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〔5章〕結婚へ。後編
圭樹さんは強気で。
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休日に、私は式も近くなり打ち合わせに式場へ行ってきた。
最終的なものだったから私一人で行ってきた。
彼は仕事があり、住まいの近くのいろんなお店に走り回る。
私は用を済ませて帰宅すれば彼はまだ仕事中だろうまだ帰宅はしていない。
今は夕方、夕飯の準備を済ませば窓の外は日も暮れていた。
テレビをみて時間がたつのを待ち、閉店時間…私は窓を覗けばトラックが店に止まっているのが見えた。
◆ ◇ ◆ ◇
相変わらず三宅玲がこの地域の配送を担当している。
今日はあいつが去るのを待って帰ろうと思い、自分に用意されたデスクで仕事の整理をしていた。
皆帰る時間帯で僕の後ろを皆、お疲れ様。頑張るなぁ。ほどほどにしろよ。なんて声をかけて帰って行く。
事務の女性は5時きっかり定時に帰る。だから今は帰り支度をする所長が部屋にいるだけ。
「まだ帰らんのか?」
初老の所長が不思議そうに聞いてくるから仕方なく…
「今担当してる運送屋、僕の苦手な方なんです。だから時間ずらそうと…」
「情けないな、お前が弱気なときは女絡みに思えるが…図星か?」
「はあ~。」
「尚更強気で行くべきじゃないか?やましいことがなければな。」
上司は僕の背中をバチンと叩いて帰って行った。
「いててて。加減無いな…所長。」
僕は深呼吸をして、立ち上がる。
コートを羽織り鞄を持つと階段を降りる。
店長ステーと、三宅が納品受け渡しの最中でそれを横切ればまた、あいつが渡したいものがあるから待ってくれと呼び止める。
「何のようか今言え!」
背の高い僕と深雪ちゃんの身長の間くらいの高さの彼を見下ろし威嚇した。
三宅は始めて発した僕の声と威嚇するような睨みに足をすくませながら負けじとなにかを取り出した。納品途中なことも忘れ店長ステーの前で行う失態。
渡されたものを受け取り言われたのは猫のデザインされたイミテーションのネックレス。
「昔車でしたときに落としたんだよ。掃除したら出てきたんで深雪に返しといて。」
深雪ちゃんが前に話していたことを思い出す。
お気に入りのネックレスを紛失し、探しても見つからなかったと。
だからと僕は深雪ちゃんのために小さなルビーが一粒輝くネックレスをプレゼントした。
今もそれが彼女の首で輝いている。
「掃除するの遅すぎじゃないか?無神経な奴だな。お前と別れて正解だ。お陰で彼女は僕の物。二度と変な真似をするな!真面目に仕事するんだな!」
僕は言いたいことを言って奴からネックレスをむしりとり、襟首をつかみ睨み付けて、突飛ばし、背を向けて帰路に着いた。
*
「くそ、面白くねぇーな!」
三宅はうっかり素になり唾をはくように汚い言葉を吐き捨てた。
「あんた、何しに来てるの?」
今度はステーが凄みのある声で気高い女王様のように鋭い眼差しで睨んだ。
「へ、あ。」
「うちと取り引きしてくれてる田口運送さんには悪いけど…あんたは社長に恥ずべきことをしてるのよ?しかも今は得意先に商品を納品中よ?出禁にして欲しいの?立場が悪くなれば困るんじゃないの?」
ステーさんはヒステリーに捲し立て、三宅はたじたじ。
「は、すいません。」
「悪いと思うなら心を入れかえてあなたの役目を果たしてちょうだい!そしたら今日の事はあんたの上司に言わないでおいてあげる。」
「あ、はい!すみませんでした‼」
「うん、じゃあ残りの荷物チャッチャッと厨房に運んで!そしたら伝票にサインしてあげる。」
このあと、無心になった三宅玲が荷物を運び入れ、ステーにサインをもらい慌ただしく店をあとにした。
仕事がなくなる恐怖が相当あったのか…それ以来、担当は変わらないが、圭樹への嫌がらせもなくなったのだった。
最終的なものだったから私一人で行ってきた。
彼は仕事があり、住まいの近くのいろんなお店に走り回る。
私は用を済ませて帰宅すれば彼はまだ仕事中だろうまだ帰宅はしていない。
今は夕方、夕飯の準備を済ませば窓の外は日も暮れていた。
テレビをみて時間がたつのを待ち、閉店時間…私は窓を覗けばトラックが店に止まっているのが見えた。
◆ ◇ ◆ ◇
相変わらず三宅玲がこの地域の配送を担当している。
今日はあいつが去るのを待って帰ろうと思い、自分に用意されたデスクで仕事の整理をしていた。
皆帰る時間帯で僕の後ろを皆、お疲れ様。頑張るなぁ。ほどほどにしろよ。なんて声をかけて帰って行く。
事務の女性は5時きっかり定時に帰る。だから今は帰り支度をする所長が部屋にいるだけ。
「まだ帰らんのか?」
初老の所長が不思議そうに聞いてくるから仕方なく…
「今担当してる運送屋、僕の苦手な方なんです。だから時間ずらそうと…」
「情けないな、お前が弱気なときは女絡みに思えるが…図星か?」
「はあ~。」
「尚更強気で行くべきじゃないか?やましいことがなければな。」
上司は僕の背中をバチンと叩いて帰って行った。
「いててて。加減無いな…所長。」
僕は深呼吸をして、立ち上がる。
コートを羽織り鞄を持つと階段を降りる。
店長ステーと、三宅が納品受け渡しの最中でそれを横切ればまた、あいつが渡したいものがあるから待ってくれと呼び止める。
「何のようか今言え!」
背の高い僕と深雪ちゃんの身長の間くらいの高さの彼を見下ろし威嚇した。
三宅は始めて発した僕の声と威嚇するような睨みに足をすくませながら負けじとなにかを取り出した。納品途中なことも忘れ店長ステーの前で行う失態。
渡されたものを受け取り言われたのは猫のデザインされたイミテーションのネックレス。
「昔車でしたときに落としたんだよ。掃除したら出てきたんで深雪に返しといて。」
深雪ちゃんが前に話していたことを思い出す。
お気に入りのネックレスを紛失し、探しても見つからなかったと。
だからと僕は深雪ちゃんのために小さなルビーが一粒輝くネックレスをプレゼントした。
今もそれが彼女の首で輝いている。
「掃除するの遅すぎじゃないか?無神経な奴だな。お前と別れて正解だ。お陰で彼女は僕の物。二度と変な真似をするな!真面目に仕事するんだな!」
僕は言いたいことを言って奴からネックレスをむしりとり、襟首をつかみ睨み付けて、突飛ばし、背を向けて帰路に着いた。
*
「くそ、面白くねぇーな!」
三宅はうっかり素になり唾をはくように汚い言葉を吐き捨てた。
「あんた、何しに来てるの?」
今度はステーが凄みのある声で気高い女王様のように鋭い眼差しで睨んだ。
「へ、あ。」
「うちと取り引きしてくれてる田口運送さんには悪いけど…あんたは社長に恥ずべきことをしてるのよ?しかも今は得意先に商品を納品中よ?出禁にして欲しいの?立場が悪くなれば困るんじゃないの?」
ステーさんはヒステリーに捲し立て、三宅はたじたじ。
「は、すいません。」
「悪いと思うなら心を入れかえてあなたの役目を果たしてちょうだい!そしたら今日の事はあんたの上司に言わないでおいてあげる。」
「あ、はい!すみませんでした‼」
「うん、じゃあ残りの荷物チャッチャッと厨房に運んで!そしたら伝票にサインしてあげる。」
このあと、無心になった三宅玲が荷物を運び入れ、ステーにサインをもらい慌ただしく店をあとにした。
仕事がなくなる恐怖が相当あったのか…それ以来、担当は変わらないが、圭樹への嫌がらせもなくなったのだった。
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