幽霊祓い

akade

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第2章 復讐編

第91話 クロ

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「凪澤  戒は死んだはずだが?」

「言っただろう、凪澤  戒いや劣悪の霊神と」

「ほほぅ、何となくは言いたいことを理解した。つまりお前は霊となり、その体に取り憑いたってわけだ」

「まぁ、そういうことだ」

「で、なんで、俺の名前を知っている?」

「そんなことは気にしないでおくれよ。こちらも色々とあるのだよ」

「そうか・・・、まぁ、いい。で、俺に何の用だ?」

「僕にも質問させてくれよ」

「ああ、すまなかった。何だ?」

「君はこんなところで一体何をしているんだい?」

「霊気集めだ。お前とGEAが先日の戦いで死者を出してくれたおかげ、今、ここには大量に霊気がある。俺もパワーアップできるかと思い、集めているんだ」

「まぁ、正確に言えば、僕が殺したのは数名だ。ほとんどはここの主霊が殺した。で、君こそどうして僕のことを知っているんだい?」

「だって、お前、自分で宣言していただろ、日本旋廻を開始するって」

「そういえば、そんなことをしたねぇ」

「お前のこと、知らない奴の方が少ないと思うぜ。まぁ、そいつらが日本旋廻の意味まで知っているか知らないが」

「君は知っているのかい?」

「まぁ、現場を見たしな。何がしたいのかは分からないが、簡単なことなら分かる。要はお前が主霊を回収して、GEAがそれを止めるってことだろ?」

「その通りだ。話が早くて助かるよ」

「そろそろ聞かせろ、ここにお前は何をしに来た?」

「君と同じ、霊気集めさ」

「邪魔する気か?」

「そういうつもりは無いんだけど。なら、こうしよう。僕と戦って君が勝てば、素直に帰るよ。でも、僕が勝てば、僕の仲間になってもらう。どうだい?」

「上等だッ!!」

「いいね、ノリがいい。霊魂術・呪式れいこんじゅつ  じゅしき

「体を動けなくしても意味ねぇぞッ、水術・青天の冷水すいじゅつ  せいてんのれいすいッ」

水でできたリングのようなものを飛ばしてきた。それはどこかで見たことのある攻撃方法に似ていた。あぁ、そうだ、赤輪術だ。

「クロ、君に兄弟はいるのかい?」

「俺に兄弟はいない・・・」

クロはそう答えた。
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