幽霊祓い

akade

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第2章 学校霊編

第133話 事件

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「最初は皆がお墓参りをしてくれたわ。私は嬉しかった。でも次に入学してきた生徒たちは何も知らないから、私のお墓を気味悪がって、蹴ったり、土や石を投げつけてきたわ。そして、時が経つに連れ、それらは酷くなっていった。だから、私は生徒たちを驚かして、怖がらせてやろうと思ったの。人を傷つけるような真似はしていないのに、どうしてそれを祓い師に邪魔されないといけないのよ!!」

「人を傷つけていないだと?学校から被害情報が入ったから、俺たちはここに来てんだぞ?お前以外に誰が人を傷つけるんだよッ」

「あ~、それ、多分、僕のことだわ」

「は?」

そう聞こえ、後ろに振り向くと同時に俺は蹴り飛ばされた。

「痛って~、テメェ、何者だ?」

「フォルテ・グランリッヒ。初めまして、祓い師さん」

「おい、アーリラ、あいつ、知り合いか?」

「いいえ、知らないわ」

「テメェ、どっから湧いて出た?」

「そんなことどうでもいいじゃないか。それよりも」

フォルテは手を伸ばした。すると、アーリラがフォルテの手のひらの中に吸収された。

「よしッ、準備万端。さて、殺ろうか、祓い師さん」

「上等だッ!!」

俺はフォルテに向かっていって、刀身を振り落としたが、かわされ、逆に刀身を折られた。待て待て、邪鉱鉱石はダイヤモンド並に硬い鉱石だぞ?

「はぁ?刀身が折られるだとッ!?」

「僕のことをナメているからだよ、祓い師ッ、音奏文具兵団ルリシシテルバイセルッ!!」

今度は消しゴムが飛び出てきて、擬人化した。まるで、壁のような姿の大男に擬人化した消しゴムたちによって、俺はボコボコに殴られた。

「僕はここに配属されたんだよ、影山様によって。アーリラは人を脅かすばかりで危害を加えないから、代わりにお前がやれって影山様に言われててね」

影山・・・か。聞いた事ある名だな。ダメだ、体に力が入らない。立てない。ここで、終わりか・・・。



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