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続編その①〜初めての発情期編〜
33.※支配※
しおりを挟む懇願した途端に視界がぐるっと回転し、先ほどと同様あっという間に組み敷かれた。デジャヴ……。フレイヤさんはいつも早業だなあ、と、感心したのも束の間、足や腕をがっちりと押さえ込まれ、ピクリとも身動きがとれない状態に頭が混乱した。
いつもは最大限配慮してくれている彼が力の限り僕を抑圧し、支配的な視線を向けてくる。
「フレイヤ、さん……」
「すまない。今日はいつにも増して理性を抑えられそうにない。痛いと感じたり辛いと思ったらすぐに言いなさい」
「う、うん、わかっ……、あぁっ…」
こちらの返答を聞く間も無く彼は僕の胸の突起に舌を這わし、そのすぐ横に赤い印を刻んだ。足を開かれ、フレイヤさんの膝が下腹部を刺激する。その間にも彼は僕の体への口付けをやめず、あっという間にいくつものキスマークが施されていた。
でも……ウラーさんの体にはもっとたくさんあった。
僕の中には情けないことに、いらぬ対抗心が芽生えてしまう。
「もっといっぱい付けて……ここにも、ここにも、たくさん欲しい」
太ももやお腹を指して強請ると、あっという間に着ているものを全て剥かれた。
そして熱を帯びた目でフレイヤさんが言った。
「今日のハルオミはわがままだね」
「っ! ごめん、なさいっ」
「ううん、もっと沢山わがままを言って? ほら、ここに付けて欲しいの? それともこっち?」
「どっちも欲しい、消えちゃわないようにたくさん付けて。強くして、痛くてもいいから……っあ、んっんん!」
彼は僕の胸や太ももや首筋、お腹、二の腕、脇の下、あらゆる場所に印を刻み込む。その度に生まれる淡い痛みがすぐに快感に変わる。あっという間に体の中心は張り裂けそうなほど昂っていた。
「すごいねハルオミ、これだけでそんなに固くなったのかい? もういつ出てもおかしくないくらい張り詰めている」
「んんっ、だって……フレイヤさんが、触ったところ、ぜんぶ気持ちいいんだもん」
「そうか。では直に触らなくても達せるね。久しぶりにこの小さな乳首だけで出してみようか」
フレイヤさんはそう言って僕の胸をねっとり舐めた。
「!? む、むり……できない、ここも触って」
下半身への刺激が足りなくてもどかしくて、無意識にゆらゆら腰が動いてしまう。自分で扱こうにも、両手は枕の側で彼の手で縫い付けられており身動きが取れない。
「んんっ、やっ、ぁっぁぁあ」
「大丈夫、すぐに放ってしまいそうだよ。上手にできたらもう一つ印を付けてあげる」
「! っ、ほし、フレイヤさんのしるし、欲しい……! んんぁぁっ、ひぁ……ぁっ」
触れるか触れないか程度に乳首を優しく往復する指や舌がとてつもない快感を生み、フレイヤさんの目論見通り僕は呆気なく達してしまったのである。
「ぁっ、ぁっ、ああっ………はぁっ、でちゃ、った……」
「たくさん出たね……偉い偉い。ハルオミの体はもう、全て私の言いなりになってしまうんだね」
「!!!? ゃ……ぁあっ、あ……」
——ビクビクッ
無意識に腰が震える。お腹の底が切なくなって後孔がきゅん、と収縮し、太ももがぶるぶると不安定に揺れる。
「っはぁ……はぁ……」
「おや……もしかして、今また達してしまったのか?」
「!そ、そんな……」
自分でも到底信じられないが、フレイヤさんの言葉を耳にしただけで体に異変が起きた。ゆるい絶頂が続いているようなビリビリした感覚に脳みそがふやける。
「いやらしい体だね、発情期でもないのにこんなに頬を赤く染め上げて。射精したばかりなのにもう固くなり始めているよ」
「ゃ……ぁぁあっ、こ、え、声が……」
「声が、どうかしたかい?」
「フレイヤさん、の……声聞くと、きもちぃ…んんっ、ぁっ、なん、で……」
脳みそがかき混ぜられているような危うい感覚が続く中、「ご褒美」と言わんばかりにフレイヤさんが僕の脇腹に唇を落とした。そして強く吸われるその痛みに膝がガクガクと震える。
「あっ、ぁぁあっ……」
そのままたくさん口付けが降ってきて、僕の体はその度に波打つ。
「少し持ち上げるよ」
「んっ」
フレイヤさんは僕の膝を胸のほうに折り曲げそのまま腰を浮かして、鼠蹊部や穴の近くにもたくさんの印を付けてくれた。
「んっ、ハルオミの肌はどこもかしこも白いから、赤い色がよく映えるね」
「ぁぁぁっ、んんっ、ゃ……もう、いれて、ふれ…や、さん」
「ん? 何をどこに入れて欲しいの? きちんと言わないと分からないよ」
「ゃ……」
優しく聞いてくるフレイヤさんの笑顔はどことなく黒くて、その意地悪な目つきに何度も何度も体がゾクゾク震える。彼に腰を擦り付けても、一番触れて欲しいところには触れてくれない。もどかしさも限界を迎え、僕は羞恥を振り払って言った。
「ふれ、やさんの……おっきいおちんちん、僕のお尻に、入れて……?」
「……入れるだけでいいのかい?」
「ゃ…だ、たくさん、動かして、中のきもちいいとこ、擦ってほし……んっ、も、がまんできない」
目の前に大きな熱の塊があるのに、ずっとお預け状態にされていることに我慢できず、僕はフレイヤさんの陰茎に手を伸ばした。
「いけない子だね。勝手に触って、期待に震えてここがヒクヒク収縮している。挿れられるところを想像したのかな」
「ぁぁああっ、んんっ」
耳元で囁かれれるひとつひとつの言葉がどれもあまりに煽情的で、体が勝手に絶頂を迎える。もう自分では自分がコントロールできなくなっていて、フレイヤさんに支配されて思い通りにされている感覚に興奮が止まらない。
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