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〔5章〕結婚へ。後編
特別なvalentine。2
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《2月14日valentineデー。inプー・メッシュ〇〇支店》
僕は、閉店の片付けも終わり、帰り支度をして二階から降りてくると…暗くなった店の玄関口の扉をステーが開けるところだった。
営業時間内は納品に手間取るのと、朝は準備で手が離せないので店の終わる時間を指定している。
ステーが荷物を受けとるのを見ながら一階に降り、僕はハッとしたが気づいてない振りをして、店長に挨拶をして帰ろうとしたら…
「圭ちゃんお疲れ様、深雪ちゃんが待ってるんでしょ~さあ、早く帰って。」
なにも知らないステーは余計な一言を発して僕は運送屋の男を見ないように帰って行った。
「ステーさん彼は?」
「ああ、初めてでしたね、彼はうちの営業マンよ、もうすぐ結婚するのよ!」
(チッやっぱりあいつは深雪の彼氏か…昔は言われるがまま着いてくるような女だった…あの深雪が結婚?深雪のくせに…ああ、忘れていたのに思いだしちまう。俺をストーカー扱いしやがって。あのあと目撃者に通報されて俺は仕事が首になりかけたんだぞ!あの男と仲良く帰って行ったのは見ていたからな、嫌でも忘れない強面。あいつも巻き込んでやるか…)
※1章過去との決別参照(^^)
「三宅さんどうしました?圭樹の知りあい?」
「いえ。どーも!ありがとうございました‼またのご利用お待ちしております!」
店を去る三宅の背を見送るステー。
彼は、圭樹の帰りしなに見せた険しい顔を思いだし…ようやく口にだした言葉を言ってはいけなかったのかもしれないと顔を僅かにひきつらせた。
「明日圭樹に問い詰めてやるんだから。」
そう呟きながら店の扉を閉めた。
三宅はトラックの運転席に乗り込むと、納品の荷物をもって出たときのことを思い出す。
タイプの女が歩いていると一瞬目に止まる女の姿…。
三宅は、あれは深雪だったと気がついた。
「ここはお得意さんだからね~先が楽しみだ。」
男はいやらしい笑みをこぼし、男をのせたトラックは夜の道路を走り去った。
僕は、閉店の片付けも終わり、帰り支度をして二階から降りてくると…暗くなった店の玄関口の扉をステーが開けるところだった。
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「圭ちゃんお疲れ様、深雪ちゃんが待ってるんでしょ~さあ、早く帰って。」
なにも知らないステーは余計な一言を発して僕は運送屋の男を見ないように帰って行った。
「ステーさん彼は?」
「ああ、初めてでしたね、彼はうちの営業マンよ、もうすぐ結婚するのよ!」
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「いえ。どーも!ありがとうございました‼またのご利用お待ちしております!」
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彼は、圭樹の帰りしなに見せた険しい顔を思いだし…ようやく口にだした言葉を言ってはいけなかったのかもしれないと顔を僅かにひきつらせた。
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そう呟きながら店の扉を閉めた。
三宅はトラックの運転席に乗り込むと、納品の荷物をもって出たときのことを思い出す。
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三宅は、あれは深雪だったと気がついた。
「ここはお得意さんだからね~先が楽しみだ。」
男はいやらしい笑みをこぼし、男をのせたトラックは夜の道路を走り去った。
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