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第3章 選抜会編
第188話 憎む
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「魍忌?聞いた事無い名だな」
クソッ!!換物が使えないせいで、腕を再生させることができない。このままだと、出血死してしまう。どうにかして、この空間を抜け出さないと・・・。
「聞いた事がなくて当たり前だ。私は、妖善の進化形態だからな。私は祓い師が憎い。憎くて仕方がない」
魍忌が再び、指をヒョイっと上げた。俺の残っていたもう片方の腕が宙を舞う。
「うわァ”ァ”ァ”ァ”ァ”ッ!!」
普段なら、換物で即座に治せるが、換物が使えない今、俺は痛みに耐えるのに必死だった。
「いいねぇ、その苦しむ姿。非常にいい表情しているよ」
・・・くッ、もう限界か?視界が歪む。ここで終わるのか・・・?
「・・・泉陽様、実に残念です」
「仮面男・・・。俺は死んだのか?」
「ほぼ死んだのに等しい状態です」
「そうか・・・」
「泉陽様、私と1戦しませんか?」
「仮面男と?」
「えぇ、泉陽様、この箱の中には小さなサイコロが1つ入っています。この箱を投げて、転がり終わった時に、箱の中のサイコロの上の面の数を当ててください」
「このゲームをする意味は?」
「このゲームで、あなたが3勝すれば、特殊な技を教え、復活するチャンスを与えます。私が3勝すれば、私があなたの死を確定させます」
「なるほどな、挑戦してやるよ」
仮面男が指をパチンッと鳴らすと、俺の目の前にテーブルが現れた。
「では、泉陽様からどうぞ」
そう言って、仮面男に箱を渡された。俺はそれを上に投げた。箱は宙を舞い、テーブルの上に転がった。
「3ですね」
仮面男が宣言し、俺が箱を開ける。箱の中のサイコロの上の面は「3」だった。と、まぁ、これを繰り返し行うのだが、勝負は一瞬でついてしまった。そう、仮面男が3回連続的中、仮面男の圧勝。
「なッ!?もう1回だッ、もう1回だけ頼むッ!!」
「泉陽様、お気づきになられましたか?」
「?」
「あなたがそれに気づかない限り、あなたが私に勝つことはありません」
クソッ!!換物が使えないせいで、腕を再生させることができない。このままだと、出血死してしまう。どうにかして、この空間を抜け出さないと・・・。
「聞いた事がなくて当たり前だ。私は、妖善の進化形態だからな。私は祓い師が憎い。憎くて仕方がない」
魍忌が再び、指をヒョイっと上げた。俺の残っていたもう片方の腕が宙を舞う。
「うわァ”ァ”ァ”ァ”ァ”ッ!!」
普段なら、換物で即座に治せるが、換物が使えない今、俺は痛みに耐えるのに必死だった。
「いいねぇ、その苦しむ姿。非常にいい表情しているよ」
・・・くッ、もう限界か?視界が歪む。ここで終わるのか・・・?
「・・・泉陽様、実に残念です」
「仮面男・・・。俺は死んだのか?」
「ほぼ死んだのに等しい状態です」
「そうか・・・」
「泉陽様、私と1戦しませんか?」
「仮面男と?」
「えぇ、泉陽様、この箱の中には小さなサイコロが1つ入っています。この箱を投げて、転がり終わった時に、箱の中のサイコロの上の面の数を当ててください」
「このゲームをする意味は?」
「このゲームで、あなたが3勝すれば、特殊な技を教え、復活するチャンスを与えます。私が3勝すれば、私があなたの死を確定させます」
「なるほどな、挑戦してやるよ」
仮面男が指をパチンッと鳴らすと、俺の目の前にテーブルが現れた。
「では、泉陽様からどうぞ」
そう言って、仮面男に箱を渡された。俺はそれを上に投げた。箱は宙を舞い、テーブルの上に転がった。
「3ですね」
仮面男が宣言し、俺が箱を開ける。箱の中のサイコロの上の面は「3」だった。と、まぁ、これを繰り返し行うのだが、勝負は一瞬でついてしまった。そう、仮面男が3回連続的中、仮面男の圧勝。
「なッ!?もう1回だッ、もう1回だけ頼むッ!!」
「泉陽様、お気づきになられましたか?」
「?」
「あなたがそれに気づかない限り、あなたが私に勝つことはありません」
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