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再会した幼馴染が殺し屋になっていて、僕の命が狙われています。
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翌日の午前中は、学校の課題に取り掛かっていた。得意な文系の課題はすでに終わらせていて、苦手な理数系に悪戦苦闘していた。
教科書とノートを開いた瞬間、期末テスト前の悪夢を思い出して吐き気を覚える。瀬戸は「昨日の肉のせいか?」不思議そうに訊ねが、違うと首を振って答えた。
「僕、数学と化学は苦手なんですよ。……数字や記号を見ただけで、気持ち悪くなるんです」
「なんだよそれ」
青ざめる伊織の言葉を聞いて笑い出す。目尻に涙を浮かべて、そこまで笑われると正直に伝えた伊織も、ムッとしてしまう。
「そんなに笑わなくてもいいじゃないですか。昔から本当に苦手なんですよ」
「そんなに苦手なのか。俺が教えてやろうか?」
「え? 瀬戸さん、勉強できるんですか?」
「少なくとも伊織よりはできるぞ。こう見えても、頭は良いんだぞー」
ニヤニヤと笑いながら、伊織の額を指先で突く。地味に痛いが、伊織に比べると勉強はできるのではないだろうか。
全教科満点の桔平でさえ、匙を投げたというのに、伊織に理解させる事は出来るのだろうか? 不安を抱きながら、小さく頷いて承諾した。
「んじゃ、集中出来るようにラムネ菓子でも食っておけ」
駄菓子売り場でよく見る、緑色のプラスチック容器。蓋を開けて伊織の手に数個のラムネ菓子を渡した。
既存のラムネ菓子よりも一回り大きいサイズで、珍しいなと思いながら口の中に放り込む。途端、ラムネ菓子の甘みが広がり「久々に食べたけど、美味しいですね」瀬戸に笑いかけた。
伊織を見つめる瀬戸の表情が一瞬だけ、陰りを帯びたような気がしたが「ラムネ菓子、美味いよな」すぐにいつもの笑顔に戻っていた。
なんだか最近、多いような気がする。悲しげな表情をしたと思えば、次の瞬間にはいつも通りの表情に戻っている。
自分の見間違いだろうと思い、隣に椅子を用意して勉強するぞ。豪快に笑っている瀬戸の顔を見つめていた。
「なんだよ、伊織。やれば出来るじゃねーか」
「瀬戸さんの教え方が上手いんですよ。僕一人でやってたら、問題の意味すら理解出来ません」
「理解くらいは出来るだろ、文系は得意なんだから。とは言え、お前は難しく考えすぎなんだよ。基礎から躓いてたから、一つ一つ覚えていけば大丈夫だ」
「明日になったら、忘れてた……何てこともありそうですけど」
「んじゃ、覚えるまで俺が教えてやるよ。……体調はどうだ? 腹がムカムカするとか、気持ち悪いとかないか?」
昨日の食い過ぎを心配してくれているのだろうか? 胃腸薬のおかげで、朝には落ち着いていたから大丈夫だと伝えたはずなのだが……不思議に思いながらも「大丈夫ですよ」と笑って見せた。
ラムネ菓子のおかげなのか、集中出来て頭がスッキリしている。勉強で頭を使ったから、身体を動かしたい。
「課題も進んだから、午後は遊ぶか? アスレチックと水鉄砲どっちにする?」
「究極の選択ですか! どっちも楽しそうなんだよなー」
「日にちはあるから、明日も遊べば良いだろ? 早くしないと、俺が決めちゃうぞ」
「えぇ! うぅ……今日は水鉄砲で遊びます!」
「よーし、決まりな! 昼は軽めに済ませて、遊び倒そうぜ」
瀬戸も楽しみなのか、いつも以上に張り切っている。大人になっても全力で遊びを楽しめる瀬戸が、少しだけ羨ましい。
年齢を重ねるに連れて、好きなことを手放したり、遠ざけることが多くなっている事を実感する。子供の遊びだから、自分が手を出すべきものではない。
瀬戸を見ていると、しがらみに縛られずに楽しめる姿は格好いい。今すぐは難しくとも、少しずつ意識を変えていければといい。そんな風に考え始めていた。
昼食を軽めに済ませた後、アスレチック場の遊具を使って、水鉄砲サバイバルゲームを行うことになった。
現役SPの瀬戸に敵うはずないのだが、一発でも当てられればいいなくらいに考えている。
伊織が想像していたのは、50円くらいで売られている小さい水鉄砲だ。プラスチックで出来ている透明の安そうな水鉄砲。
だが、アスレチック場前に設置されたテーブルの上には、大人が持っても格好いいタイプの物が並べられていた。
キャラクター付の可愛い水鉄砲でも、大きくて威力はありそうだ。
「僕はどれにしようかな」
顔を近付けてじっくり吟味する伊織に「これなんかどうだ?」瀬戸が、手招きして呼び寄せる。呼ばれて向かうと、補給用のタンクを背負えるタイプの水鉄砲を指差した。
「射程距離はどうだろうな……けど、数打てば当たるって戦法なら、コレは良いぞ」
「なるほど。僕的には格好いいのが欲しいです。こう、スタイリッシュなやつ」
スコープ付のウォーターガンを手にして「こっちの方が、見た目が格好良いです!」構えて見せた。
だが、瀬戸は顎に手を当て難しい顔をしている。
「伊織は動きが速いから、大きめの水鉄砲は逆に動きを鈍らせる。タンクを背負うタイプのが動きやすいと思うけどな」
「うーん。瀬戸さんはどうするんですか?」
「ハンデあった方が良いからな。……お子様用の小さい水鉄砲二丁持ちかな」
グリーンとブルーの小さな水ピストルを手にして「やっぱり小さいな」言いながら笑っている。
これ、指通るのか? なんて声が聞こえてきて、本当にハンデとして子供用の水ピストル二丁で当たるわけがないだろうと、絶対に勝つ! と決意した。
結果は伊織の惨敗。
遊び始めた当初は、かなり手加減してくれていたが、互いに熱が入り始めると本気の水鉄砲合戦へと発展していた。
夏場という事もあり、濡れた服は乾いてしまったが、瀬戸の大人気なさに最後の方は、かなり文句を言いながら水鉄砲を撃ちまくっていた。
夕食の時間だなと、赤く染まった空を眺めていた。草むらに大の字でゴロリと横になると「楽しかったー」と満面の笑みを瀬戸に向けた。
「楽しかったなー。伊織も動きも早いから、俺もちょっと本気になっちまったよ」
豪快に笑い出す瀬戸に「手加減してくださいよ」とプクッと頬を膨らませて文句を言う。瀬戸が本気を出すくらい、伊織の動きが良かったと言うべきなのか、単純に瀬戸が大人気ないだけだったのか……多分、後者だろう。
「お兄ちゃんがいたら、こんな感じなのかな?」
「んー? 伊織、兄ちゃんが欲しかったのか?」
「そうですね。僕が一人っ子っていうのもあるんですけど、お兄ちゃんがいたら楽しいだろうなってのは、ずっと思ってました」
言葉にしないが、桔平が引っ越した後は特に感じていた。同い年だったけど、伊織にとっては桔平は兄のように頼もしくて、大きな存在だった。
あの日から、心の中に大きな穴が空いたような喪失感を抱いていた。友達でいられないと伝えた瞬間から、ずっと……。
「伊織みたいないい奴が弟なら、楽しかっただろうな。聞き分けは良いし、可愛いからなぁ。あ、兄ちゃんって呼んでみる?」
「それは恥ずかしいです。……最初はどうなるのか不安だったんですけど、瀬戸さんがいてくれて良かったです」
「普通に生活してりゃ、命を狙われるって事はないからな」
「けど、大丈夫だ。守ってやるから。その言葉に凄く救われました。瀬戸さんが守ってくれれば、僕は大丈夫だって思えるんです」
屈託のない笑顔を向け、ありがとうと感謝の言葉を素直に伝える。一瞬だけ、瀬戸の表情が陰りを帯びたように見えて、ハッとして口を閉ざした。
固まる伊織を見て「どうした?」優しい表情の瀬戸がいて……夕焼けに照らされて、寂しげに見えただけだろうと首を振った。
「明日も勉強が終わったら、一緒に遊んでくれますか?」
「早速、リベンジマッチか! 良いぞー、可愛い弟の頼みだからなー」
豪快に笑いながら、伊織に覆い被さってくる。なんで? と目を丸くして見つめていると、ニヤリと悪い笑みを浮かべた瀬戸が脇腹をくすぐってきた。
「ちょ、なんで…急に、脇腹…ぎゃー! ホント、底弱いので止めてくださいー!」
「意地悪なのも、兄ちゃんの特権だろー?」
「そ、そんな…いらな……っ! くすぐったー!」
二人の笑い声が響き、こんな日がずっと続けば良いのにと、願わずにはいられなかった。
教科書とノートを開いた瞬間、期末テスト前の悪夢を思い出して吐き気を覚える。瀬戸は「昨日の肉のせいか?」不思議そうに訊ねが、違うと首を振って答えた。
「僕、数学と化学は苦手なんですよ。……数字や記号を見ただけで、気持ち悪くなるんです」
「なんだよそれ」
青ざめる伊織の言葉を聞いて笑い出す。目尻に涙を浮かべて、そこまで笑われると正直に伝えた伊織も、ムッとしてしまう。
「そんなに笑わなくてもいいじゃないですか。昔から本当に苦手なんですよ」
「そんなに苦手なのか。俺が教えてやろうか?」
「え? 瀬戸さん、勉強できるんですか?」
「少なくとも伊織よりはできるぞ。こう見えても、頭は良いんだぞー」
ニヤニヤと笑いながら、伊織の額を指先で突く。地味に痛いが、伊織に比べると勉強はできるのではないだろうか。
全教科満点の桔平でさえ、匙を投げたというのに、伊織に理解させる事は出来るのだろうか? 不安を抱きながら、小さく頷いて承諾した。
「んじゃ、集中出来るようにラムネ菓子でも食っておけ」
駄菓子売り場でよく見る、緑色のプラスチック容器。蓋を開けて伊織の手に数個のラムネ菓子を渡した。
既存のラムネ菓子よりも一回り大きいサイズで、珍しいなと思いながら口の中に放り込む。途端、ラムネ菓子の甘みが広がり「久々に食べたけど、美味しいですね」瀬戸に笑いかけた。
伊織を見つめる瀬戸の表情が一瞬だけ、陰りを帯びたような気がしたが「ラムネ菓子、美味いよな」すぐにいつもの笑顔に戻っていた。
なんだか最近、多いような気がする。悲しげな表情をしたと思えば、次の瞬間にはいつも通りの表情に戻っている。
自分の見間違いだろうと思い、隣に椅子を用意して勉強するぞ。豪快に笑っている瀬戸の顔を見つめていた。
「なんだよ、伊織。やれば出来るじゃねーか」
「瀬戸さんの教え方が上手いんですよ。僕一人でやってたら、問題の意味すら理解出来ません」
「理解くらいは出来るだろ、文系は得意なんだから。とは言え、お前は難しく考えすぎなんだよ。基礎から躓いてたから、一つ一つ覚えていけば大丈夫だ」
「明日になったら、忘れてた……何てこともありそうですけど」
「んじゃ、覚えるまで俺が教えてやるよ。……体調はどうだ? 腹がムカムカするとか、気持ち悪いとかないか?」
昨日の食い過ぎを心配してくれているのだろうか? 胃腸薬のおかげで、朝には落ち着いていたから大丈夫だと伝えたはずなのだが……不思議に思いながらも「大丈夫ですよ」と笑って見せた。
ラムネ菓子のおかげなのか、集中出来て頭がスッキリしている。勉強で頭を使ったから、身体を動かしたい。
「課題も進んだから、午後は遊ぶか? アスレチックと水鉄砲どっちにする?」
「究極の選択ですか! どっちも楽しそうなんだよなー」
「日にちはあるから、明日も遊べば良いだろ? 早くしないと、俺が決めちゃうぞ」
「えぇ! うぅ……今日は水鉄砲で遊びます!」
「よーし、決まりな! 昼は軽めに済ませて、遊び倒そうぜ」
瀬戸も楽しみなのか、いつも以上に張り切っている。大人になっても全力で遊びを楽しめる瀬戸が、少しだけ羨ましい。
年齢を重ねるに連れて、好きなことを手放したり、遠ざけることが多くなっている事を実感する。子供の遊びだから、自分が手を出すべきものではない。
瀬戸を見ていると、しがらみに縛られずに楽しめる姿は格好いい。今すぐは難しくとも、少しずつ意識を変えていければといい。そんな風に考え始めていた。
昼食を軽めに済ませた後、アスレチック場の遊具を使って、水鉄砲サバイバルゲームを行うことになった。
現役SPの瀬戸に敵うはずないのだが、一発でも当てられればいいなくらいに考えている。
伊織が想像していたのは、50円くらいで売られている小さい水鉄砲だ。プラスチックで出来ている透明の安そうな水鉄砲。
だが、アスレチック場前に設置されたテーブルの上には、大人が持っても格好いいタイプの物が並べられていた。
キャラクター付の可愛い水鉄砲でも、大きくて威力はありそうだ。
「僕はどれにしようかな」
顔を近付けてじっくり吟味する伊織に「これなんかどうだ?」瀬戸が、手招きして呼び寄せる。呼ばれて向かうと、補給用のタンクを背負えるタイプの水鉄砲を指差した。
「射程距離はどうだろうな……けど、数打てば当たるって戦法なら、コレは良いぞ」
「なるほど。僕的には格好いいのが欲しいです。こう、スタイリッシュなやつ」
スコープ付のウォーターガンを手にして「こっちの方が、見た目が格好良いです!」構えて見せた。
だが、瀬戸は顎に手を当て難しい顔をしている。
「伊織は動きが速いから、大きめの水鉄砲は逆に動きを鈍らせる。タンクを背負うタイプのが動きやすいと思うけどな」
「うーん。瀬戸さんはどうするんですか?」
「ハンデあった方が良いからな。……お子様用の小さい水鉄砲二丁持ちかな」
グリーンとブルーの小さな水ピストルを手にして「やっぱり小さいな」言いながら笑っている。
これ、指通るのか? なんて声が聞こえてきて、本当にハンデとして子供用の水ピストル二丁で当たるわけがないだろうと、絶対に勝つ! と決意した。
結果は伊織の惨敗。
遊び始めた当初は、かなり手加減してくれていたが、互いに熱が入り始めると本気の水鉄砲合戦へと発展していた。
夏場という事もあり、濡れた服は乾いてしまったが、瀬戸の大人気なさに最後の方は、かなり文句を言いながら水鉄砲を撃ちまくっていた。
夕食の時間だなと、赤く染まった空を眺めていた。草むらに大の字でゴロリと横になると「楽しかったー」と満面の笑みを瀬戸に向けた。
「楽しかったなー。伊織も動きも早いから、俺もちょっと本気になっちまったよ」
豪快に笑い出す瀬戸に「手加減してくださいよ」とプクッと頬を膨らませて文句を言う。瀬戸が本気を出すくらい、伊織の動きが良かったと言うべきなのか、単純に瀬戸が大人気ないだけだったのか……多分、後者だろう。
「お兄ちゃんがいたら、こんな感じなのかな?」
「んー? 伊織、兄ちゃんが欲しかったのか?」
「そうですね。僕が一人っ子っていうのもあるんですけど、お兄ちゃんがいたら楽しいだろうなってのは、ずっと思ってました」
言葉にしないが、桔平が引っ越した後は特に感じていた。同い年だったけど、伊織にとっては桔平は兄のように頼もしくて、大きな存在だった。
あの日から、心の中に大きな穴が空いたような喪失感を抱いていた。友達でいられないと伝えた瞬間から、ずっと……。
「伊織みたいないい奴が弟なら、楽しかっただろうな。聞き分けは良いし、可愛いからなぁ。あ、兄ちゃんって呼んでみる?」
「それは恥ずかしいです。……最初はどうなるのか不安だったんですけど、瀬戸さんがいてくれて良かったです」
「普通に生活してりゃ、命を狙われるって事はないからな」
「けど、大丈夫だ。守ってやるから。その言葉に凄く救われました。瀬戸さんが守ってくれれば、僕は大丈夫だって思えるんです」
屈託のない笑顔を向け、ありがとうと感謝の言葉を素直に伝える。一瞬だけ、瀬戸の表情が陰りを帯びたように見えて、ハッとして口を閉ざした。
固まる伊織を見て「どうした?」優しい表情の瀬戸がいて……夕焼けに照らされて、寂しげに見えただけだろうと首を振った。
「明日も勉強が終わったら、一緒に遊んでくれますか?」
「早速、リベンジマッチか! 良いぞー、可愛い弟の頼みだからなー」
豪快に笑いながら、伊織に覆い被さってくる。なんで? と目を丸くして見つめていると、ニヤリと悪い笑みを浮かべた瀬戸が脇腹をくすぐってきた。
「ちょ、なんで…急に、脇腹…ぎゃー! ホント、底弱いので止めてくださいー!」
「意地悪なのも、兄ちゃんの特権だろー?」
「そ、そんな…いらな……っ! くすぐったー!」
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