憧れのあの人に会えるまで

将来性向上

久しぶりの電話

　前回のビデオ通話回から、しばらく連絡を取らない時期が続き、その間にSさんのTwitterアカウントが凍結しており、また私もアカウントを作り変えていた。

　ちょっとした好奇心で、名乗らない状態で個人的にＤＭを送り、どれくらいで気付くのか試してみることにした。

　すると、２～３回やり取りすると、あっという間に気付かれ、ラインでの連絡に戻った。

　そして、そこで衝撃の報告をした。

　Sさんは神奈川在住で私は大阪在住。会う事なんてほとんど叶わない距離だったのが、来年の４月からの私の配属先が東京になる可能性が高い事を伝える。

「まじで！？え、こっち来るかもってことやんな？それは確定出てる感じなん？」

「んーん、確定は出てないけど、おそらく東京で一人暮らしすることになると思う」

「おおー！！よかったやん！てことは…指入れチャンス！？」

「ｗｗｗそやね？チャンスやねーｗ」

　今まで不確定だった「会えるかもしれない」が限りなく現実味を帯びてきて「早く会いたい」に変わっていた。

　私も不安や心配事が混じりつつもやっぱり楽しみにしている部分があったが、私以上に会える可能性の向上に喜んでくれて私も東京行きに対して楽しみの感情が大きくなっていった。

　久しぶりの電話だったが、少し緊張はしたものの以前と同じように楽しく話せた。

　それからは、今まで具体的だと感じていた電話の内容がどんどんより具体性を帯びてきた。