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第1章 日本旋廻 恐山決戦 後編
第80話 禁忌の回復術
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「みんな・・・」
そこに広がるのは、壊滅しかけのGEAの姿だった。向こうでは蔵宮会長と馬渕、さらにその先では主霊・ドゥグルヌスと3人の師帝が今も尚、ボロボロになりながらも戦っている。GEA治療班の小隊長の座をいただいたけど、私、何も活躍できていない気がする。実際、鳩山さんを救うこともできなかったし・・・。
約十分前・・・
「鳩山さん、絶対に助かりますからね、助けますからね。だから、諦めないでくださいね」
「ありがとう、羽川さん。でも、もういいよ、延命は。したところで、俺はもう前線には立てない。俺を救う時間を優牙たちを救う時間にしてやってくれ・・・。ははっ、師匠、今からそこに行きますよ・・・」
「鳩山さん?鳩山さんッ、鳩山さんッ・・・」
鳩山さんは死んだ。今、壊滅しかけているGEAを、この場を立て直せるのは私しかいない!!私は凪澤の前に立った。
「どうしたんだい?まさか、僕の仲間になってくれるのかい?君は回復術の使い手だから大歓迎だよ」
「わ、私が、あ、あなたの仲間になんてなるわけが、な、ないでしょ」
「声が震えてるよ?」
「・・・ふぅー。よしッ」
「何を見せてくれるのかな?」
私はもう一度深く深呼吸をした。そして
「魂たちよ、我が御魂を捧げよう。その分、恐山にいる死者以外の負傷者を全員回復させよッ、禁忌の回復術ッ!!」
「そ、それはッ!!」
GEAの書庫をたまたまあさっている時に見つけた、回復術について書かれた書物。そこに書かれていたのが、この禁忌の回復術だ。使用者の命と引き換えに、指定した範囲内にいる死者以外の負傷者を全員回復させる術だ。
「私は皆を救うためなら自分の命なんて惜しまない。優牙君たちは必ず勝つ」
「なるほど、そう来たか。その命が無駄にならなければいいな」
緑の光が辺り1面を包み込んだ。
そこに広がるのは、壊滅しかけのGEAの姿だった。向こうでは蔵宮会長と馬渕、さらにその先では主霊・ドゥグルヌスと3人の師帝が今も尚、ボロボロになりながらも戦っている。GEA治療班の小隊長の座をいただいたけど、私、何も活躍できていない気がする。実際、鳩山さんを救うこともできなかったし・・・。
約十分前・・・
「鳩山さん、絶対に助かりますからね、助けますからね。だから、諦めないでくださいね」
「ありがとう、羽川さん。でも、もういいよ、延命は。したところで、俺はもう前線には立てない。俺を救う時間を優牙たちを救う時間にしてやってくれ・・・。ははっ、師匠、今からそこに行きますよ・・・」
「鳩山さん?鳩山さんッ、鳩山さんッ・・・」
鳩山さんは死んだ。今、壊滅しかけているGEAを、この場を立て直せるのは私しかいない!!私は凪澤の前に立った。
「どうしたんだい?まさか、僕の仲間になってくれるのかい?君は回復術の使い手だから大歓迎だよ」
「わ、私が、あ、あなたの仲間になんてなるわけが、な、ないでしょ」
「声が震えてるよ?」
「・・・ふぅー。よしッ」
「何を見せてくれるのかな?」
私はもう一度深く深呼吸をした。そして
「魂たちよ、我が御魂を捧げよう。その分、恐山にいる死者以外の負傷者を全員回復させよッ、禁忌の回復術ッ!!」
「そ、それはッ!!」
GEAの書庫をたまたまあさっている時に見つけた、回復術について書かれた書物。そこに書かれていたのが、この禁忌の回復術だ。使用者の命と引き換えに、指定した範囲内にいる死者以外の負傷者を全員回復させる術だ。
「私は皆を救うためなら自分の命なんて惜しまない。優牙君たちは必ず勝つ」
「なるほど、そう来たか。その命が無駄にならなければいいな」
緑の光が辺り1面を包み込んだ。
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