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緊張の時間
電話越しの一人時間
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約束の時間になり、電話がかかってきた。
最初は、東京行きの事や一人暮らしすることになるのかなど雑談しかしていなかった。
少しずつ、「会いたい」や「楽しみ」の話に変わっていき、Sさんの話す空気間の変化を感じていた。
最初と同じ感じで話してはいるものの、空気はどことなく夜の空気。少しずつ少しずつ変わっていく空気を敏感に感じながら、話続ける。
「そろそろ、写真送ってもらおかな」
突然聞こえたその言葉。
いつ言われるのか、もしかしたら送らなくても済むかもしれない、と思っていた私は驚きを隠せなかった。
「あ、忘れてなかったんや。わんちゃん送らんでもいいかもって思ってた」
「そんなわけないよw待ってるよー」
その時になって気付いた。「あらかじめ送っておけばよかった」と。
そう気づいたことを伝えると、
「あ、気付いた?事前に送るのはその瞬間だけやけど、電話してる相手に写真送るのはまた違った緊張あるよね~」
気付いたが時すでに遅し。
送らざるを得ない状態まで来ていて、逃げ場がなかった。
だが、内心この展開を心待ちにしていた自分がいたのかもしれない。
口では恥ずかしいや緊張すると言ってはいたが、この状況にテンションが上がり、非日常感にわくわくしている自分が居る事に気付いていた。
電話越しということでにやける顔を見られなくて良かったと思いつつ、見られたら見られたでまた違う反応が見れるのは楽しそうだと思う。
意を決して写真を送信する。
「お、送った!!イヤホン外したい…外していい??」
「おっけ。ん?だめだめ」
送信後、私はすぐに画面を閉じた。自分の写真を見たくないという気持ちもあったが、それ以上に「今見られてる」感を感じたくなかったという点が大きかった。
「うわぁ…えろい。しっかり濡れてるし、光の反射で光ってるのとか、脚とか手が見えてるのがリアルでいいね」
「…………」
具体的な感想をリアルタイムで聞かされ、イヤホンを外すことも却下され、私はまったくもって余裕がなかった。
たまらなく恥ずかしくて悶えながら聞いていたが、同時にSさんが私の送った写真で興奮してくれているのが伝わってきて嬉しくなった。
「普段一人でする時って、どうやってしてるの?」
そこからは、私が一人で致すときの事を細かく聞かれた。
玩具や道具を使うのか、手でするのか、中に指を入れたりするのか、下半身以外は触るのかなど本当にたくさんの事を聞かれた。
答えている間に、Sさんがしっかり想像して興奮しているのが伝わってきて私自身も興奮が高まってきた。
「普段はおもちゃ使ってるかな。中は感じやんし触らんよ」
「どんな感じのおもちゃ使うん?」
「んーどんな感じ…振動系?」
「なるほどね」
その時点で、私は次の展開を予測で来ていた。
おそらくは通話しながら一人でしてるところを聞きたいと言われるんだろうなとか、終わったら写真欲しいと言われるんだろうなと考えていた。
でも、予測通りに行く確証はなかったし、自分から言う事でもないので成り行きを見守っていた。
「俺ばっかりむらむらしてるのなんか悔しいな…」
そう言いだした段階で、次につながる確定演出だなと思いつつ、次の言葉を待っていると…
「近くにおもちゃはあるの?」
「ま、まぁすぐとれる場所にはあるよ」
「〇〇(私の名前)は空気感とか読むの上手いから気付いてるかもやけど、おもちゃ当てながら電話しよっか」
やはり私の予測は当たった。
思っていた通り、おもちゃを使いながらの電話になり、恥ずかしいとは思いつつも楽しみにしている自分がいた。
「まぁ、予測はしてたwなんならこの後も予測できるもん」
「やっぱり?w」
そう言いつつ、内心はどきどき。いそいそとおもちゃの準備をし、部屋のドアを閉め、毛布を被り準備完了。
「持ってきた?」
「うん、持ってきた」
「じゃあ、下着の上からでいいから電源入れて当てよっか。当てたら当てたって言ってね」
当てるまでは良かった。だが、まさかの自己申告制。
今まで私ははっきりとした言葉での表現は避けていたこともあり、明確に言葉にするのは恥ずかしさがあった。
「当てるより、言葉での自己申告の方が難しいんやけど…」
「そう?あ、それから、曖昧な表現を使うのは禁止ね?ちょっととか、かもとかね」
思いきれない私の反応に対し、どんどん縛りが増えてくる。
これは早いうちに思いきらないと、私が辛くなることを悟った。
「あ、当てた!!」
「お、おっけ。じゃあそのまま喋ってて」
思い切って伝えればなんてことはなく、縛りはひとつのみ。
それからは、おもちゃを当てながらものんびり喋っていた。
「全然平気な感じ?」
「あーまぁ、直接当てるのと比べたら全然平気やねー」
「そーなんか。じゃあ、直接当てよ。限界来たら教えて」
「……限界ってのは、イク前?イッた後?」
「イク前」
「分かった……」
「当てたらまた教えてね」
ついさっき超えた壁がまた目の前に。
でも、さっきよりは勇気も出しやすいし、言って見れば大したことないと分かったため、二回目は簡単に言葉にできた。
「当てたよー…うぁ、これきっつ。たぶんこれ早いよ」
「俺が終わるまで終わらんし、頑張ってね」
言われた意味を理解した時、興奮度が一気に上昇。
一度イっても終わらない事を悟り、またSさんがイクまでひたすら我慢するしかない状況に興奮止まらない。
それからは、ポイントをずらしてイかないように調整していた。イキたい気持ちはあるが、イッたからと言って許してくれるほど甘い人じゃない事をしっかり理解していた為大人しく我慢する。
話す内容はなんてことない雑談に少し性トークを混ぜた感じ。
「イキそうになったら教えてね」
話している時にふと言われる。
「んー、終わるならイキたいよ?」
「なるほどw」
曖昧な表現を禁止されていたため、はっきりと伝える。
「今は一番いいとこに当ててる感じ?」
「んーん、ピンポイントで当てたらすぐイキそうやし…」
嘘をつくことも思いつかず、正直に現状を伝える。
「じゃあ、ちょっとピンポイントで当ててみよっか」
それから、少しピンポイントで当ててみると、散々焦らした後ということもあり、すぐにイキそうになる。
「だ、だめだめ、これすぐイク」
思っていた以上に敏感になっていたことや、電話しながらという状況、実際会った時の感覚がつかめていることもあり、余計に反応する体。
「一回離して、さっきまで当ててたところに当ててみて」
「う…あ、だめ。こっちもだめ」
「なるほどね、連動する感じね」
何かを分かったようだが、私には分からずそれどころではなかった。
それからしばらくは、また少し外した所に当て続けていた。
「そろそろ俺もイキたいし、ピンポイントで当ててみよっか」
「わ、わかった」
散々焦らした状態、しかも一度イク直前まで行ってから寸止めした体にはピンポイントでの刺激は強すぎて、すぐにイキそうになる。
すると…
「ね、もうイキたい。イっていい…?」
Sさんが限界そうで、私に聞いてきた。
過去の彼氏たちとしたときにも聞かれたこのセリフ。
普段なら反応に困り、何となく許可することが多かったのだが、この時の私は違った。
「…うん。私も…イキたい」
普段は恥ずかしくて言えない事も、Sさんになら言えた。なぜ言えたのかは分からないが、自然と言葉にできた。
そこからはあっという間で、同時にイってしまった。
終わった後、息を整えて、私は頼まれる前に写真を撮った。必要とされた時にすぐに出せる様に。
最初は、東京行きの事や一人暮らしすることになるのかなど雑談しかしていなかった。
少しずつ、「会いたい」や「楽しみ」の話に変わっていき、Sさんの話す空気間の変化を感じていた。
最初と同じ感じで話してはいるものの、空気はどことなく夜の空気。少しずつ少しずつ変わっていく空気を敏感に感じながら、話続ける。
「そろそろ、写真送ってもらおかな」
突然聞こえたその言葉。
いつ言われるのか、もしかしたら送らなくても済むかもしれない、と思っていた私は驚きを隠せなかった。
「あ、忘れてなかったんや。わんちゃん送らんでもいいかもって思ってた」
「そんなわけないよw待ってるよー」
その時になって気付いた。「あらかじめ送っておけばよかった」と。
そう気づいたことを伝えると、
「あ、気付いた?事前に送るのはその瞬間だけやけど、電話してる相手に写真送るのはまた違った緊張あるよね~」
気付いたが時すでに遅し。
送らざるを得ない状態まで来ていて、逃げ場がなかった。
だが、内心この展開を心待ちにしていた自分がいたのかもしれない。
口では恥ずかしいや緊張すると言ってはいたが、この状況にテンションが上がり、非日常感にわくわくしている自分が居る事に気付いていた。
電話越しということでにやける顔を見られなくて良かったと思いつつ、見られたら見られたでまた違う反応が見れるのは楽しそうだと思う。
意を決して写真を送信する。
「お、送った!!イヤホン外したい…外していい??」
「おっけ。ん?だめだめ」
送信後、私はすぐに画面を閉じた。自分の写真を見たくないという気持ちもあったが、それ以上に「今見られてる」感を感じたくなかったという点が大きかった。
「うわぁ…えろい。しっかり濡れてるし、光の反射で光ってるのとか、脚とか手が見えてるのがリアルでいいね」
「…………」
具体的な感想をリアルタイムで聞かされ、イヤホンを外すことも却下され、私はまったくもって余裕がなかった。
たまらなく恥ずかしくて悶えながら聞いていたが、同時にSさんが私の送った写真で興奮してくれているのが伝わってきて嬉しくなった。
「普段一人でする時って、どうやってしてるの?」
そこからは、私が一人で致すときの事を細かく聞かれた。
玩具や道具を使うのか、手でするのか、中に指を入れたりするのか、下半身以外は触るのかなど本当にたくさんの事を聞かれた。
答えている間に、Sさんがしっかり想像して興奮しているのが伝わってきて私自身も興奮が高まってきた。
「普段はおもちゃ使ってるかな。中は感じやんし触らんよ」
「どんな感じのおもちゃ使うん?」
「んーどんな感じ…振動系?」
「なるほどね」
その時点で、私は次の展開を予測で来ていた。
おそらくは通話しながら一人でしてるところを聞きたいと言われるんだろうなとか、終わったら写真欲しいと言われるんだろうなと考えていた。
でも、予測通りに行く確証はなかったし、自分から言う事でもないので成り行きを見守っていた。
「俺ばっかりむらむらしてるのなんか悔しいな…」
そう言いだした段階で、次につながる確定演出だなと思いつつ、次の言葉を待っていると…
「近くにおもちゃはあるの?」
「ま、まぁすぐとれる場所にはあるよ」
「〇〇(私の名前)は空気感とか読むの上手いから気付いてるかもやけど、おもちゃ当てながら電話しよっか」
やはり私の予測は当たった。
思っていた通り、おもちゃを使いながらの電話になり、恥ずかしいとは思いつつも楽しみにしている自分がいた。
「まぁ、予測はしてたwなんならこの後も予測できるもん」
「やっぱり?w」
そう言いつつ、内心はどきどき。いそいそとおもちゃの準備をし、部屋のドアを閉め、毛布を被り準備完了。
「持ってきた?」
「うん、持ってきた」
「じゃあ、下着の上からでいいから電源入れて当てよっか。当てたら当てたって言ってね」
当てるまでは良かった。だが、まさかの自己申告制。
今まで私ははっきりとした言葉での表現は避けていたこともあり、明確に言葉にするのは恥ずかしさがあった。
「当てるより、言葉での自己申告の方が難しいんやけど…」
「そう?あ、それから、曖昧な表現を使うのは禁止ね?ちょっととか、かもとかね」
思いきれない私の反応に対し、どんどん縛りが増えてくる。
これは早いうちに思いきらないと、私が辛くなることを悟った。
「あ、当てた!!」
「お、おっけ。じゃあそのまま喋ってて」
思い切って伝えればなんてことはなく、縛りはひとつのみ。
それからは、おもちゃを当てながらものんびり喋っていた。
「全然平気な感じ?」
「あーまぁ、直接当てるのと比べたら全然平気やねー」
「そーなんか。じゃあ、直接当てよ。限界来たら教えて」
「……限界ってのは、イク前?イッた後?」
「イク前」
「分かった……」
「当てたらまた教えてね」
ついさっき超えた壁がまた目の前に。
でも、さっきよりは勇気も出しやすいし、言って見れば大したことないと分かったため、二回目は簡単に言葉にできた。
「当てたよー…うぁ、これきっつ。たぶんこれ早いよ」
「俺が終わるまで終わらんし、頑張ってね」
言われた意味を理解した時、興奮度が一気に上昇。
一度イっても終わらない事を悟り、またSさんがイクまでひたすら我慢するしかない状況に興奮止まらない。
それからは、ポイントをずらしてイかないように調整していた。イキたい気持ちはあるが、イッたからと言って許してくれるほど甘い人じゃない事をしっかり理解していた為大人しく我慢する。
話す内容はなんてことない雑談に少し性トークを混ぜた感じ。
「イキそうになったら教えてね」
話している時にふと言われる。
「んー、終わるならイキたいよ?」
「なるほどw」
曖昧な表現を禁止されていたため、はっきりと伝える。
「今は一番いいとこに当ててる感じ?」
「んーん、ピンポイントで当てたらすぐイキそうやし…」
嘘をつくことも思いつかず、正直に現状を伝える。
「じゃあ、ちょっとピンポイントで当ててみよっか」
それから、少しピンポイントで当ててみると、散々焦らした後ということもあり、すぐにイキそうになる。
「だ、だめだめ、これすぐイク」
思っていた以上に敏感になっていたことや、電話しながらという状況、実際会った時の感覚がつかめていることもあり、余計に反応する体。
「一回離して、さっきまで当ててたところに当ててみて」
「う…あ、だめ。こっちもだめ」
「なるほどね、連動する感じね」
何かを分かったようだが、私には分からずそれどころではなかった。
それからしばらくは、また少し外した所に当て続けていた。
「そろそろ俺もイキたいし、ピンポイントで当ててみよっか」
「わ、わかった」
散々焦らした状態、しかも一度イク直前まで行ってから寸止めした体にはピンポイントでの刺激は強すぎて、すぐにイキそうになる。
すると…
「ね、もうイキたい。イっていい…?」
Sさんが限界そうで、私に聞いてきた。
過去の彼氏たちとしたときにも聞かれたこのセリフ。
普段なら反応に困り、何となく許可することが多かったのだが、この時の私は違った。
「…うん。私も…イキたい」
普段は恥ずかしくて言えない事も、Sさんになら言えた。なぜ言えたのかは分からないが、自然と言葉にできた。
そこからはあっという間で、同時にイってしまった。
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