったことを許しました。
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