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序章
岩戸開き①
しおりを挟む迎えたXDAY当日ーー
神社の最寄駅に少し早めに到着した私は、駅の待合室で二人を待つことにした。普段は人が少なく静かな雰囲気だが、桜のシーズンになると桜まつりが開かれ、臥龍桜を一目見ようと観光客で賑わいを見せる。夜になると、ぼんぼりで照らされた夜桜が神秘的に輝く。まさに桜の二面性を心ゆく迄楽しめる高山ならではのイベントだ。
サクラ「ミヨちゃーん!」
ミヨ「サクラおはよう!今日もいい天気で良かったよ。サクラのお弁当すんごく楽しみ♪」
サクラ「ほんと、いい天気。今日は張り切って作ってきたよ~!期待しててね♪」
レイナ「ふ、二人とも待った~?お、遅れてごめ~ん。」
少し遅れたレイナは、慌ただしく息を切らせながら腕時計を見る。
ミヨ「遅れてないよ!8時ジャストだよ!レイちゃんセーフ!」
レイナ「ふぅ~。良かったのだよ。では早速…水無神社へいこう。その前に…ミヨ、瓢箪を見せてくれないかい?」
ミヨはポシェットから瓢箪を取り出し、レイナに渡す。
ミヨ「今日は忘れてないよ。はい、瓢箪。手のひらサイズで小さいけど…」
レイナは難しい顔をしながら瓢箪をまじまじと見る。
サクラ「確か瓢箪って、縄文時代に初めて〝水入れ”に使ったんだよね?瓢箪の皮は水を通す効果があって、皮の表面に浸透した水が蒸発する気化熱で水温が下がるみたい。だからいつもひんやりした状態でお水を飲むことが出来たんだって。」
レイナ「こんな小さな瓢箪に穴があるね。これはね、昔から丸みを帯びた空間と中にある多数の種から、女性の子宮と例えられていたのだよ。オカルト視点からは、不老長寿の霊気の源とされていてね、別世界が存在するとも言われているのだよ。まぁ、瓢箪は世界で神秘的な植物として呪具や魔除けとして使われているのだよ。」
ミヨ「瓢箪…深いね。この紋章はなんだろう?瓢箪がいくつも重なってるように見えるんだよね…」
レイナ「うむ。確かに瓢箪に見えるね。瓢箪は鎮火祭祝詞とか、サクラの言った通り、水器として使われてきたからね。瓢箪と水は確かな縁で結ばれているのだよ。」
ミヨ「あっ…」
一瞬、神社の方向へ羽衣を着た巫女が通り、私を見て微笑んだ。
サクラ「どうしたの?ミヨちゃん。」
ミヨ「あ、えっ?あはは。ぼーっとしてた。さ!水無神社へ行こう!」
◇
私たちは水無神社へ向かった。
◇
レイナ「水無神社久しぶりなのだよ。ああ、やはり風情があるねぇ~。」
ミヨ「…やっぱり夢で見たあの雰囲気に似てる…。この鳥居も、そう。あの立派な社…も。」
サクラ「夢で見た神社が〝水無神社“だったってこと?!」
サクラは驚いたのか両手で腕を摩り、背筋を震わせている。
レイナ「ふふん。ビンゴなのだよ。ん?この瓢箪の紋章、これに似てないかい?」
レイナが指をさす方向には建物や鳥居があり、瓢箪の紋章があった。
ミヨ「ということは、私の夢で見た社は…水無神社だってこと!?」
レイナ「そういうことになるね。オカルト的な視点で見ると、ミヨはこの水無神社に呼ばれたということになるね。う~ん♡ワクワクしてくるねぇ~♡」
サクラ「さっきから背筋がゾミゾミするよ。いつも怖いの平気なのに、今日は怖いよ!」
ミヨ「私も怖いよ~!呼ばれたなんて…泣きたくなるって。」
私とサクラは恐怖のあまり背中同士を合わせ、周囲を警戒しながら歩く。手は冷や汗でベタベタしており、緊張のあまり唾を呑む。
レイナ「君たち…、そんな歩き方では今にでも転びそうだよ。今日は桜まつりで神社への観光客も多いから、安心したまえよ。」
周囲を見渡すと、観光客がスマートフォンを持ち写真撮影している。この御神体と言われる〝位山“の見える美しい風景を満喫しているようだ。
ミヨ「そ、そうだよね。ちょっとびっくりしちゃっただけだよ!お参りしよう!」
サクラ「そうだね!ちょっと気にしすぎちゃったね!」
レイナ「はいはいOK。お参りの前に、ミヨ!瓢箪、ありがとう。これはミヨのモノだからね。夢で見たように瓢箪を持って再現してみるのだよ。」
ミヨ「怖いけど、人も多いし、サクラもレイちゃんも一緒に居てくれるから頑張ってみる!」
私は夢で手を合わせた社へ行き、夢と同じように手を合わせお参りをした。
ミヨ「………」
〝真実を知りたいか”
〝扉の前にーーーなさい”
頭の中で響いた。とても優しく川のせせらぎのような美しい声。思わず声を漏らしてしまった。
ミヨ「えっ!?」
レイナ「おー。ーっ!ミー!ミヨ!どうした!?私の目を見たまえよ!!」
サクラ「ミヨちゃん!ミヨちゃん!しっかりして!!」
ミヨ「あーびっくりした!私は大丈夫!問題なし!」
レイナ「ミヨ、何を言っているんだ君は!目を開けたまま5分間もフリーズしていたのだぞ!呼びかけても応答がなかったのだよ。」
サクラ「ミヨちゃん良かったぁ。すんごく心配したんだからね!…ってあれ?ミヨちゃんさっき持ってた瓢箪は?」
サクラに言われ、両手を開けると先程持っていたはずの瓢箪が見当たらない。だが、左の手のひらに瓢箪の紋章が写し出された。
ミヨ「瓢箪…消えちゃった…。でも左手にほら…」
レイナは私の左手を取り、興味深そうに覗き込む。
レイナ「これは…。マーキングのような感じだね…。ミヨ、他に何か感じたことはあるかい?君がフリーズしていたあの5分間に何があったのだね?」
ミヨ「う~ん…?真実がどうのこうの、扉を開ける…みたいなことが頭の中で響いたような。」
サクラ「扉を開ける…それって、この先にある〝位山”にある水無神社の奥宮〝天の岩戸”のこと?昔、祖母に聞いたことあるよ。〝岩戸開き”って神話に出てくるよね?」
レイナ「サクラ、確かに神話に出てくるね〝岩戸開き”。天照大神が素戔嗚の乱暴に幻滅し、岩の中に引き篭もってしまったのだよ。天照大神が岩戸の中へ隠れたことにより、外の光は遮断されてしまって〝太陽”を失ってしまったのさ。」
ミヨ「神話なんて初めて聞いたよ。よくわからないけど天照大神=太陽なんだね?でも〝太陽”がなくなると、暗闇に包まれそうだね…。それ困るじゃん…」
レイナ「そこでだ!天照大神を岩戸から引っ張り出そうと〝岩戸開き”計画を立てたのさ。」
サクラ「その〝岩戸開き”計画って、どんなことをしたの?」
レイナ「それはね、日本最古の踊り子と言われるアメノウズメが中心となって、天照大神が隠れている岩戸の前で祭りのようにどんちゃん騒ぎをしたのさ。そしたらね天照大神、気になって外に出てきたよって話さ。」
ミヨ「神話って面白いんだね!その話の続きがとても気になるけど…。」
レイナ「この話は本当はもっと濃厚なのだよ。今は簡潔的に話をしただけだ。この神話はね、代々天皇家の子供たちは読み聞かせされているのだよ。だがね、神話も複雑でね…歴史もそうだが神話も改ざんが行われているからね。どれが真実の話か検討がつかないのさ。」
ミヨ「…!もしかして私に語りかけてきた真実がどうのこうの…思い出した!!〝真実を知りたいか”って言われたんだ!」
レイナ「…!!ミヨはどう答えたのだね?!」
ミヨ「ま、まだ何も答えてない。けど、いまのレイちゃんの話聞いたら、私たちの知らない本当の歴史を知りたくなった。」
サクラ「そうだよね!?真実を隠す理由なんて一つだよね…。」
レイナ「そうなのだよ。真実を隠すのは、真実が分かってしまうと都合が悪いからなのだよ。真実が公になれば、今の世界がひっくり返るだろうね。」
サクラ「歴史に限らず、人もそうだよね。都合が悪いと誰かのせいにしたり、一時的に〝無かったこと”にするよね。世の中って汚いね。自分達の都合の良いことしか考えないんだね。」
ミヨ「本当だ…人の価値観もそうだね。自分の価値観が全てと思っているから、新しい考え方を受け入れることも出来ないんだろうね。私たち、生まれた時から誰かの考え方に染まって生きてきたのかも…もしかして本当の自分の価値観って何なのかわからないかも。自分が一番自分を知らないのかも…。」
レイナ「私はそれをずっと思ってきたのだよ。だからこそ全ては〝真実の歴史”を知ることが出来れば、何かが変わる気がするのだよ。人の価値観は比較することも含まれているね。例えば、アマガエルは水たまりを全てと考えているが、ウシガエルは田んぼが全てと考えている。つまり同じカエルでも見える視野や環境によって価値観が変わってくるのさ。」
サクラ「視野が狭いって、思い込みや決めつけもそうだよね?」
レイナ「そうだね。思い込みは、エビデンスがなかったり憶測で考えたことを自分の価値観で〝存在する”と認識することだね。例えば~噂話もそうだね。女子が噂話で〇〇さんって〇〇くんのこと好きらしいよ~とか。〇〇ちゃんが〇〇さんの悪口言ってた~とか。」
ミヨ「あ~。そういうのたまに耳に入ってくるよね。確かに、証拠ないよね。じゃあ決め付けは?」
サクラ「決め付けは、私がよく言われて嫌がることだよ。」
ミヨ「あ!この間言われてたこと?蒼井さんって家のこと何も出来なさそうだよね。男好きだよね。とか言われてたよね。本当は違うのに…。」
サクラ「そうだよ!勝手なイメージを持って押し付けることを決め付けっていうんだよ。」
レイナ「歴史も同じことなのだよ。この世の中では、何が正解で何が不正解だと言う答えはどこにも存在しないのだよ。考え出したらキリがないことだがね。〝真実”とはね、正解不正解がないことが〝真実”なのだよ。」
ミヨ「うわぁ~。難しい。頭痛くなってきた。難しいけど私は、本当の自分と神話の真実が知りたいな。」
サクラ「私も。今日水無神社へ来たことで、早速ご利益あったね。今までの私にない考え方を手に入れた気がするよ。レイちゃんの知識って無限だよね。尊敬しちゃうよ!」
レイナ「私もね、まだまだなのだよ。さぁ、ミヨの思いが固まったところでもう一度お参りをしようではないか。」
ミヨ「うん。決意表明してみるよ。」
私は再度夢で手を合わせた社へ行き、夢と同じように手を合わせお参りをした。
ミヨ「……。」
ミヨ「……。」
サクラ・レイナ「ミヨ?」
二人は興味深そうに私に歩み寄る。
ミヨ「と、特に何も。普通にお参りしたって感じかな?手のひらの紋章も変化はないみたい。」
レイナ「やはり天の岩戸へ向かわないといけないのか。奥宮まで行くのにかなり時間を要する。ここは別日に設定した方が良さそうなのだよ。」
サクラ「それとも、まだ鍵が足りないのかも…」
ミヨ「鍵?」
サクラ「うん。ここで考えてても埒開かないし、もうお昼だよ?一度お花見してお弁当食べよう。そこで一旦考えようよ!」
ミヨ「そうだね!サクラのお弁当楽しみにしてたんだ~♡行こ行こう!」
◇
私たちは、臥龍桜公園へ向かうことにした。
◇
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