幽霊祓い

弥生 啓

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第3章 ゴースト・キング編

第217話 雷霊 Ⅱ

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辺りに爆煙が立ち込める・・・。

「はぁ、はぁ、化け物がッ!!」

フラフラと立ち上がる俺。それに対して余裕そうに仁王立ちをしているロール。

「ほぉ、あの斬撃を耐え抜くとはな。少しはマシな相手になりそうだ」

「蒼天術ッ」

「遅いッ!!遅すぎるんだよぉぉぉぉッ!!」

圧倒的なんかスピードによって、術を使う間もなく、殴り飛ばされる俺。そして、仰向けになった俺に隙を与えないように斬りかかってくるロール。俺はそれを瞬時に避けて、

蒼天術・直そうてんじゅつ  ちょくッ」

俺は直でロールの腹を貫いた。しかし、貫いた傷を瞬時に再生するロール。そして、再び、剣を持ち、斬りかかろうとしてきた。俺はその場から走り出し、建物裏に逃げ込んだ。後をロールが物凄いスピードで追ってくる。しかし、ここは建物裏。ゴミ箱やら、換気扇やら色々と入り組んでいる。こういう場所ではッ

蒼天術・双そうてんじゅつ  そうッ」

2本の青い光線はロールに向かって、グネグネしながら飛んでいった。しかし、ロールはそれらを華麗に交わし、俺との距離を詰めた。そして、再び、剣を振り回した。振り回したことにより、辺りの物が次々と壊れていく。このままでは、街への被害がさらに拡大してしまう。ただでさえ、多くの被害が出ているのに、ロールこいつごときに被害を増やさせる訳にはいかない。

蒼天術・拳そうてんじゅつ  けんッ!!」

隙をついて、ロールの腹に思いっきり拳を食らわせた。しかし、それでも余裕そうなロール。そして、振り回している剣が当たりそうになる。本当に化け物だ。俺たちは建物裏から広場のような場所に出た。

「どうした?もう限界か?」

「チッ、どうすれば・・・」

一応、ある作戦が一つだけ思いついている。その作戦の問題は成功するかどうかということだけだ。まあ、ここまで来たのだから、やるしかないか。

蒼天術・剣そうてんじゅつ  つるぎ

俺は剣を構えた。

「剣には剣で対抗してくるか。なら、これでトドメにしてやろうッ!!解放フォルボースッ・・・」

何やら、大技が来るようだ・・・。
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