強面営業マンに恋してます。

yu-kie

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〔5章〕結婚へ。前編

番外編:accident閑話。

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《腰を痛めた休み明けのお話》

今は冬、クリスマスのイベントがあり、女性に魔法がかかる季節だ。私みたいに地味な子達も、メイク次第で大変身する

《本来のクリスマスの意味を知るのはイエス=キリストの祝祭だとか…》

 私はクリスチャンではないけど、お祭り騒ぎは大好きだ。いろんな会社がそれに便乗していろんな催し物をしている。

ツリーのライトアップもそうだけど…そんな時、好きな男の子と会えるなら勝負する世の女子達がいる。

 メイクは女の子にかける魔法だと思う。
綺麗になったと実感すれば自信が湧くのだ。

…そういってもいられなくなった、張り切りすぎた結果腰を痛めた。

そうでした。私は自分の体力を過信することがあるのです。

コルセットをつけて出勤。

痛みもだいぶ緩和されているけど動きにくく、しのさんに申し訳ないと思いながら報告した。

「お馬鹿ー!坂津さん、あなた、頑張りすぎ!最近納品が多くて小分けせずに運んだりしてたでしょ?はかどってありがたかったけど…も~なにしてるのぉ。」

「…ずいまぜん。」

半泣きになりながらしのさんに頭を撫でられなんだか子供扱い。ははは。

この日からしばらく私は荷物運びは自粛して、小分けして運ぶようにしたのでした。

早く直さなきゃ。

式に有休とるから今は休んでられないから、自分で気を付けれることをしないとね。

そして今日も魔法をかけに新しいお客さんがみえました。

「試してみます?」

「え、でも買わないですよ?」

若い地味目のお嬢さんに、私は接客をした。

「試すだけです。心配しないで。」

「じゃあ…ちょっとだけ。」

「はい。」

お客様を席につかせて既に下地とファンデーションが施されたそのお顔にアイライナーにアイシャドー、チークに眉を整え…お客様が選んだ淡いピンク色のリップを筆につけると、それを可愛らしい唇に優しく塗れば、キラキラした恋する女子にできあがる。

「え、嘘っわたし?」

「お綺麗です。」

彼女は今夜好きな人と食事に行くと言う。始めにあった時よりも自信に満ちたそのお嬢さんは店を去った。

後日彼氏ができた報告と共に、化粧品を購入された。
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