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蛇令嬢
89 変わらないこと
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人身売買事件から、はや二日。
カリヤは未だに塞ぎ混んでいる。
祖母に孫として、カリヤとして見られていないことに気がついたのが原因だ。
家族だと思っていた人は、家族とすら思っていなくて、地位だけを見ていた。
凹まないほうがおかしい話だ。
塞ぎ混んでいても授業は受けている。人との会話もする。それでも憂いは消えていないし、暗い表情がほとんどだった。
休み時間になれば、いつの間にか消えている。
そんな状態が二日間続いていた。
その状態を見てミューやベイノットが励まそうと声をかけようとした。
色々あったもののダンジョンに行くまでの三日間話し合ったこともあり、根はいい人であるカリヤとは奇妙な絆が出来上がっていたからだろう。
けど、カルタは二人のことを止めた。
「やめておけ」
「でも……」
「それをするのは僕たちじゃない」
カルタの視線の先にはビーグルがいた。
それに、最近は彼女の兄のネレーオがカリヤに会いに来て話しているという。
そん肝心のネレーオといえばだ。特に傷ついているようすもない。どこか“わかっていた”感じがある。
ビーグル曰く、ネレーオは昔から祖母が苦手だったのだと、幼心に何かしら察していたところがあったのだろう。子供はそういうところ、ある。
カリヤ視点
今日も今日とて、カリヤはため息を吐いていた。
理由は単純、祖母が犯罪行為を行っていたことへのショックと、自分は祖母に孫と思われていない可能性が出てきたことへのショックだ。
対面して、話したとき、兄のことを伝えたらあっけらかんとしていた。特に気にしていない、そんなふうだった。
そんなカリヤを見かねたのか、一足先に立ち直っていた__いや、祖母が自分達のことを個人としてみていなかったことに気がついていたネレーオがカリヤのもとに訪れていた。
「やぁ、カリヤ」
「お兄様……」
足を酷く怪我して呪いを受けていたという知らせに血の気が引いたが命があることに喜びつつ、ダンジョンに行った者たちに感謝をした。
足の怪我は治癒魔法で治り、呪いも解けたが障害が残り、治るのも時間がかかるといわれた。その障害も呪いの悪あがきで、完治してしまえば障害も治るらしい。
それを聞いて喜んだのは先日のことだ。けれども、やっぱり心配なので会うたびに怪我のことを聞いてしまう。
「お兄様、お怪我のほどは?」
「まだ全快とは言えないけど、魔法で治してれたから歩く程度なら大丈夫だよ」
「そうですか。それは、よかったですわ」
カリヤは喜ぶ。けれど、その表情から憂いは消えてはいなかった。
尾を引いているのは、もちろん祖母のことだ。
「カリヤ」
ネレーオが優しく、カリヤの名前を呼ぶ。
「なんですの?」
「お婆様のこと、ショックかい?」
「それは、勿論ショックですわ。でも……でも、私はお婆様が犯罪を犯していたことじゃなくて、“孫のカリヤ”ではやく“貴族のカリヤ”しか見てくれなかったこと、それがショックなのです」
祖母の濁った目にはカリヤはうつっていなかった。それは両親も同じで、きっとあの場にいなかった兄や姉も目にうつっていないのだろう。
「私、嫌われるようなことを……いえ、何でもありません」
祖母の心はカリヤの一番上の兄が生まれる前に壊れていた。嫌われる以前の問題だ、昔から孫のことなど眼中にないのだろう。
もしかすると、疎まれたり……。いや、流石にない、ないはず。たぶん、無関心だった。
そう、そうだ。
「……知ってるか?カリヤの名前をつけたの、お婆様なんだよ」
「え?そう、なんですの?てっきりお母様かと……」
驚いて兄を見る。嘘をいってるふうではないから、事実なんだろう。
でも、それは、どういう意味なのだろうか。
純粋に孫が生まれたことを喜んだのか、それとも……。
「カリヤが生まれたとき、すごい喜んで一生懸命、名前考えてたんだよ」
「……」
「ユリヤ姉さんもハイク兄さんも俺もそう。皆、生まれたとき喜ばれてた」
「なら、なんで、あの時、お婆様は私を見てくださらなかったのですか?」
「それはわからない。でも、祖母として孫が生まれたことを喜んでいたのは事実だ。いつもはポーッと空を見上げていても、母さんが嫁にきたときや孫が生まれる時はいつも一番喜んでた。たぶん、復讐に囚われていても一時的に正気に戻るほど嬉しかったんだろうね」
正直、半信半疑だ。
「今のあの人に聞いたところで多分、望む答えは帰ってこないだろうから疑うのなら母さん達に聞いたりしてみたら?」
「お母様が私に嘘付くわけないじゃないですか……」
私に対してだけじゃない。誰にだって嘘を付くのは苦手で、嘘をつこうものならあちこちさ迷う目線で一瞬でばれてしまうことだろう。
涙がこぼれる。
私は孫だった。
私はお婆様にとっての孫だった。
「今のあの人が何を思っているのかは知らないが、俺たちが生まれてきたとき喜んでいたのは間違いない」
「そう、なのですね」
あぁ、悲しい。
お婆様があのようになってしまったことも、最後の最後で私を見てくれなかったことも。
でも、嬉しかった。
私達は眼中になかった訳じゃない、生まれてきたことを喜ばれていたのだと知れたから。
お婆様は罪を犯した。擁護する気はないが、お婆様もある意味被害者だった。
私が知っているのは壊れた先、お兄様が知っているのは壊れる道中。
苦手だと言っていたけど、“わかっていた”ようだけれど、それでもお兄様達もお婆様の孫だった。
年々、精神状態が悪化していくなかで一つのことしか見えなくなったお婆様は、それに固執した。
孫も孫として認識できなくなっていた。だからあの時のような反応になっていた。
他人の感覚だったんだろう。
けれど、愛された事実はかわらない。
もう、今のカリヤはそれでよかった。
泣いているとお兄様に優しく抱き締められ頭を撫でられた。
時間はどれ程たったのだろうか。カリヤが落ち着いた頃には時間になっていてネレーオは名残惜しそうにしながらも帰っていった。
心がスッキリとしたカリヤは気分転換に学校を散歩していると、ビーグルに遭遇した。いや、これは待ち伏せされていたんだろう。
「スッキリした顔してんな、ふっきれたんか?」
「えぇ、今はどうかはわかりませんが、過去のことは変えられませんもの!」
「はっ、あんまりしょげてっとどやしちまおうと思ったが要らなさそうだな」
……ビーグルにどやされるって嫌な予感しかしませんわ。
会ったのが、このタイミングでよかったと安堵した。
「それで、しょげていた私でも見にきたんですの?」
「いんや?俺がきた理由は元気そうなら俺の大事な妹との仲直りを催促しようと思ってな。俺としちゃあ、かわいい妹を泣かされた恨みがあるが、今回は事件の内容が内容だったから水に流してやる」
泣かせてしまったのね……。
一方的に送りつけられた手紙に“もう会わない”と同じような意味の言葉が書かれて、返事を無視されれば泣くのもおかしくありませんわ。
あの時、監視があって、あの子に飛び火してはダメだと思っての行動だったけど私は水分と周りが見えていなかったんですね。
「それは、ありがとうございます。……今度、会いに行っても?謝りたいんです。一方的に別れを告げて、泣かせてしまったから」
「好きにしろ。また泣かせたら女だろうがなんだろうが関係なくぶん殴ってやるからな」
「あら、恐ろしい」
ビーグルなら本当にやってしまいそうですわ。優しいけど、敵になった人には容赦ない人ですから。
「んじゃ、俺の用事はこれだけだ」
そういてビーグルは踵を返すが数歩進んだところで足を止め、振り返る。
「どうかしたのですか?」
「……獣付きって噂があったが、あら違ぇよな?」
「違いますわよ。もしかしたら、何て自分でも思いましたがお医者様は違うといいきりました」
「ならいいわ。獣付きの末路なんてろくでもねえからな」
それだけ行って、どこかに消えていってしまった。
「心配してくれているんでしょうね。分かりにくい方ですわ」
さて、時期を見てあの子に謝りに行って仲直りをしましょう。
あぁ、それから巻き込んでしまった後輩たちにもなにかお詫びと手助けしてくれたお礼をしなくてはなりませんわね。
さて、何がいいかしら。大半が平民でしたから、あまり普段から私達の使うようなものを渡さない方がいいでしょうね。
そういえば、獣付きの末路って確か魔獣になって自我を失ってしまうんでしたっけ?
カリヤは未だに塞ぎ混んでいる。
祖母に孫として、カリヤとして見られていないことに気がついたのが原因だ。
家族だと思っていた人は、家族とすら思っていなくて、地位だけを見ていた。
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けど、カルタは二人のことを止めた。
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「でも……」
「それをするのは僕たちじゃない」
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それに、最近は彼女の兄のネレーオがカリヤに会いに来て話しているという。
そん肝心のネレーオといえばだ。特に傷ついているようすもない。どこか“わかっていた”感じがある。
ビーグル曰く、ネレーオは昔から祖母が苦手だったのだと、幼心に何かしら察していたところがあったのだろう。子供はそういうところ、ある。
カリヤ視点
今日も今日とて、カリヤはため息を吐いていた。
理由は単純、祖母が犯罪行為を行っていたことへのショックと、自分は祖母に孫と思われていない可能性が出てきたことへのショックだ。
対面して、話したとき、兄のことを伝えたらあっけらかんとしていた。特に気にしていない、そんなふうだった。
そんなカリヤを見かねたのか、一足先に立ち直っていた__いや、祖母が自分達のことを個人としてみていなかったことに気がついていたネレーオがカリヤのもとに訪れていた。
「やぁ、カリヤ」
「お兄様……」
足を酷く怪我して呪いを受けていたという知らせに血の気が引いたが命があることに喜びつつ、ダンジョンに行った者たちに感謝をした。
足の怪我は治癒魔法で治り、呪いも解けたが障害が残り、治るのも時間がかかるといわれた。その障害も呪いの悪あがきで、完治してしまえば障害も治るらしい。
それを聞いて喜んだのは先日のことだ。けれども、やっぱり心配なので会うたびに怪我のことを聞いてしまう。
「お兄様、お怪我のほどは?」
「まだ全快とは言えないけど、魔法で治してれたから歩く程度なら大丈夫だよ」
「そうですか。それは、よかったですわ」
カリヤは喜ぶ。けれど、その表情から憂いは消えてはいなかった。
尾を引いているのは、もちろん祖母のことだ。
「カリヤ」
ネレーオが優しく、カリヤの名前を呼ぶ。
「なんですの?」
「お婆様のこと、ショックかい?」
「それは、勿論ショックですわ。でも……でも、私はお婆様が犯罪を犯していたことじゃなくて、“孫のカリヤ”ではやく“貴族のカリヤ”しか見てくれなかったこと、それがショックなのです」
祖母の濁った目にはカリヤはうつっていなかった。それは両親も同じで、きっとあの場にいなかった兄や姉も目にうつっていないのだろう。
「私、嫌われるようなことを……いえ、何でもありません」
祖母の心はカリヤの一番上の兄が生まれる前に壊れていた。嫌われる以前の問題だ、昔から孫のことなど眼中にないのだろう。
もしかすると、疎まれたり……。いや、流石にない、ないはず。たぶん、無関心だった。
そう、そうだ。
「……知ってるか?カリヤの名前をつけたの、お婆様なんだよ」
「え?そう、なんですの?てっきりお母様かと……」
驚いて兄を見る。嘘をいってるふうではないから、事実なんだろう。
でも、それは、どういう意味なのだろうか。
純粋に孫が生まれたことを喜んだのか、それとも……。
「カリヤが生まれたとき、すごい喜んで一生懸命、名前考えてたんだよ」
「……」
「ユリヤ姉さんもハイク兄さんも俺もそう。皆、生まれたとき喜ばれてた」
「なら、なんで、あの時、お婆様は私を見てくださらなかったのですか?」
「それはわからない。でも、祖母として孫が生まれたことを喜んでいたのは事実だ。いつもはポーッと空を見上げていても、母さんが嫁にきたときや孫が生まれる時はいつも一番喜んでた。たぶん、復讐に囚われていても一時的に正気に戻るほど嬉しかったんだろうね」
正直、半信半疑だ。
「今のあの人に聞いたところで多分、望む答えは帰ってこないだろうから疑うのなら母さん達に聞いたりしてみたら?」
「お母様が私に嘘付くわけないじゃないですか……」
私に対してだけじゃない。誰にだって嘘を付くのは苦手で、嘘をつこうものならあちこちさ迷う目線で一瞬でばれてしまうことだろう。
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私は孫だった。
私はお婆様にとっての孫だった。
「今のあの人が何を思っているのかは知らないが、俺たちが生まれてきたとき喜んでいたのは間違いない」
「そう、なのですね」
あぁ、悲しい。
お婆様があのようになってしまったことも、最後の最後で私を見てくれなかったことも。
でも、嬉しかった。
私達は眼中になかった訳じゃない、生まれてきたことを喜ばれていたのだと知れたから。
お婆様は罪を犯した。擁護する気はないが、お婆様もある意味被害者だった。
私が知っているのは壊れた先、お兄様が知っているのは壊れる道中。
苦手だと言っていたけど、“わかっていた”ようだけれど、それでもお兄様達もお婆様の孫だった。
年々、精神状態が悪化していくなかで一つのことしか見えなくなったお婆様は、それに固執した。
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「好きにしろ。また泣かせたら女だろうがなんだろうが関係なくぶん殴ってやるからな」
「あら、恐ろしい」
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「んじゃ、俺の用事はこれだけだ」
そういてビーグルは踵を返すが数歩進んだところで足を止め、振り返る。
「どうかしたのですか?」
「……獣付きって噂があったが、あら違ぇよな?」
「違いますわよ。もしかしたら、何て自分でも思いましたがお医者様は違うといいきりました」
「ならいいわ。獣付きの末路なんてろくでもねえからな」
それだけ行って、どこかに消えていってしまった。
「心配してくれているんでしょうね。分かりにくい方ですわ」
さて、時期を見てあの子に謝りに行って仲直りをしましょう。
あぁ、それから巻き込んでしまった後輩たちにもなにかお詫びと手助けしてくれたお礼をしなくてはなりませんわね。
さて、何がいいかしら。大半が平民でしたから、あまり普段から私達の使うようなものを渡さない方がいいでしょうね。
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