幽霊祓い

弥生 啓

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第3章 ゴースト・キング編

第210話 天才

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少しづつ叙酷酷極が解けていく・・・。

「晩刻術ッ、クッ・・・」

「もう、諦めろ。お前の負けだ」

「負けか。まだだ・・・と言いたいところだが、その通りだな。俺の負けだ。さっさと殺せ」

「・・・・・・」

「何をしている?早く殺せ。俺はお前のことを殺そうとした。でも、俺はお前に負けたんだ。なら、お前が俺を殺せ」

「いや、お前のことは殺さない」

「は?」

「そのかわり、色々と話を聞かせろ」

俺は近くに落ちていたロープを拾ってマッカの手首を縛った。

「何で殺さないんだ?」

「先に俺の質問に答えろ。まず、何でお前は神の力を使える?」

「俺は烽霊会という組織の一員だ。ボスは飛山  轟とびやま  ごう。飛山はかなりの天才でな、アイツが封印されている四神の力を解放したんだ。そして、俺たちに四神の力を分けたんだ」

「烽霊会、聞いたことないな」

「烽霊会は日本の裏社会の頂点に立つ存在だ。表の顔はヤクザ、裏の顔は祓い師の頂点に立つために活動している闇の組織だ。俺たちは、いずれ日本を支配する」

「ふーん」

「何だ、あまりビビっていないんだな」

「だって、勝つの俺らだし」

「はぁ?何でそんなに自信があるんだよ。飛山は強いぞ?凪澤よりも確実に強いぞ?」

「だって、俺らには優牙さんがいるから」

「青山  優牙か・・・」

「優牙さんのことを知っているのか?てか、何で、凪澤のことまでお前の口から?」

「おいおい、一応、俺はGEAの一員だぜ?」

「それでも、優牙さんのことまでは」

「烽霊会は全世界のGEAの情報の大半を握っている」

「まじかよ。なら、教えてもらおうか、何を知っているのか」

「待て。その前に次は俺の質問に答えろ」

「何だ?」

「なぜ、そこまで赤水術を使えるようになった?こんな短時間でその成長は異常すぎる」

「・・・」

「何だ?答えれないのか?」

「いや、正直、俺もよく分からないんだ」

苦笑いをしながら答える俺。マッカは『は?』という顔をしていた。

「分からないってなんだよ」

「いや、おりゃっていう感じのイメージでやったらできた」

「おりゃっていう感じか」

「そう、おりゃって感じ」

「それであれほどの術を扱えるお前は天才だな」

「天才か、ありがとよ。で、烽霊会のことをもう少し教えてもらおうか」
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