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〔5章〕結婚へ。後編
同棲start。1
しおりを挟む《2月~同棲start!》
今日はお休みの日、私は彼が忙しいこの時期に新居に移ってきた。予定より少し早めに来てしまった。ふっふっふ。
これからは彼の分も食事の準備をしなくてはいけない。
…私は今、部屋に一人だ。
彼は仕事に行っていて…部屋には誰もいなくて…お昼時、圭樹さんから着信が来た。
「あ、深雪ちゃん着いた?お昼はどうする?良かったら一緒に食べに行こう。」
「うん。嬉しいけど、今何処にいるの?」
「深雪ちゃんがいる場所から五分くらい先にある僕の職場からだよ。」
「え、職場に?」
「店長に会わせたいから、おいで。」
私は言われるがまま、彼の職場に初めて足を踏み入れた。
プー・メッシュ〇〇支店。
大型店舗は一階の半分は洋菓子屋で、もう半分はカフェになっていた。
隣の洋菓子屋のお店に足を踏み入れれば…室内の床は黒に近い赤色のジュータン。
壁と天井は黒く、落ち着いた空間だ。
宝石箱のような硝子張りのショーケースの中には箱に積めた焼き菓子。
部屋の奥には厨房があり焼きたての菓子を店員がトレーにのせてショーケース上の籠に並べる。
ケースを覗いて目が留まる。
チョコチップのクッキーや、今ならチョコがコーティングされたクッキー、レアな!チョコケーキも並んでいて!!大興奮。
…デパートには並ばないそれに…私は目を輝かせていた。はあ~自分チョコにこれを!
ツンツン
背後から私をつつく誰かに振り返れば…
「深雪ちゃんはお菓子が好きだね。」
頭をポフンと手を置かれ…抑えられる。
「圭樹さん!頭おさえないで~!背が縮む!」
そんなやり取りに店員さんがクスリと笑い、奥から店長さんが現れた。
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