幽霊祓い

akade

文字の大きさ
上 下
46 / 233
第1章 日本旋廻 八王子城跡編

第46話 5つの奥義、そして死

しおりを挟む
「死ねぇぇぇぇぇぇぇぇッ!!」

ツボルスがこちらに向かってきた。僕と柊は振り落とされた大剣の攻撃をかわした。

蒼天術・拳そうてんじゅつ  けんッ!!」

赤輪術・切せきりんじゅつ  せつッ!!」 

2人でツボルスに術を打ち込んだ。しかし、ツボルスが怯むことはなかった。Eー01プラスよりも圧倒的に強い。これがAシリーズなのか・・・?
 
「まぁ、少し痛いな。噂には聞いていたが、やはり、厄介だ。だが、Aシリーズは5つの奥義を使うことができる。だから、俺たちが圧倒的に有利だッ!!仏術・奥義・雪ぶつじゅつ  おうぎ  せつッ!!」

今度は辺りが一瞬にして雲に覆われて雪が降り始めた。

「この奥義が発動中、貴様らの攻撃は当たりにくくなる。もう1つぐらい使っておくか。仏術・奥義ッ!?」

グシャッと鈍い音がして、ツボルスの胴体が真っ二つになった。ツボルスの前には凪澤が立っていた。

「ツボルス、欲張り過ぎるのはダメだよ。他のAシリーズたちの楽しみが減るだろう?君の分は1つ。君が死んで次のやつは君の分を含めて2つ、奥義を使える。そんな感じで最後のやつが5つの奥義を使えるんだよ。そういう約束じゃないか、ツボルス。どうして、守らなかったんだよ」

「い、いえ、そんなお約束は・・・ぐわぁぁぁ」

「暗黙のルールぐらい理解しろよ、カスが」

そう言って、凪澤はツボルスの頭を鷲掴みにして握り潰した。

「凪澤・・・、お前、自分の仲間まで殺すんだな」

「おや、優牙とそのお友達くん、生きていたんだね。殺したつもりだったのに、なんで生きているだよ。まぁ、いいか。もう1回殺してやるよ」

「次は僕たちがお前を倒す番だッ!!」

僕は構えた。
しおりを挟む
1 / 4

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!


処理中です...