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弱り目に祟り目
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弱り目に祟り目ということばがありますが、今のウィンディア王国はまさにその状態です。
アイオロス王が霊獣たちに警告を発したことで、逆に霊獣たちの反発を招きました。
もともと今回霊獣たちが集まって魔獣と戦うことになった原因は、地球が天球を瘴気のゴミ捨て場にしたからです。
ゾンビという厄介なものまで大量に送り込んできたのを、霊獣たちがせん滅しただけでなく、天球の財産である霊獣3体の誘拐までやってのけました。
そんな迷惑ばかりかける地球人を9人も転移させたあげく、霊獣まで取り込ませたというのです。
そうしたら実はその内の1人が殺人鬼だった! なんて言われて、はいそうですかなんて言えませんよね。
しかも天球の動揺を懸念して、この件を霊獣たちだけに知らせたのもまずかったのです。
各国の王様たちはアイオロス王が自分の失態を隠そうとして、あえて国際連盟に情報を秘匿したとして糾弾をはじめました。
今まで国際連盟の提唱国として、天球を指揮してきたウィンディア王国の信頼は地に落ちてしまいました。
4人の転移者を探すために、気配察知の霊獣や遠見ができる霊獣に力を貸してもらいたかったのですが、全て断られました。
今のところ被害者が地球からの転移者に限られていたのも、断られた原因かも知れません。
地球人同士で殺し合うならご勝手に!
そんな霊獣たちの声が聞こえてきそうです。
プレスペル皇国の皇帝からも、とても残念だがという添え書きはあえりましたがピンクの霊獣の貸し出し許可はおりませんでした。
天球中の非難を一手に浴びて、さしものアイオロス王も自由に動くことができません。
表向きは転移してきた霊獣たちで、事件に取り組んでいくことになりました。
センもプレスペル皇国からの帰還命令が出て帰国するしかありません。
幸いなことにノリスはナナを守るという名目で残ってくれていますが、それもいつまで続けられるかわからないのです。
もともと砂漠の国では婚約したらその女性は婚家の財産とみなされます。
そのために莫大な結納金を支払っているのですからね。
ナナがウィンディア王国に留まっていられるのは、ひとえにノリスの好意からなんです。
そんなに地上が危険だというのなら、婚約者を連れて砂漠の国に戻るのが筋だと言われれば、さすがの砂漠の守護霊獣といえど、いつまでもわがままが許される訳ではないのです。
アイオロス王はレイを執政官の職から罷免しました。
この地球からの転移者による霊獣連続殺害事件の責任を取らせるという名目です。
霊獣連続殺害事件は、レイをリーダーとして、モリ・ミカ・ケイ・ナナ・ノリスの6人のメンバーで取り組むことになり、本部もレイの住む離宮になりました。
レイが情報責任者であったことで、ウィンディア王国の諜報組織は今でも活発に活動しています。
そのレイの情報網に面白い人物が引っ掛かりました。
彼の名前まではわかりませんが、ナナがシャーロットとして滞在したことのあるフィステルの町に奇妙な医者が現れたというのです。
彼は患者をみるとその寿命を予知し治療可能な患者には、素晴らしい効き目の薬を投与して治してしまします。
しかし既に手遅れの患者には痛みや苦しみを取り除く安息の薬を与え、寿命ギリギリまで家族と安らかに暮らせるようにしているというのです。
既に助からない患者には、可能な限り痛みや苦痛を取り除いて安らかに過ごさせるという考えかたは天球にはありませんでした。
彼が行っているのはホスピス医療に違いありません。
すぐに彼に会わなければ……。
モリはどうしても行くと言い張りましたし、ナナの解呪は必要です。
ミカは毎日ナナが癒しの術式を使用しても、悪夢から逃れることができない状況ですから同行はできません。
そこでノリスが、ナナとモリを運ぶことになりました。
フィステルにつくと医師の名前も判明しました。
リュウさんです。
その名前を聞いて全員に緊張がはしります。
ナナたちはリュウさんがいるという、小さな診療所を訪ねました。
診療所には花々が飾られてとても清潔で、そのうえごく普通の民家のようなたたずまいで、病院といった厳めしさはありません。
ナナはそれを見て、リュウさんは犯人ではありえないと思いました。
ここまで病人の心に共感できる人が、凶悪な殺人鬼であるはずがありません。
それは全員が感じたらしく、ノリスがあえて警告を発します。
「警戒を怠るな!」
リュウさんはモリ隊長を見るなり、懐かしそうに駆け寄ってきました。
ナナたちは患者さんたちの手作りらしいクッションに囲まれた、小さな部屋に通されました。
そこでモリはどうやらリュウを信じると決めたらしく、今までの一部始終を語りました。
それをきいて、哀れなスミレとアキの為にリュウは涙を流しました。
リュウさんの力はこの国にあるすべての薬効ある成分を利用して薬を作ることのできる能力でした。
そしてリュウさんには患者の余命がわかります。
治療を施しても苦しむだけの患者さんには、痛みをなくし気持ちを軽くする薬を処方するのでした。
その薬を飲むことで、患者たちは最後の時まで自分の好きなことに専念できます。
しかも奇妙なことに、そうやって死と向き合っている患者の中には、寿命が延びて病まで消えてしまうような奇跡がおこることもあるそうなのです。
ナナはミカの症状を訴えてみました。
毎夜悪夢をみて精神力も体力も削られ、ナナがいくら癒しや回復を行っても状態が良くならないからです。
リュウは痛ましそうな顔をしましたが、一度診療してみようと言ってくれました。
病気ならナナはいくらでも治療することができます。
けれどもミカはすっかり心が疲れ果てているようなのでした。
きっとミカにはリュウの診療が役にたつでしょう。
それでもナナは解呪の術式を使ってみました。
この場所やリュウに瘴気や毒気があれば、解呪されるはずだからです。
しかし何事も起きませんでした。
リュウは犯人ではないとしか思えません。
「リュウ。それほど時間は取らせませんから、一度ウィンディア王国に来ては頂けないでしょうか? ミカの診療もお願いしたいところですし」
モリがそう切り出すと、リュウはにやりと笑いました。
「ミカでなければ、犯人ではないと断定できないってことですか。いいですよ。私だってそのような酷いことをする人を捉えたい。犯人だって捕まりたいと願っているでしょうからね。私の無実が証明されることで犯人に近づけるなら喜んでお手伝いしましょう」
すっかりこちらの思惑なんぞはお見通しのリュウは、飄々とした足取りで診療所を後にしました。
ミカはリュウさんが来たことを知らされて、自分の役割を果たすために気力振り絞って居間まで出てきてくれました。
側にはケイがしっかりと着き添っています。
ミカは今、ケイがいないとパニックになってしまうほど不安が強いのです。
リュウはそんなミカを痛ましそうにみると、手を差し伸べました。
ミカは一瞬びくりとしました。
無理もありません。
ミカは何度も、酷い場面をまるで自分が体験したかのように見てきたのですから。
それでもミカはみんなが犯人かもしれないとしていたリュウの手を取りました。
ケイが少しの敵意も見逃さないとばかりにリュウを見据えています。
「リュウさんは、最初に氷の国に降り立ちましたが、あんまり寒い国に落ち着きたくないと考えて山を越えてフィステルの町にやってきました。景色と温泉が気に入ったのでここにホスピスをつくろうと、小さな診療所を買い取りました」
「先代の暗銀色の鼠の霊獣は、どうやらお金をため込むのが好きだったらしく資金だけは豊富でした。小さな診療所にしたのは、なるべく自宅で最期を迎えて欲しいからです。素敵ですね。リュウ先生の周りには温かな人ばかりが集まっています」
そう言ってミカはうれしそうに笑いました。
この天球に来てミカが笑ったのは初めてのことです。
みんなはほっと肩の力を抜きました。
地球人が迷惑ばかりかけてきた天球に、こうして無償の愛を注ぐ人物が現れたのです。
救われた思いがしました。
「リュウ先生。申訳ないけれども今は先生をフィステルの町に帰すことはできません。霊獣を殺して回る犯人が捕まるまでは、ミカの治療をしながらこの離宮で暮らしてください。殺されたのは地球救済軍の仲間ばかりです。もしかしたら仲間に恨みがあるのかもしれないんです」
モリがそう言って頭を下げると、リュウはとても困った顔をしました。
「ミカさんとフィステルの町で暮らせないだろうか? 町には僕の患者さんが待っているんだ」
その時ケイが声をあげました。
「僕が責任を持って2人を守ります。ミカなら犯人がいればわかるし、僕はけっこう強いんですよ」
しかたがありません。
3人には通信機器を持たせ、必ず定時連絡をすることを約束させました。
レイは見張りを何人も張り付かせましたから、何かあっても対応できるでしょう。
こうして対策本部から貴重な戦力である、ミカとケイがいなくなりました。
いったい犯人は誰で、どこに隠れてしまったのでしょうか。
対策本部にはレイ・モリ・ナナ・ノリスの4人しかいません。
閑散としてしまった対策本部でアンジェリカが尋ねました。
「なぁレティ。なぜ地球から来た霊獣だけが殺されたんだ? いまやウィンディア王国は世界の鼻つまみものだ。これは本当に偶然なのか?」
でも、だってミカが霊山で何か仕掛けられたんだと言ってたんですもの。
それが間違いってことはあるでしょうか?
あれ?
霊獣の力って決まってますよね。
カナリアは癒しだし、紺熊は物理。銀狐は雷。
これは次代になってもかわりません。
じゃぁ。
今までも影を扱ってきた霊獣がいる筈じゃありませんか?
私たちは探す場所を間違えたのかもしれないわ!
「レイ! モリ! 過去に影を操る霊獣がいたかどうか調べてみて!」
ナナがそう叫ぶと、はっとしたようにレイたちの顔色が変わりました。
犯人がわかるかもしれません。
アイオロス王が霊獣たちに警告を発したことで、逆に霊獣たちの反発を招きました。
もともと今回霊獣たちが集まって魔獣と戦うことになった原因は、地球が天球を瘴気のゴミ捨て場にしたからです。
ゾンビという厄介なものまで大量に送り込んできたのを、霊獣たちがせん滅しただけでなく、天球の財産である霊獣3体の誘拐までやってのけました。
そんな迷惑ばかりかける地球人を9人も転移させたあげく、霊獣まで取り込ませたというのです。
そうしたら実はその内の1人が殺人鬼だった! なんて言われて、はいそうですかなんて言えませんよね。
しかも天球の動揺を懸念して、この件を霊獣たちだけに知らせたのもまずかったのです。
各国の王様たちはアイオロス王が自分の失態を隠そうとして、あえて国際連盟に情報を秘匿したとして糾弾をはじめました。
今まで国際連盟の提唱国として、天球を指揮してきたウィンディア王国の信頼は地に落ちてしまいました。
4人の転移者を探すために、気配察知の霊獣や遠見ができる霊獣に力を貸してもらいたかったのですが、全て断られました。
今のところ被害者が地球からの転移者に限られていたのも、断られた原因かも知れません。
地球人同士で殺し合うならご勝手に!
そんな霊獣たちの声が聞こえてきそうです。
プレスペル皇国の皇帝からも、とても残念だがという添え書きはあえりましたがピンクの霊獣の貸し出し許可はおりませんでした。
天球中の非難を一手に浴びて、さしものアイオロス王も自由に動くことができません。
表向きは転移してきた霊獣たちで、事件に取り組んでいくことになりました。
センもプレスペル皇国からの帰還命令が出て帰国するしかありません。
幸いなことにノリスはナナを守るという名目で残ってくれていますが、それもいつまで続けられるかわからないのです。
もともと砂漠の国では婚約したらその女性は婚家の財産とみなされます。
そのために莫大な結納金を支払っているのですからね。
ナナがウィンディア王国に留まっていられるのは、ひとえにノリスの好意からなんです。
そんなに地上が危険だというのなら、婚約者を連れて砂漠の国に戻るのが筋だと言われれば、さすがの砂漠の守護霊獣といえど、いつまでもわがままが許される訳ではないのです。
アイオロス王はレイを執政官の職から罷免しました。
この地球からの転移者による霊獣連続殺害事件の責任を取らせるという名目です。
霊獣連続殺害事件は、レイをリーダーとして、モリ・ミカ・ケイ・ナナ・ノリスの6人のメンバーで取り組むことになり、本部もレイの住む離宮になりました。
レイが情報責任者であったことで、ウィンディア王国の諜報組織は今でも活発に活動しています。
そのレイの情報網に面白い人物が引っ掛かりました。
彼の名前まではわかりませんが、ナナがシャーロットとして滞在したことのあるフィステルの町に奇妙な医者が現れたというのです。
彼は患者をみるとその寿命を予知し治療可能な患者には、素晴らしい効き目の薬を投与して治してしまします。
しかし既に手遅れの患者には痛みや苦しみを取り除く安息の薬を与え、寿命ギリギリまで家族と安らかに暮らせるようにしているというのです。
既に助からない患者には、可能な限り痛みや苦痛を取り除いて安らかに過ごさせるという考えかたは天球にはありませんでした。
彼が行っているのはホスピス医療に違いありません。
すぐに彼に会わなければ……。
モリはどうしても行くと言い張りましたし、ナナの解呪は必要です。
ミカは毎日ナナが癒しの術式を使用しても、悪夢から逃れることができない状況ですから同行はできません。
そこでノリスが、ナナとモリを運ぶことになりました。
フィステルにつくと医師の名前も判明しました。
リュウさんです。
その名前を聞いて全員に緊張がはしります。
ナナたちはリュウさんがいるという、小さな診療所を訪ねました。
診療所には花々が飾られてとても清潔で、そのうえごく普通の民家のようなたたずまいで、病院といった厳めしさはありません。
ナナはそれを見て、リュウさんは犯人ではありえないと思いました。
ここまで病人の心に共感できる人が、凶悪な殺人鬼であるはずがありません。
それは全員が感じたらしく、ノリスがあえて警告を発します。
「警戒を怠るな!」
リュウさんはモリ隊長を見るなり、懐かしそうに駆け寄ってきました。
ナナたちは患者さんたちの手作りらしいクッションに囲まれた、小さな部屋に通されました。
そこでモリはどうやらリュウを信じると決めたらしく、今までの一部始終を語りました。
それをきいて、哀れなスミレとアキの為にリュウは涙を流しました。
リュウさんの力はこの国にあるすべての薬効ある成分を利用して薬を作ることのできる能力でした。
そしてリュウさんには患者の余命がわかります。
治療を施しても苦しむだけの患者さんには、痛みをなくし気持ちを軽くする薬を処方するのでした。
その薬を飲むことで、患者たちは最後の時まで自分の好きなことに専念できます。
しかも奇妙なことに、そうやって死と向き合っている患者の中には、寿命が延びて病まで消えてしまうような奇跡がおこることもあるそうなのです。
ナナはミカの症状を訴えてみました。
毎夜悪夢をみて精神力も体力も削られ、ナナがいくら癒しや回復を行っても状態が良くならないからです。
リュウは痛ましそうな顔をしましたが、一度診療してみようと言ってくれました。
病気ならナナはいくらでも治療することができます。
けれどもミカはすっかり心が疲れ果てているようなのでした。
きっとミカにはリュウの診療が役にたつでしょう。
それでもナナは解呪の術式を使ってみました。
この場所やリュウに瘴気や毒気があれば、解呪されるはずだからです。
しかし何事も起きませんでした。
リュウは犯人ではないとしか思えません。
「リュウ。それほど時間は取らせませんから、一度ウィンディア王国に来ては頂けないでしょうか? ミカの診療もお願いしたいところですし」
モリがそう切り出すと、リュウはにやりと笑いました。
「ミカでなければ、犯人ではないと断定できないってことですか。いいですよ。私だってそのような酷いことをする人を捉えたい。犯人だって捕まりたいと願っているでしょうからね。私の無実が証明されることで犯人に近づけるなら喜んでお手伝いしましょう」
すっかりこちらの思惑なんぞはお見通しのリュウは、飄々とした足取りで診療所を後にしました。
ミカはリュウさんが来たことを知らされて、自分の役割を果たすために気力振り絞って居間まで出てきてくれました。
側にはケイがしっかりと着き添っています。
ミカは今、ケイがいないとパニックになってしまうほど不安が強いのです。
リュウはそんなミカを痛ましそうにみると、手を差し伸べました。
ミカは一瞬びくりとしました。
無理もありません。
ミカは何度も、酷い場面をまるで自分が体験したかのように見てきたのですから。
それでもミカはみんなが犯人かもしれないとしていたリュウの手を取りました。
ケイが少しの敵意も見逃さないとばかりにリュウを見据えています。
「リュウさんは、最初に氷の国に降り立ちましたが、あんまり寒い国に落ち着きたくないと考えて山を越えてフィステルの町にやってきました。景色と温泉が気に入ったのでここにホスピスをつくろうと、小さな診療所を買い取りました」
「先代の暗銀色の鼠の霊獣は、どうやらお金をため込むのが好きだったらしく資金だけは豊富でした。小さな診療所にしたのは、なるべく自宅で最期を迎えて欲しいからです。素敵ですね。リュウ先生の周りには温かな人ばかりが集まっています」
そう言ってミカはうれしそうに笑いました。
この天球に来てミカが笑ったのは初めてのことです。
みんなはほっと肩の力を抜きました。
地球人が迷惑ばかりかけてきた天球に、こうして無償の愛を注ぐ人物が現れたのです。
救われた思いがしました。
「リュウ先生。申訳ないけれども今は先生をフィステルの町に帰すことはできません。霊獣を殺して回る犯人が捕まるまでは、ミカの治療をしながらこの離宮で暮らしてください。殺されたのは地球救済軍の仲間ばかりです。もしかしたら仲間に恨みがあるのかもしれないんです」
モリがそう言って頭を下げると、リュウはとても困った顔をしました。
「ミカさんとフィステルの町で暮らせないだろうか? 町には僕の患者さんが待っているんだ」
その時ケイが声をあげました。
「僕が責任を持って2人を守ります。ミカなら犯人がいればわかるし、僕はけっこう強いんですよ」
しかたがありません。
3人には通信機器を持たせ、必ず定時連絡をすることを約束させました。
レイは見張りを何人も張り付かせましたから、何かあっても対応できるでしょう。
こうして対策本部から貴重な戦力である、ミカとケイがいなくなりました。
いったい犯人は誰で、どこに隠れてしまったのでしょうか。
対策本部にはレイ・モリ・ナナ・ノリスの4人しかいません。
閑散としてしまった対策本部でアンジェリカが尋ねました。
「なぁレティ。なぜ地球から来た霊獣だけが殺されたんだ? いまやウィンディア王国は世界の鼻つまみものだ。これは本当に偶然なのか?」
でも、だってミカが霊山で何か仕掛けられたんだと言ってたんですもの。
それが間違いってことはあるでしょうか?
あれ?
霊獣の力って決まってますよね。
カナリアは癒しだし、紺熊は物理。銀狐は雷。
これは次代になってもかわりません。
じゃぁ。
今までも影を扱ってきた霊獣がいる筈じゃありませんか?
私たちは探す場所を間違えたのかもしれないわ!
「レイ! モリ! 過去に影を操る霊獣がいたかどうか調べてみて!」
ナナがそう叫ぶと、はっとしたようにレイたちの顔色が変わりました。
犯人がわかるかもしれません。
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