274 / 295
第4章 白と鬼・決着編
第274話 不完全なる奥義
しおりを挟む
鬼魅宮を斬り刻む無数の斬撃。切り刻まれると同時に、鬼魅宮は自身の体を再生していた。
「奥義にしては斬撃の威力が高くない。さては、気がついたか」
亜們填彗の発動条件は、一定の霊気量を相手が術使用時に所持すること。ならば、その一定量に満たさない微量の霊気で術を使用すればいい。その事に気がつけたからこそ、白井は普段の霊気量の5分の1程度の霊気で死王最朽喪霊を発動させたのだ。さらに、ここで、白井がさらに優勢になる出来事が起こる。
「なッ!!」
それは、亜們填彗の顕現の終了だった。鬼魅宮の手から亜們填彗が消失したのと同時に、白井は奥義の威力を上げた。しかし、自己再生をやめない鬼魅宮。
「クハハッ、面白いッ!!それならばッ、呪術・極奥ッ!?」
鬼魅宮はそれを知らなかった。青山 優牙、いや、何者かによって少しづつ改変されている自身が見た未来。青山 優牙が原因なのか、はたまた別の者が原因なのかは判明しないが、これは明らかに鬼魅宮が見た未来にはない事象だった。
今、極奥を使おうとした鬼魅宮の目の前には、自身の腹に死神鎌を刺した白井 文也が立っている。それは鬼魅宮には理解できない光景だった。
「な、何をしている?」
「グハッ、こ、ここで、お前をッ、倒すための、行動だッ!!」
死神鎌は白井の体に吸収された。そして、白井が倒れ、その体から、フードを被り、鎌を持った骸骨、恐らく、死神術の化身と思われる存在が顕現した。
「白井 文也、契約通リ片腕ハ貰ッテイクゾ。ソノ代ワリ、全テヲ治シテヤロウ」
化身は白井の左腕を鎌で切り落とした。その後、化身が白井に触れると、緑色の光が白井を包んだ。
「その腕、どうするつもり?」
「コレハ、ワタシガ美味シクイタダク」
そう言って、化身は白井の左腕を口に放り込んだ。
「奥義にしては斬撃の威力が高くない。さては、気がついたか」
亜們填彗の発動条件は、一定の霊気量を相手が術使用時に所持すること。ならば、その一定量に満たさない微量の霊気で術を使用すればいい。その事に気がつけたからこそ、白井は普段の霊気量の5分の1程度の霊気で死王最朽喪霊を発動させたのだ。さらに、ここで、白井がさらに優勢になる出来事が起こる。
「なッ!!」
それは、亜們填彗の顕現の終了だった。鬼魅宮の手から亜們填彗が消失したのと同時に、白井は奥義の威力を上げた。しかし、自己再生をやめない鬼魅宮。
「クハハッ、面白いッ!!それならばッ、呪術・極奥ッ!?」
鬼魅宮はそれを知らなかった。青山 優牙、いや、何者かによって少しづつ改変されている自身が見た未来。青山 優牙が原因なのか、はたまた別の者が原因なのかは判明しないが、これは明らかに鬼魅宮が見た未来にはない事象だった。
今、極奥を使おうとした鬼魅宮の目の前には、自身の腹に死神鎌を刺した白井 文也が立っている。それは鬼魅宮には理解できない光景だった。
「な、何をしている?」
「グハッ、こ、ここで、お前をッ、倒すための、行動だッ!!」
死神鎌は白井の体に吸収された。そして、白井が倒れ、その体から、フードを被り、鎌を持った骸骨、恐らく、死神術の化身と思われる存在が顕現した。
「白井 文也、契約通リ片腕ハ貰ッテイクゾ。ソノ代ワリ、全テヲ治シテヤロウ」
化身は白井の左腕を鎌で切り落とした。その後、化身が白井に触れると、緑色の光が白井を包んだ。
「その腕、どうするつもり?」
「コレハ、ワタシガ美味シクイタダク」
そう言って、化身は白井の左腕を口に放り込んだ。
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
伯爵夫人のお気に入り
つくも茄子
ファンタジー
プライド伯爵令嬢、ユースティティアは僅か二歳で大病を患い入院を余儀なくされた。悲しみにくれる伯爵夫人は、遠縁の少女を娘代わりに可愛がっていた。
数年後、全快した娘が屋敷に戻ってきた時。
喜ぶ伯爵夫人。
伯爵夫人を慕う少女。
静観する伯爵。
三者三様の想いが交差する。
歪な家族の形。
「この家族ごっこはいつまで続けるおつもりですか?お父様」
「お人形遊びはいい加減卒業なさってください、お母様」
「家族?いいえ、貴方は他所の子です」
ユースティティアは、そんな家族の形に呆れていた。
「可愛いあの子は、伯爵夫人のお気に入り」から「伯爵夫人のお気に入り」にタイトルを変更します。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
私を幽閉した王子がこちらを気にしているのはなぜですか?
水谷繭
恋愛
婚約者である王太子リュシアンから日々疎まれながら過ごしてきたジスレーヌ。ある日のお茶会で、リュシアンが何者かに毒を盛られ倒れてしまう。
日ごろからジスレーヌをよく思っていなかった令嬢たちは、揃ってジスレーヌが毒を入れるところを見たと証言。令嬢たちの嘘を信じたリュシアンは、ジスレーヌを「裁きの家」というお屋敷に幽閉するよう指示する。
そこは二十年前に魔女と呼ばれた女が幽閉されて死んだ、いわくつきの屋敷だった。何とか幽閉期間を耐えようと怯えながら過ごすジスレーヌ。
一方、ジスレーヌを閉じ込めた張本人の王子はジスレーヌを気にしているようで……。
◇小説家になろうにも掲載中です!
◆表紙はGilry Drop様からお借りした画像を加工して使用しています
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる