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〔*章〕番外編・《心》
whiteday③
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〇〇病院に着くとすぐ受け付けに走り、圭樹さんの行方を聞く。搬送された部屋に向かい、その階の受け付けに向かうと、看護師が現れ、担当した医師が現れ、待合室に案内されて話をした。
「一通り検査を致しましたが、脳も異常はないようでして、可能性としては心的ストレスによる過労かと思われます。今は眠っていますが、泊まってかれますか?明日退院してもよいですが、数日安静にしてください。心療内科を紹介します……」
話は複雑になり、頭の中は混乱中。
圭樹さんは点滴を受け、眠っているよう…付き添ってこの日はそのまま椅子に座り私は彼が休むベットの端に顔を伏せてうたた寝をした。
窓から日が差し込めて、病室を行き交う足音が聞こえはじめて私は目を覚まし…圭樹さんが起きてはいるが体を半身だけ起き上がらせて項垂れていた。
「どうする?帰れるなら今からタクシーに乗って帰ろ?家でしばらく安静にしないといけないけど。それでいい?」
「…うん。」
彼は余程ショックだったようで、元気はないが昨日よりかは顔色も戻ってきている。
「先生に話してくるからもう少し休んでて。」
私は立ちあがり部屋を出てインフォメーションにむかった。
*
先生を見つけて説明し…
「わかりました。体調が戻らないようでしたらもう一度いらしてください。心的なものと思われましたら、紹介した病院に…」
「ありがとうございました。」
こうして私は、窓口で今日かかった費用を支払い、圭樹さんと病院をあとにしたのだった。
タクシーの中、彼が落ち込んでいて、話をした。
「圭樹さん、前にも話したよね?自分の仕事以外を手伝ってないかって。ステーさんまで圭樹さんの担当のデパートの状況知られてるんだよ?無理したんでしょ?それも連日。」
※同棲start3―1参照。
「心配になって…任せていたらいつ終わるかわからないし…」
「圭樹さん…こんなことしてたら過労で死んじゃうよ?私嫌だよ、そんなの…」
「ごめん、そんなつもりは…」
「じゃあ、自分をもっと大事にして、新人さんに厳しく!」
「ふふふ。深雪ちゃんには敵わないなぁ。」
私はほほを膨らませて拳を振るい彼のおでこにパンチした。
「着きましたよ。」
車は止りマンション前。タクシーのおじさんの声がした。
私は会計を済ませてタクシーを降り、彼と肩を組んでゆっくり歩きマンションに帰ってきたのだった。
「一通り検査を致しましたが、脳も異常はないようでして、可能性としては心的ストレスによる過労かと思われます。今は眠っていますが、泊まってかれますか?明日退院してもよいですが、数日安静にしてください。心療内科を紹介します……」
話は複雑になり、頭の中は混乱中。
圭樹さんは点滴を受け、眠っているよう…付き添ってこの日はそのまま椅子に座り私は彼が休むベットの端に顔を伏せてうたた寝をした。
窓から日が差し込めて、病室を行き交う足音が聞こえはじめて私は目を覚まし…圭樹さんが起きてはいるが体を半身だけ起き上がらせて項垂れていた。
「どうする?帰れるなら今からタクシーに乗って帰ろ?家でしばらく安静にしないといけないけど。それでいい?」
「…うん。」
彼は余程ショックだったようで、元気はないが昨日よりかは顔色も戻ってきている。
「先生に話してくるからもう少し休んでて。」
私は立ちあがり部屋を出てインフォメーションにむかった。
*
先生を見つけて説明し…
「わかりました。体調が戻らないようでしたらもう一度いらしてください。心的なものと思われましたら、紹介した病院に…」
「ありがとうございました。」
こうして私は、窓口で今日かかった費用を支払い、圭樹さんと病院をあとにしたのだった。
タクシーの中、彼が落ち込んでいて、話をした。
「圭樹さん、前にも話したよね?自分の仕事以外を手伝ってないかって。ステーさんまで圭樹さんの担当のデパートの状況知られてるんだよ?無理したんでしょ?それも連日。」
※同棲start3―1参照。
「心配になって…任せていたらいつ終わるかわからないし…」
「圭樹さん…こんなことしてたら過労で死んじゃうよ?私嫌だよ、そんなの…」
「ごめん、そんなつもりは…」
「じゃあ、自分をもっと大事にして、新人さんに厳しく!」
「ふふふ。深雪ちゃんには敵わないなぁ。」
私はほほを膨らませて拳を振るい彼のおでこにパンチした。
「着きましたよ。」
車は止りマンション前。タクシーのおじさんの声がした。
私は会計を済ませてタクシーを降り、彼と肩を組んでゆっくり歩きマンションに帰ってきたのだった。
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