【完結】眠れぬ異界の少年、祓魔師の愛に微睡む

丑三とき

文字の大きさ
上 下
44 / 147
東の祓魔師と側仕えの少年

44.※番う④※

しおりを挟む

「っはぁっ、はぁ、ぁっ、……はいった…?、フレイヤさん……」

「んっ、っああ、入ったよ。辛いだろう、慣れるまで、もう少しこのまま…」

顔にへばりついた前髪を指でそっと払ってくれるフレイヤさんは、いつもの優しい顔を少しだけ歪めている。

「うん…っ、ぁっ、っ」

額に腕を伸ばし、彼の汗を手で拭う。汗からもいい匂いが香ってくる。

「……キス、して…っフレイヤさん…」

彼の少し荒い息が唇に近づく。
二人の唾液がぐちゃぐちゃに溶け合ってお互いの口内に流れ込む。フレイヤさんの全部が美味しい。

ゆっくりと唇が離れる時も、名残惜しくて仕方がなかった。

キスだけじゃ我慢できない。もっとこの甘ったるい匂いを、味を感じたくて、彼の汗を拭った人差し指を口に含んだ。

「んっ、……ふ、おい、ひい……っ」

「ハルオミ…っ! まったく君という子は……そういうふうに可愛いことをされると、困るんだけどな…っ」

「んんぅ、ぁぁ……フレイヤさんの、…またおっきく、なった」

「っ……!!」

苦しそう。
フレイヤさんのが僕の中でぎゅうぎゅう悲鳴をあげてるみたいに熱い。心臓が、ぎゅん、となる。触れてないのに僕のものも昂っている。


「っ少し動いても、大丈夫かい?」

「うん、フレイヤさん、ったくさん、擦って…僕の中、フレイヤさんので、いっぱいに、ぁぁあっ! はぁっ! んぁぁあ、ぁあっ!」

「ハルオミ、勘弁してくれ……っ」

フレイヤさんのがゆっくり出たり入ったりして、僕のいいところをたくさん引っ掻く。

「あぁっ、んぅ、ぁぁあっ、ぁっ! ぁぁあっ!! 」

なにこれ、

体がおかしくなる。

一定のリズムでゆっくり、優しい動き。
なのに僕に伝わるのはとてつもなく暴力的な快楽。なんかくる。だめ、これだめ。

「やっ、やぁっ、だめ…、ぁあっ! いっちゃう、ダメ、ぁぁあっ! んぅ!」

だめなのに。
フレイヤさんはずっと一定のリズムで僕の中を擦り続ける。

「やぁっ、フレイヤ、さんっ、…なんか、だめ、これ……」

「っ、ハルオミ、痛くしてしまったかい?」

「いたくない……でもだめ…やぁあっ、きちゃう、なんか…ぁあぁっ!ぁあ、んんっ」

「大丈夫、そのまま、っ気持ちよくなってごらん。体を抱きしめていてあげるから。ほら、怖くない」

ぎゅ、と密着した体。もっともっと深くまでフレイヤさんが来たのがわかる。

「ぁぁぁあっ、ぁぁ、んぅ、はぁっ、」

そのまま抽出を続けられれば、おちんちんも乳首も、フレイヤさんの皮膚に擦れて快感が何倍にも増幅する。彼の呼吸が耳に直接伝わって全部おかしくなる。

「ぁああっ、だめ、や、ぁあっ、はぁぁあっ」

大きな波がすぐそこまで来ているのが分かる。これに飲み込まれれば、僕はとんでもないことになってしまうのも分かる。逃げようとするのに、フレイヤさんは逃してくれない。

「ぁぁあっ、ぁぁ、ん、ああぁっ!」

「ハルオミ、おかしくなっても大丈夫だよ」

「フレイッ、……っっ!!、!ぁぁアっ!ぁあっだめ!……ぁああぁっっ!! いっ、て、…る、イってる……ぁあっ、だめ! んんんっ、ぁあああっ!!」

我を忘れて声を上げ続けた。
脳みそをぐじゅぐじゅにかき混ぜられているみたいだ。

「ぁあっ、ぁんん、っ、また、いく……はぁっぁあ!」

何度も何度も達した。

達している間もフレイヤさんは抽出を止めてくれなかった。耳には余裕のなさそうな呼吸音が伝わる。


うれしい。
彼をこんなにしているのが僕でうれしい。

「ああっ……あっ、はぁっ、あぁあ!、んんンァ」

もう壊れてしまう。
そう思った時、フレイヤさんは我に返ったように密着させていた体を離した。
しおりを挟む
感想 16

あなたにおすすめの小説

異世界へ誤召喚されちゃいました~女神の加護でほのぼのスローライフ送ります~

モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎ 飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。 保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。 そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。 召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。 強制的に放り込まれた異世界。 知らない土地、知らない人、知らない世界。 不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。 そんなほのぼのとした物語。

虐げられている魔術師少年、悪魔召喚に成功したところ国家転覆にも成功する

あかのゆりこ
BL
主人公のグレン・クランストンは天才魔術師だ。ある日、失われた魔術の復活に成功し、悪魔を召喚する。その悪魔は愛と性の悪魔「ドーヴィ」と名乗り、グレンに契約の代償としてまさかの「口づけ」を提示してきた。 領民を守るため、王家に囚われた姉を救うため、グレンは致し方なく自分の唇(もちろん未使用)を差し出すことになる。 *** 王家に虐げられて不遇な立場のトラウマ持ち不幸属性主人公がスパダリ系悪魔に溺愛されて幸せになるコメディの皮を被ったそこそこシリアスなお話です。 ・ハピエン ・CP左右固定(リバありません) ・三角関係及び当て馬キャラなし(相手違いありません) です。 べろちゅーすらないキスだけの健全ピュアピュアなお付き合いをお楽しみください。 *** 2024.10.18 第二章開幕にあたり、第一章の2話~3話の間に加筆を行いました。小数点付きの話が追加分ですが、別に読まなくても問題はありません。

【完結】ぎゅって抱っこして

かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。 でも、頼れる者は誰もいない。 自分で頑張らなきゃ。 本気なら何でもできるはず。 でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です! 小説家になろうでも10位獲得しました! そして、カクヨムでもランクイン中です! ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。 いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。 欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・ ●●●●●●●●●●●●●●● 小説家になろうで執筆中の作品です。 アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。 現在見直し作業中です。 変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。

それ以上近づかないでください。

ぽぽ
BL
「誰がお前のことなんか好きになると思うの?」 地味で冴えない小鳥遊凪は、ある日、憧れの人である蓮見馨に不意に告白をしてしまい、2人は付き合うことになった。 まるで夢のような時間――しかし、その恋はある出来事をきっかけに儚くも終わりを迎える。 転校を機に、馨のことを全てを忘れようと決意した凪。もう二度と彼と会うことはないはずだった。 ところが、あることがきっかけで馨と再会することになる。 「本当に可愛い。」 「凪、俺以外のやつと話していいんだっけ?」 かつてとはまるで別人のような馨の様子に戸惑う凪。 「お願いだから、僕にもう近づかないで」

迷子の僕の異世界生活

クローナ
BL
高校を卒業と同時に長年暮らした養護施設を出て働き始めて半年。18歳の桜木冬夜は休日に買い物に出たはずなのに突然異世界へ迷い込んでしまった。 通りかかった子供に助けられついていった先は人手不足の宿屋で、衣食住を求め臨時で働く事になった。 その宿屋で出逢ったのは冒険者のクラウス。 冒険者を辞めて騎士に復帰すると言うクラウスに誘われ仕事を求め一緒に王都へ向かい今度は馴染み深い孤児院で働く事に。 神様からの啓示もなく、なぜ自分が迷い込んだのか理由もわからないまま周りの人に助けられながら異世界で幸せになるお話です。 2022,04,02 第二部を始めることに加え読みやすくなればと第一部に章を追加しました。

社畜だけど異世界では推し騎士の伴侶になってます⁈

めがねあざらし
BL
気がつくと、そこはゲーム『クレセント・ナイツ』の世界だった。 しかも俺は、推しキャラ・レイ=エヴァンスの“伴侶”になっていて……⁈ 記憶喪失の俺に課されたのは、彼と共に“世界を救う鍵”として戦う使命。 しかし、レイとの誓いに隠された真実や、迫りくる敵の陰謀が俺たちを追い詰める――。 異世界で見つけた愛〜推し騎士との奇跡の絆! 推しとの距離が近すぎる、命懸けの異世界ラブファンタジー、ここに開幕!

王道学園の冷徹生徒会長、裏の顔がバレて総受けルート突入しちゃいました!え?逃げ場無しですか?

名無しのナナ氏
BL
王道学園に入学して1ヶ月でトップに君臨した冷徹生徒会長、有栖川 誠(ありすがわ まこと)。常に冷静で無表情、そして無言の誠を生徒達からは尊敬の眼差しで見られていた。 そんな彼のもう1つの姿は… どの企業にも属さないにも関わらず、VTuber界で人気を博した個人VTuber〈〈 アイリス 〉〉!? 本性は寂しがり屋の泣き虫。色々あって周りから誤解されまくってしまった結果アイリスとして素を出していた。そんなある日、生徒会の仕事を1人で黙々とやっている内に疲れてしまい__________ ※ ・非王道気味 ・固定カプ予定は無い ・悲しい過去🐜のたまにシリアス ・話の流れが遅い

処理中です...