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#14 冒険する風
#14.2 無防備の風
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どんぶらこ、どんぶらこ。やっと、こう言える時がやって参りました。そうです、おっちゃんの船は只今、絶賛停船中です。波に……には相変わらず揺れていませんが、『どんぶらこ』と大海原を漂っているのです。それは、何でもこのまま進むと目的地に早く着きすぎてしまうのだそうです。それで止まっているという訳なのですが、さて、その目的地とはどこなのでしょうか。それは内緒のようです、はい。
ということで、船は止まっていますが、それでも年中無休で働くアイのおっちゃんです、周囲の警戒は怠りません。いつ何が起こるか分からないのが運命というものなのです。
ほら早速、真夜中の海で何やら不審な動きが。そうです、夜の海といえば、その暗闇に乗じて現れる悪い奴ら、『海賊』です。そして今時の海賊は昔と違って、ガツーンと船をぶつけてきたりはしないのです。こっそりと目当ての船に近づき、こそこそと侵入、そしてお宝をゲットしていくのです。ですから武装などしていない豪華客船などがよく狙われるのです。そう、彼らは『海賊』という名のコソ泥なのです。
そしてその海賊が目をつけたのが『アイのおっちゃんの船』ということになります。なにせ自慢したくなるような『豪華客船』です、夜の海で一際輝いている船は、彼らにとっては宝の山に見えていることでしょう。
エンジンを止めて、こちらも『どんぶらこ』の海賊船から小型艇がコッソリと宝船に近づいて行きます。その小型艇に乗り込んでいるのは六名のイカれた海賊たち、これまで沢山の悪事を働いてきたことでしょう。誰も彼も強面の面構え、対面したら最後、泣いてしまうかもしれない、そんな悪党たちです。
しかーし、です。かつて宇宙一の強さを誇った『おっちゃんの船』です。きっと怒らせると面倒なことになる予感しかありません。それも今は卒業旅行の真っ最中、すやすやタイムです。寝込みを襲われたとあっては、女王様に顔向けが出来ないというものです。
ということで、屈強で強面で悪党な海賊たちの顛末は、既に決まっているようなものです。それら六名の運命をこれから覗いていくことにしましょう。
◇
用意周到な海賊たちが乗る小型艇は、なんと電動モーターで動く贅沢な代物です。そして静かな海を音も立てずに忍び寄る曲者たち。サッと移動し、ピタッと豪華客船に横付けです。
そうして甲板の様子を伺いながら、銃のようなものでスポーンとロープを船に引っ掛け、そのロープを登っていきます。そこでロープを頼りに腕力と強靭な足腰で船の側面を登っていく、のではなく、なんとロープの端を掴んだままスルスルと登って行くではありませんか。それはロープを巻き上げる電動工具のような物を使っているからなのです。どうやら、こ奴らはハイテクな海賊たちのようです、キュルキュルです。
まず、最初に甲板に上がった海賊、順番に海賊一号としましょう。もう深夜なので誰も甲板にいないことに安堵する海賊一号です。それでも夜な夜な遊び呆けている者がいるかもしれません。息を潜めて用心に用心を重ねます。そしてペンライトのような物で仲間に合図を送り、海賊二号から五号まで上がってきました。残りの六号はお留守番です。
そうして目指すは船の後方、船尾に向かいます。そう、大概の客船は船尾に近いところに豪華な部屋があるのです。豪華=金持ちの部屋=お宝の山です。
◇◇
まず、海賊一号が船内に侵入、周囲を警戒しながら誰も居ないのを確認、そのまま通路を忍び足で進み、階段を使って上階を目指します。そこでも音を立てることなくトントン、ではなくスンスンと駆け上がる、うさぎ足の異名を持つ海賊一号です。
そうしてまた通路に出ると、忍び込む部屋を決めます。(手荒なことはしたくないんだ。だから熟睡しててくれよ)と、思ったことでしょう。そして一歩を踏み出した、その時です。
チョロチョロ。
何やら聞き覚えのない、いいえ、聞きたくない音が微かに聞こえてきました。その音に敏感に反応する海賊一号、音の正体を聞き分けようと耳に神経を集中させます。(それは波の音? それともテレビか何かの音だろうか。いや、パイプの中を流れる水のような音だ)と思いましたが推測の域を出ません。
そこでその音のことは無視して二歩目を踏み出すと、(ああ、音の正体が分かったぞ)、の海賊一号です。そう、海賊の足元にチョロチョロと水が漏れていたのです。それは海水か、それとも、どこかの部屋から漏れ出た水なのか。
勿論、海水とは思えない海賊一号です。だってここは船の、それもかなり上の方だったからです。そうでなければ、そうでなければ。
チョロチョロ、ジャバー、ドドド、ボボボー。
いきなり通路に大量の水が入ってきましたあああ! これは即ち、沈没の危機でしょうかあああ! 一気に流されて行く海賊一号です。通路を押し出され、登ってきた階段を逆戻り、あっという間に、どこかに流されて行きました。そして船の煙突から煙のように船から排出される海賊一号、これで一名脱落です。
◇◇
一号とは別のルートを進んだ海賊二号です。一号と同様に忍び足で通路を進むと、そこに扉がありました。それにノックをしたい誘惑に負ける海賊二号、トントン、です。日頃、本能のままに生きてきた甲斐があったというものでしょう。扉の向こうから、「どうぞ」と招待する声が聞こえてきましたので、お言葉に甘えて部屋に入る海賊二号です。すると、
「お待ちしておりましたよ」と紳士が笑顔で迎えてくれましたよ。勿論、海賊二号の異様な出で立ちを気にする風ではありません。紳士は見た目と同様、紳士的に受け入れてくれたのです。そんな紳士に、
「あっ、ああ~、お邪魔します」と素直に応える海賊二号です。そして部屋の中に入ると、そこは綺麗に着飾った大勢の紳士淑女たちがゲームに興じるカジノのよう、その光景に圧倒される海賊二号、場違いにもほどがあります。
勿論、部屋に入った瞬間、皆の注目を集めたのは言うまでもありません。しかし、しかしです。極悪非道のコソ泥装束の海賊二号、どうひっくり返しても、とても紳士とは呼べない・呼びたくない海賊二号の入場を拍手で迎える紳士淑女たち、本物です。
ですが、海賊二号が歓迎されたのは、そこまでです。拍手の後、それぞれがゲームの世界に戻り、さっと海賊二号に背中を向けてしまいました。でもそれで、やっと安心した海賊二号です。こんなところで注目されるのは甚だ迷惑だったことでしょう。
そんな海賊二号に、先程の紳士が「さあ、あなたもゲームに参加しましょう」と耳元で囁いてきました。それに、お金を持っていないと答えると、「大丈夫ですよ、いくらでもお貸し致しますよ」と持ちかけてきます。
そこで悩む海賊二号です。根っからの悪人である海賊二号は賭け事にも目がありません。しかし、しかしです。そんなことをしている場合ではないのも事実。本来の目的である海賊行為を差し置いて、ここで遊んでいく訳にはいかない、と。
そんな悩める海賊二号に「みなさん、手持ちのお金を10倍、100倍にしていますよ。それは何故かと申しますと、本日はサービスデーですからね、今だけですよ」と、また耳元で囁く紳士です。
その甘い言葉に、俄然やる気になった海賊二号です。海賊なんかより、よっぽど稼ぎがいいぜ、と思ったのでしょう。早速、大金を借り、スロット、ルーレット、ポーカーと、次々に挑む海賊二号、金運最高潮です。
ザブーン・シュワシュワー。
高波のように押し寄せた金運の波は、それが引いていくのも早かったようです。あれよあれよという間に無一文になった海賊二号、あれれ? です。
そこで負けた分を取り戻そうと、例の紳士を探しますが、こちらもあれれ? どこにも居ないではありませんか。それよりも何故か世間から注がれる白い目、目、目、です。そして気が付けば、それらの人たちに囲まれ、無言で詰め寄られる海賊二号、動悸が止まりません。
そして担ぎ上げられた海賊二号は人々の手の上で移動し、誰かの「さようなら」の合図で、船の窓からポイっと海に向けて放り投げられてしまったのです。これで二名脱落です。
◇◇
ということで、船は止まっていますが、それでも年中無休で働くアイのおっちゃんです、周囲の警戒は怠りません。いつ何が起こるか分からないのが運命というものなのです。
ほら早速、真夜中の海で何やら不審な動きが。そうです、夜の海といえば、その暗闇に乗じて現れる悪い奴ら、『海賊』です。そして今時の海賊は昔と違って、ガツーンと船をぶつけてきたりはしないのです。こっそりと目当ての船に近づき、こそこそと侵入、そしてお宝をゲットしていくのです。ですから武装などしていない豪華客船などがよく狙われるのです。そう、彼らは『海賊』という名のコソ泥なのです。
そしてその海賊が目をつけたのが『アイのおっちゃんの船』ということになります。なにせ自慢したくなるような『豪華客船』です、夜の海で一際輝いている船は、彼らにとっては宝の山に見えていることでしょう。
エンジンを止めて、こちらも『どんぶらこ』の海賊船から小型艇がコッソリと宝船に近づいて行きます。その小型艇に乗り込んでいるのは六名のイカれた海賊たち、これまで沢山の悪事を働いてきたことでしょう。誰も彼も強面の面構え、対面したら最後、泣いてしまうかもしれない、そんな悪党たちです。
しかーし、です。かつて宇宙一の強さを誇った『おっちゃんの船』です。きっと怒らせると面倒なことになる予感しかありません。それも今は卒業旅行の真っ最中、すやすやタイムです。寝込みを襲われたとあっては、女王様に顔向けが出来ないというものです。
ということで、屈強で強面で悪党な海賊たちの顛末は、既に決まっているようなものです。それら六名の運命をこれから覗いていくことにしましょう。
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用意周到な海賊たちが乗る小型艇は、なんと電動モーターで動く贅沢な代物です。そして静かな海を音も立てずに忍び寄る曲者たち。サッと移動し、ピタッと豪華客船に横付けです。
そうして甲板の様子を伺いながら、銃のようなものでスポーンとロープを船に引っ掛け、そのロープを登っていきます。そこでロープを頼りに腕力と強靭な足腰で船の側面を登っていく、のではなく、なんとロープの端を掴んだままスルスルと登って行くではありませんか。それはロープを巻き上げる電動工具のような物を使っているからなのです。どうやら、こ奴らはハイテクな海賊たちのようです、キュルキュルです。
まず、最初に甲板に上がった海賊、順番に海賊一号としましょう。もう深夜なので誰も甲板にいないことに安堵する海賊一号です。それでも夜な夜な遊び呆けている者がいるかもしれません。息を潜めて用心に用心を重ねます。そしてペンライトのような物で仲間に合図を送り、海賊二号から五号まで上がってきました。残りの六号はお留守番です。
そうして目指すは船の後方、船尾に向かいます。そう、大概の客船は船尾に近いところに豪華な部屋があるのです。豪華=金持ちの部屋=お宝の山です。
◇◇
まず、海賊一号が船内に侵入、周囲を警戒しながら誰も居ないのを確認、そのまま通路を忍び足で進み、階段を使って上階を目指します。そこでも音を立てることなくトントン、ではなくスンスンと駆け上がる、うさぎ足の異名を持つ海賊一号です。
そうしてまた通路に出ると、忍び込む部屋を決めます。(手荒なことはしたくないんだ。だから熟睡しててくれよ)と、思ったことでしょう。そして一歩を踏み出した、その時です。
チョロチョロ。
何やら聞き覚えのない、いいえ、聞きたくない音が微かに聞こえてきました。その音に敏感に反応する海賊一号、音の正体を聞き分けようと耳に神経を集中させます。(それは波の音? それともテレビか何かの音だろうか。いや、パイプの中を流れる水のような音だ)と思いましたが推測の域を出ません。
そこでその音のことは無視して二歩目を踏み出すと、(ああ、音の正体が分かったぞ)、の海賊一号です。そう、海賊の足元にチョロチョロと水が漏れていたのです。それは海水か、それとも、どこかの部屋から漏れ出た水なのか。
勿論、海水とは思えない海賊一号です。だってここは船の、それもかなり上の方だったからです。そうでなければ、そうでなければ。
チョロチョロ、ジャバー、ドドド、ボボボー。
いきなり通路に大量の水が入ってきましたあああ! これは即ち、沈没の危機でしょうかあああ! 一気に流されて行く海賊一号です。通路を押し出され、登ってきた階段を逆戻り、あっという間に、どこかに流されて行きました。そして船の煙突から煙のように船から排出される海賊一号、これで一名脱落です。
◇◇
一号とは別のルートを進んだ海賊二号です。一号と同様に忍び足で通路を進むと、そこに扉がありました。それにノックをしたい誘惑に負ける海賊二号、トントン、です。日頃、本能のままに生きてきた甲斐があったというものでしょう。扉の向こうから、「どうぞ」と招待する声が聞こえてきましたので、お言葉に甘えて部屋に入る海賊二号です。すると、
「お待ちしておりましたよ」と紳士が笑顔で迎えてくれましたよ。勿論、海賊二号の異様な出で立ちを気にする風ではありません。紳士は見た目と同様、紳士的に受け入れてくれたのです。そんな紳士に、
「あっ、ああ~、お邪魔します」と素直に応える海賊二号です。そして部屋の中に入ると、そこは綺麗に着飾った大勢の紳士淑女たちがゲームに興じるカジノのよう、その光景に圧倒される海賊二号、場違いにもほどがあります。
勿論、部屋に入った瞬間、皆の注目を集めたのは言うまでもありません。しかし、しかしです。極悪非道のコソ泥装束の海賊二号、どうひっくり返しても、とても紳士とは呼べない・呼びたくない海賊二号の入場を拍手で迎える紳士淑女たち、本物です。
ですが、海賊二号が歓迎されたのは、そこまでです。拍手の後、それぞれがゲームの世界に戻り、さっと海賊二号に背中を向けてしまいました。でもそれで、やっと安心した海賊二号です。こんなところで注目されるのは甚だ迷惑だったことでしょう。
そんな海賊二号に、先程の紳士が「さあ、あなたもゲームに参加しましょう」と耳元で囁いてきました。それに、お金を持っていないと答えると、「大丈夫ですよ、いくらでもお貸し致しますよ」と持ちかけてきます。
そこで悩む海賊二号です。根っからの悪人である海賊二号は賭け事にも目がありません。しかし、しかしです。そんなことをしている場合ではないのも事実。本来の目的である海賊行為を差し置いて、ここで遊んでいく訳にはいかない、と。
そんな悩める海賊二号に「みなさん、手持ちのお金を10倍、100倍にしていますよ。それは何故かと申しますと、本日はサービスデーですからね、今だけですよ」と、また耳元で囁く紳士です。
その甘い言葉に、俄然やる気になった海賊二号です。海賊なんかより、よっぽど稼ぎがいいぜ、と思ったのでしょう。早速、大金を借り、スロット、ルーレット、ポーカーと、次々に挑む海賊二号、金運最高潮です。
ザブーン・シュワシュワー。
高波のように押し寄せた金運の波は、それが引いていくのも早かったようです。あれよあれよという間に無一文になった海賊二号、あれれ? です。
そこで負けた分を取り戻そうと、例の紳士を探しますが、こちらもあれれ? どこにも居ないではありませんか。それよりも何故か世間から注がれる白い目、目、目、です。そして気が付けば、それらの人たちに囲まれ、無言で詰め寄られる海賊二号、動悸が止まりません。
そして担ぎ上げられた海賊二号は人々の手の上で移動し、誰かの「さようなら」の合図で、船の窓からポイっと海に向けて放り投げられてしまったのです。これで二名脱落です。
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