憧れのあの人に会えるまで

好奇心からの出会い

接点

　ある日、SさんがTwitterでこんな投稿をしていた。

「少し時間が出来たから、久しぶりに通話相手募集！」

　私は元々誰かと話すことが好きで、その人とも話してみたいと思っていた。でも、話上手ではない自覚もあり、楽しんでもらえないかもと思い、今までは反応を残せずにいた。

　でもその日は勢いに任せていいねを付けてしまった。他にも候補の子はいるだろうし、まさか自分が選ばれる事なんてないだろうと思っていたからというのもあると思う。

　それからはYouTubeを見たり、漫画を読んだりとのんびり過ごしていた。

　しかし、それはいい意味で裏切られた。

　私は憧れの人のアカウントしか通知はオンにしていないのに、Twitterの通知音が鳴る。

　気になり、確認してみるとＤＭが一件来ていた。

　まさかと思い、恐る恐る開いてみるとそこにはSさんからのメッセージ。

　その時点で、頭の中はパニックになり、心臓は激しく鳴り出した。

　内容を確認するために開いてみる。そこには・・・

「反応ありがとー！もしよかったら電話してみる？」

　その文面を見た瞬間、私は見間違いか夢なんじゃないかと思った。

　今まで、遠くから眺めているだけのだった人が、手を伸ばせば届く距離に来ていたからです。

　電話をする機会が得られることに喜んだと同時に、緊張で話せなくなるんじゃないかと言う不安も沸いた。

　そこで、相手に正直に伝えた。

「私、話すのあんまり上手じゃないし、緊張でうまく話せないかもしれないですけど、いいですか？」

　それに返って来たのは、

「全然いいよ！！あんまり緊張せんって言われるし、解すのも得意やから！」

　その時点で緊張で吐きそうなほどだったが、なんとか無い勇気を振り絞って返事を送った。

「わ、わかりました。お願いします！」

　そう伝え、LINEを交換し、電話をすることに。