38 / 295
第1章 日本旋廻 明通トンネル編
第38話 足りない
しおりを挟む
丁術・奥義・爆死回帰廻流。普通の攻撃型の奥義とは違い、バフ型の奥義であるこの術は、使用者及び、使用者が指定した対象者の術の威力を3分間500%にする効果を持つ。例えば、赤坂の術の威力を500とした時、奥義を使っていない場合は、ハズレの場合、威力はそのままで、当たりの場合は500%倍増され2500になる。これが奥義を使用した時、ハズレの場合で2500、当たりの場合で12500となる。さらに当たり時の時は500%倍増されるので威力は62500となるのだ。2分の1の確率でこれほどの威力が高い技が打てるのだから、丁術は強いのだ。
「チッ、バフ型の奥義か。さっきよりも術の威力が格段と上がっていやがる。そっちがその気ならこっちもやってやるよ。雷術・奥義・・・くッ!!」
私の百華術と赤坂さんの丁術を避けながら、何かをしようとした佐神だったが、突然、フラついた。恐らく、この戦いでかなりの霊気を使用したのだろう。
「佐神 雷翔、あなたの負けよ。潔く、回収した主霊を呼び出しなさい。私たちが祓うから」
「まさか、霊気が足りず、奥義を使えないまま、負けてしまうとはな・・・」
「雷翔、まだ、諦めたらダメだよ。その主霊を吸収して、霊気を蓄えるんだ。君はまだまだ戦える」
トンネルの中に黒い渦が現れ、そこから凪澤が出てきた。
「お前が凪澤 戒か?ここに何をしに来た?」
「君が四帝・赤坂七佐か。僕がここに来たのは計画のためさ」
「計画?なんだそれは?」
「君たちには話してあげよう。まず、僕はここで佐神を見捨てる。そして、ぶつかり合うのさ」
「ど、どういうことですか、凪澤様」
「雷翔、いいことを教えてあげよう。君の姉さんを殺したのは僕だ。厳密に言えば、僕が生み出した改造霊が殺した」
凪澤はニヤニヤしながらそう語った。佐神は唖然としていた。思い空気が辺りを漂った。
「チッ、バフ型の奥義か。さっきよりも術の威力が格段と上がっていやがる。そっちがその気ならこっちもやってやるよ。雷術・奥義・・・くッ!!」
私の百華術と赤坂さんの丁術を避けながら、何かをしようとした佐神だったが、突然、フラついた。恐らく、この戦いでかなりの霊気を使用したのだろう。
「佐神 雷翔、あなたの負けよ。潔く、回収した主霊を呼び出しなさい。私たちが祓うから」
「まさか、霊気が足りず、奥義を使えないまま、負けてしまうとはな・・・」
「雷翔、まだ、諦めたらダメだよ。その主霊を吸収して、霊気を蓄えるんだ。君はまだまだ戦える」
トンネルの中に黒い渦が現れ、そこから凪澤が出てきた。
「お前が凪澤 戒か?ここに何をしに来た?」
「君が四帝・赤坂七佐か。僕がここに来たのは計画のためさ」
「計画?なんだそれは?」
「君たちには話してあげよう。まず、僕はここで佐神を見捨てる。そして、ぶつかり合うのさ」
「ど、どういうことですか、凪澤様」
「雷翔、いいことを教えてあげよう。君の姉さんを殺したのは僕だ。厳密に言えば、僕が生み出した改造霊が殺した」
凪澤はニヤニヤしながらそう語った。佐神は唖然としていた。思い空気が辺りを漂った。
10
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
伯爵夫人のお気に入り
つくも茄子
ファンタジー
プライド伯爵令嬢、ユースティティアは僅か二歳で大病を患い入院を余儀なくされた。悲しみにくれる伯爵夫人は、遠縁の少女を娘代わりに可愛がっていた。
数年後、全快した娘が屋敷に戻ってきた時。
喜ぶ伯爵夫人。
伯爵夫人を慕う少女。
静観する伯爵。
三者三様の想いが交差する。
歪な家族の形。
「この家族ごっこはいつまで続けるおつもりですか?お父様」
「お人形遊びはいい加減卒業なさってください、お母様」
「家族?いいえ、貴方は他所の子です」
ユースティティアは、そんな家族の形に呆れていた。
「可愛いあの子は、伯爵夫人のお気に入り」から「伯爵夫人のお気に入り」にタイトルを変更します。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
私を幽閉した王子がこちらを気にしているのはなぜですか?
水谷繭
恋愛
婚約者である王太子リュシアンから日々疎まれながら過ごしてきたジスレーヌ。ある日のお茶会で、リュシアンが何者かに毒を盛られ倒れてしまう。
日ごろからジスレーヌをよく思っていなかった令嬢たちは、揃ってジスレーヌが毒を入れるところを見たと証言。令嬢たちの嘘を信じたリュシアンは、ジスレーヌを「裁きの家」というお屋敷に幽閉するよう指示する。
そこは二十年前に魔女と呼ばれた女が幽閉されて死んだ、いわくつきの屋敷だった。何とか幽閉期間を耐えようと怯えながら過ごすジスレーヌ。
一方、ジスレーヌを閉じ込めた張本人の王子はジスレーヌを気にしているようで……。
◇小説家になろうにも掲載中です!
◆表紙はGilry Drop様からお借りした画像を加工して使用しています
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
悪役貴族の四男に転生した俺は、怠惰で自由な生活がしたいので、自由気ままな冒険者生活(スローライフ)を始めたかった。
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
俺は何もしてないのに兄達のせいで悪役貴族扱いされているんだが……
アーノルドは名門貴族クローリー家の四男に転生した。家の掲げる独立独行の家訓のため、剣技に魔術果ては鍛冶師の技術を身に着けた。
そして15歳となった現在。アーノルドは、魔剣士を育成する教育機関に入学するのだが、親戚や上の兄達のせいで悪役扱いをされ、付いた渾名は【悪役公子】。
実家ではやりたくもない【付与魔術】をやらされ、学園に通っていても心の無い言葉を投げかけられる日々に嫌気がさした俺は、自由を求めて冒険者になる事にした。
剣術ではなく刀を打ち刀を使う彼は、憧れの自由と、美味いメシとスローライフを求めて、時に戦い。時にメシを食らい、時に剣を打つ。
アーノルドの第二の人生が幕を開ける。しかし、同級生で仲の悪いメイザース家の娘ミナに学園での態度が演技だと知られてしまい。アーノルドの理想の生活は、ハチャメチャなものになって行く。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる