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36 魔術師見習いの少女
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ある日の朝早く。
そういえば、ポチがいないなと思い、庁舎の外に出て辺りを探す。
用を足しに外へ出たのだろうと、普段なら気にもしないところだが、今日は何か胸騒ぎがするのだった。
「あぁ、ジャンヌ、おはよう」
駐車場でジャンヌが木刀を振っていた。
今日も朝から剣の稽古に精を出しているようだ。
「おはよう、ブラド。こんな時間にどうした?」
「ポチがどこへ行ったのかと思ってな」
「私は見てないが」
「そうか……」
まさか、迷惑エルフのサラに攫われたとか? 背筋が寒くなる。
それは絶対にないと言い切れないところが怖いのだ。前科があるしな。
さて、どうしたものかと庁舎の玄関前で考えていると、ポチが建物わきの路地からすっと出てきた。
「なんだ、そこにいたのかよ」
俺はホッと一息ついた。
ポチは俺の顔を見ると、ガゥガゥと何か言う。
「ブラドを呼んでいるようだな」
ジャンヌも最近は、ポチ達魔狼の表情が読めるようになった。
「どうしたんだ、ポチ」
俺とジャンヌはポチのいる路地へ向かう。
ポチはついて来いというようなしぐさで、身をひるがえした。俺たちはポチの後について、路地へ入って行った。
ポチが案内した路地の先に、人がうつ伏せに倒れていた。
背丈は小さい。ホビットの一人かと思ったが、彼らとは雰囲気が違う。人間の娘だろうか。タップリとした丈のローブを着ていて、そばには大きな宝石のはまった木の杖と、つば広のとんがり帽子が落ちている。
「人だ!」
ジャンヌがダッと駆けよって、娘を仰向けに起こした。
見たところ意識を失っているだけで、息はしている。俺の超感覚は、娘の心臓の鼓動もとらえている。大丈夫だろう。
娘が意識を取り戻し、口を開いた。
「み、みず……」
「とりあえず庁舎に連れて帰るぞ」
「わっ、わかった!」
ジャンヌが娘を抱えて、俺たちは我が家に戻った。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
娘はジャンヌやホビットたちの介抱の甲斐もあり、すぐに元気になった。
娘の名はクロエ・ボゥ。茶色の瞳に同じく茶色の髪、なんとなく親しみのある愛嬌のある狸顔をしている。体形などからすると中学生くらいだろうか。金髪碧眼のジャンヌとは人種が違うように見えた。
「つまり、追手から逃れるために山越えをしていたが、誤って崖から落ちた。
で、落ちている最中に気を失って、気づいたらあそこにいたってことか?」
「はい」
クロエはこっくり頷く。
「ジャンヌの時とちょっと状況が似てるかな」
「うむ、そうだな……。
しかし、クロエは誰に追われていた?」
「暗殺者たちです」
クロエは淡々と答える。
「なに!? ずいぶんと穏やかでないな。
クロエのような少女を何人かで殺そうとするとは……」
ジャンヌの眉間にしわが刻まれる。
騎士であるジャンヌは正々堂々とした真っ向勝負は好きだが、暗殺などといった卑怯な手段は許せないのだった。
「それにしても、ここはどこなのです?
部屋の調度などからすると、外国なのですか?」
クロエは不思議そうに周りを見渡す。
「外国とは少し違うんだ――」
俺はこの世界のことや、異界震のこと、ジャンヌたちのことなど、分かっていることをクロエに説明した。
「なるほど、私は別の世界に転移したということですね」
クロエはまったくうろたえず、当たり前のことのように納得するのだった。
「ずいぶんと落ち着いてるな。他の連中はビックリしていたものだが」
「私は魔術師見習いです。魔術師とは、この世の理を探求する者。
異なる世界が並行して存在しているということは魔術師の中では常識なのです」
フフンとクロエの鼻息が荒くなるのだった。
「そっ、そうか、理解が早くて助かる。
ともかく、部屋を用意するから好きに使ってくれ」
二階の倉庫として使っていた一室をきれいに片付けてクロエの部屋とした。その部屋に積まれていた物資は三階へ移動、俺の占有スペースが更に小さくなった。これも人のため、仕方がないのだ。
「今晩は新人歓迎の晩餐だから、ホビット特製ワイバーンカツカレーだな。
クロエもいろいろあって腹が減ってるだろう? 好きなだけ食うんだぞ」
「「「わぁぁい!」」」
カレーはホビットたちも大好きなのだ。
「うほぉぉぉぉぉぃ! 最高だ!
今晩は食うぞ! 死ぬほど食うぞ!」
カレー大好きのジャンヌはテンションがマックスになる。
いつも良く食うが、たぶん今晩はもっと食うだろう。
「カレーって……何?」
「まぁ、食えばわかるさ、ジュルリ」
一人困惑するクロエに、頬がゆるみきったジャンヌが答える。
一時間後。
「こっ、これは! ガツガツガツガツガツガツ……。
なんという濃厚かつ刺激的な味わい! むぐむぐむぐ……。
このサクサクしたカツとの相性もたまらないですね。
ガツガツガツガツガツガツ……」
「だろう? カレーは最高なのだ! むぐむぐむぐ……。
はむはむはむはむ……むぐむぐむぐ……。
カレーは飲み物だ! いくらでも入るのだ!
はむはむはむはむ……むぐむぐむぐ……」
「「おかわり!」」
「「「……」」」
ホビットたちは、クロエとジャンヌの食欲に圧倒されるのだった。
そういえば、ポチがいないなと思い、庁舎の外に出て辺りを探す。
用を足しに外へ出たのだろうと、普段なら気にもしないところだが、今日は何か胸騒ぎがするのだった。
「あぁ、ジャンヌ、おはよう」
駐車場でジャンヌが木刀を振っていた。
今日も朝から剣の稽古に精を出しているようだ。
「おはよう、ブラド。こんな時間にどうした?」
「ポチがどこへ行ったのかと思ってな」
「私は見てないが」
「そうか……」
まさか、迷惑エルフのサラに攫われたとか? 背筋が寒くなる。
それは絶対にないと言い切れないところが怖いのだ。前科があるしな。
さて、どうしたものかと庁舎の玄関前で考えていると、ポチが建物わきの路地からすっと出てきた。
「なんだ、そこにいたのかよ」
俺はホッと一息ついた。
ポチは俺の顔を見ると、ガゥガゥと何か言う。
「ブラドを呼んでいるようだな」
ジャンヌも最近は、ポチ達魔狼の表情が読めるようになった。
「どうしたんだ、ポチ」
俺とジャンヌはポチのいる路地へ向かう。
ポチはついて来いというようなしぐさで、身をひるがえした。俺たちはポチの後について、路地へ入って行った。
ポチが案内した路地の先に、人がうつ伏せに倒れていた。
背丈は小さい。ホビットの一人かと思ったが、彼らとは雰囲気が違う。人間の娘だろうか。タップリとした丈のローブを着ていて、そばには大きな宝石のはまった木の杖と、つば広のとんがり帽子が落ちている。
「人だ!」
ジャンヌがダッと駆けよって、娘を仰向けに起こした。
見たところ意識を失っているだけで、息はしている。俺の超感覚は、娘の心臓の鼓動もとらえている。大丈夫だろう。
娘が意識を取り戻し、口を開いた。
「み、みず……」
「とりあえず庁舎に連れて帰るぞ」
「わっ、わかった!」
ジャンヌが娘を抱えて、俺たちは我が家に戻った。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
娘はジャンヌやホビットたちの介抱の甲斐もあり、すぐに元気になった。
娘の名はクロエ・ボゥ。茶色の瞳に同じく茶色の髪、なんとなく親しみのある愛嬌のある狸顔をしている。体形などからすると中学生くらいだろうか。金髪碧眼のジャンヌとは人種が違うように見えた。
「つまり、追手から逃れるために山越えをしていたが、誤って崖から落ちた。
で、落ちている最中に気を失って、気づいたらあそこにいたってことか?」
「はい」
クロエはこっくり頷く。
「ジャンヌの時とちょっと状況が似てるかな」
「うむ、そうだな……。
しかし、クロエは誰に追われていた?」
「暗殺者たちです」
クロエは淡々と答える。
「なに!? ずいぶんと穏やかでないな。
クロエのような少女を何人かで殺そうとするとは……」
ジャンヌの眉間にしわが刻まれる。
騎士であるジャンヌは正々堂々とした真っ向勝負は好きだが、暗殺などといった卑怯な手段は許せないのだった。
「それにしても、ここはどこなのです?
部屋の調度などからすると、外国なのですか?」
クロエは不思議そうに周りを見渡す。
「外国とは少し違うんだ――」
俺はこの世界のことや、異界震のこと、ジャンヌたちのことなど、分かっていることをクロエに説明した。
「なるほど、私は別の世界に転移したということですね」
クロエはまったくうろたえず、当たり前のことのように納得するのだった。
「ずいぶんと落ち着いてるな。他の連中はビックリしていたものだが」
「私は魔術師見習いです。魔術師とは、この世の理を探求する者。
異なる世界が並行して存在しているということは魔術師の中では常識なのです」
フフンとクロエの鼻息が荒くなるのだった。
「そっ、そうか、理解が早くて助かる。
ともかく、部屋を用意するから好きに使ってくれ」
二階の倉庫として使っていた一室をきれいに片付けてクロエの部屋とした。その部屋に積まれていた物資は三階へ移動、俺の占有スペースが更に小さくなった。これも人のため、仕方がないのだ。
「今晩は新人歓迎の晩餐だから、ホビット特製ワイバーンカツカレーだな。
クロエもいろいろあって腹が減ってるだろう? 好きなだけ食うんだぞ」
「「「わぁぁい!」」」
カレーはホビットたちも大好きなのだ。
「うほぉぉぉぉぉぃ! 最高だ!
今晩は食うぞ! 死ぬほど食うぞ!」
カレー大好きのジャンヌはテンションがマックスになる。
いつも良く食うが、たぶん今晩はもっと食うだろう。
「カレーって……何?」
「まぁ、食えばわかるさ、ジュルリ」
一人困惑するクロエに、頬がゆるみきったジャンヌが答える。
一時間後。
「こっ、これは! ガツガツガツガツガツガツ……。
なんという濃厚かつ刺激的な味わい! むぐむぐむぐ……。
このサクサクしたカツとの相性もたまらないですね。
ガツガツガツガツガツガツ……」
「だろう? カレーは最高なのだ! むぐむぐむぐ……。
はむはむはむはむ……むぐむぐむぐ……。
カレーは飲み物だ! いくらでも入るのだ!
はむはむはむはむ……むぐむぐむぐ……」
「「おかわり!」」
「「「……」」」
ホビットたちは、クロエとジャンヌの食欲に圧倒されるのだった。
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