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東の祓魔師と側仕えの少年

41.※番う①※

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お風呂場からそのままフレイヤさんに運ばれて、月の光が柔らかく射す寝台にゆっくりと降ろされた。


お揃いの襦袢が肌に擦れる。そんな甘い刺激にさえも心が高ぶる。

仰向けに寝かされ、フレイヤさんの大きな身体が覆い被さって来る。

「ハルオミ、少し震えている」

「嬉しいのと、恥ずかしいのと、少しだけ不安なのとドキドキしてるのがごっちゃになってるみたい」

フレイヤさんの指が唇を撫でた。

「……口付けをしてもいいかい?」

低い声が耳の中で渦巻いてじんじんする。

「うん」

初めての体験に、拳をぎゅっと握って身構える。
するとフレイヤさんは僕の拳をその大きな手で解き、指を絡ませた。

近づいて来る呼吸に目を閉じる。

ゆっくり訪れる柔らかい温もり。僕の唇が、愛しい人の唇に触れている。包み込まれているような、心臓を撫でられているような、なんとも言い表せない優しい気持ち。この息苦しさも愛おしい。

「、っはぁ」

「ハルオミ、ここで息をして」

鼻の頭を人差し指でそろっとつつかれる。僕の体は、そんな何でもない感触でさえも愛撫と捉え反応してしまう。

「……うん」

返事に返事をするように、もう一度触れてきた唇は、僕の唇をそっとんだ後、優しくこじ開ける。

彼の肌から跳ね返って来る自分の呼吸が、少しずつ荒くなっていくのが分かる。

フレイヤさんの舌が熱い。
暴力的な熱で口内を侵される。僕の舌をからめ取り、上顎をなぞる。触れられるたびに体の中心に熱が集まる。

「、んぅ、はぁ、っはぁ、」

口の中がぐちゃぐちゃだ。
フレイヤさんの熱がもっと欲しくて、彼にしがみつく。

いつのまにか震えはおさまっていた。

フレイヤさんは唇を離して、僕の唇の端を拭った。熱い。僕の顔が熱いのか、フレイヤさんの手が熱いのか分からない。

次第に下の方に降りてきた手は襦袢をはだけさせ、胸元に滑り込む。やっぱり熱い。どっちも熱い。

「……ぁっ、ん」

不意の刺激にビクッと体が反応した。熱い指が胸の突起を撫でたらしい。

「っはぁ、……ぁぁっ」

どうしてだろう。イザベラやパネースさんに触られた時となんか違う。襲ってくる波が、あの時の何倍にも膨れ上がっている。

「ハルオミ、ここが気持ちいいのかい?」

「んぅっ…! だめ、フレイヤ、っさん……」

だめと言っても感じているのは明らかだった。なぜなら下腹部の布が押し上げられて、おまけに湿っているからだ。

フレイヤさんは胸の下まで僕の襦袢をはだけさせて本格的に刺激を与え始めた。

フレイヤさんの顔が胸元に訪れるだけで、その期待だけで蜜が垂れ流しになる。

「ぁぁあっ、んっ、はぁ」

「見てハルオミ、小さな突起がぷっくり膨らんできた。気持ちいいね」

「ぁぁ……っもう、」

そんな恥ずかしいこと言わないでよ。

抗議の声は快感に吸い込まれていった。

「ぁぁあっ、ん、んぁぁ、ぁっ」

「ここだけで達てしまいそうだ」

それはない、絶対に無い。そんなこと、人体構造的にあり得な…

「んんんぁぁっ!、はぁ、やぁぁっ!!……はぁ、はぁ、……なん、で……」

あり得ない。そう言おうとした瞬間に、フレイヤさんはゆるく歯を立てた。その強い刺激に体の熱がおかしいほど渦巻いた。

「出ちゃ、……った…」

「っ、可愛い、ハルオミ……ハルオミは、少し強いのが好きなんだね」

彼の言葉に、ゾクゾクと肩が震える。なんだこの感覚。欲しい。フレイヤさんにもっと触って欲しい。

自分の中の秘められた欲求がむき出しになる。

フレイヤさんは僕の襦袢の袂を広げて、呆気なく放ってしまった白濁を露わにする。ツー、と糸を引いているのがいやに官能的だった。

「はずか、しい、」

小さく呟いた後、頭を撫でられる。いつもの感触が心地いい。

「では、全て片付けてしまおうか」

フレイヤさんは一度僕に口付けてから、体を下の方に移動させる。

「ぁぁあっ!だめ、それ……だめフレイヤ、さっ…ぁぁあ」

彼の口の中でぐちゃぐちゃになる僕の昂り。
熱い。熱くてたまらない。おへそに垂れた精液まで全て口の中に収めてしまったフレイヤさん。

——ゴクン

「……っ、だめ、出して? 汚いから」

彼の頬に両手を添えて抗議する。

「もう飲んでしまったから出せない。それにハルオミのものならなんだって綺麗だよ」

「……フレイっ、あぁあ、っ、」

陰茎への刺激を続けるフレイヤさん。
先端を舌でこじ開けるようにつつかれたり、深く咥えられたり、裏筋を下から上まで舐められたり、様々な刺激で脳が混乱する。

「ぁぁあ、あ、っん、んぁぁあっ」

先っぽの方を咥えられたままじゅぶじゅぶと吸われれば、腰が浮いてガクガク震え出した。

「ハルオミ、可愛いね」

「んぁ、しゃべりな、がら……ぁぁあ、だめ、んぅ……ぁぁあっ、!」

「出したばかりなのに、ん、チュ、もうこんなに溢れている」

「はぁっ、ぁあっ」

舌先で鈴口を責められると、とぷとぷ体液が溢れ出るのが分かる。溢れたそばからフレイヤさんの口に吸い込まれていく。

「んんっ、ぁあっ、ぁっ」

「君からとてもいやらしい匂いがする。たまらない」

フレイヤさんに貪り食われているような感覚に陥る。このままじゃ全部食べられてしまう。

「ぁぁあっ、だ、め……フレイヤさん、ぼくも……」

「ん? どうしたハルオミ?」

「んぅ、あぁ、僕、も……フレイヤさんの…、したい……」

「……ハルオミ……いいのかい?」

「うん、フレイヤさんのこと、きもちよくしたい……」

フレイヤさんは、無理をしてはいけないよ、と言って体勢を変えてくれた。無理どころか、さっきから大きいのが襦袢越しに当たっていてもう我慢できないのだ。それに、フレイヤさんの匂いがとっても強くて早く触れたくてたまらない。
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