16 / 96
〔2章〕想定外なこと。
残された深雪。
しおりを挟む
私は人のいなくなった教室で待つこと50分。
管理者の人がやって来た。
「鍵かけますんで、お帰りください。」
追い出された私は、残された重いバッグを背負うと部屋を出た。
「はあ~いつ戻ってくるのかな?」
私は教室の地下一階にある、カフェや小料理屋が並ぶエリアでさ迷って…独りでも入れそうなカフェに入った。
私は通路が見える窓側の席に座り、圭樹さんにメールした。
“カフェ空で待ってます。”
返事来ず…。
一時間は完全にすぎて、もう帰ろうと席を立ち会計を済ませると、隣の店が賑やかで…入り口が空いていて中をちらりとみれば…
圭樹さんが居た。
野郎ばかりの中にさっきの美女と並んでたって、店を出るとこにも思えたが、話し込んで…私の近寄れない空間だった。
「もう帰る!」
おっきな独り言を発した私は、荷物を背負い直して持ち帰ることにした。
「重すぎるから動けないな…」
私は一階に上がり建物外へ出ればタクシー乗り場。
「稲ヶ崎町までお願いします。」
一度電話をして、やっぱりでない。
懐かしい友人なんだろう…話し込んでるよ。あの女性もその一人かな?
なんて考えて乗り込むときに、外から肩を捕む誰かが居た。
「深雪ちゃん、ごめん!帰らないで!」
どうやらさっきの私の声は彼の耳に届いたよう。
大事な話だと思って待ってたのに…メールしたのに気づいてもらえず通話にも気付いてもらえず…私の姿はまるで飼い主に見捨てられた子犬のよう。
「運転手さん、キャンセルでお願いします。」
私が頭を下げ車から降り、タクシーの扉がしまった。
圭樹さんは荷物をひょいと持って、私のてを引き商店街を歩きだした。当初予定していたお店で食事して、気まずいままで別れ…
正直肩がいたい。頭も痛くなってきた。
もう荷物持ちはゴメン被りたい。
私は次の日体調不良で仕事を休んだ。
管理者の人がやって来た。
「鍵かけますんで、お帰りください。」
追い出された私は、残された重いバッグを背負うと部屋を出た。
「はあ~いつ戻ってくるのかな?」
私は教室の地下一階にある、カフェや小料理屋が並ぶエリアでさ迷って…独りでも入れそうなカフェに入った。
私は通路が見える窓側の席に座り、圭樹さんにメールした。
“カフェ空で待ってます。”
返事来ず…。
一時間は完全にすぎて、もう帰ろうと席を立ち会計を済ませると、隣の店が賑やかで…入り口が空いていて中をちらりとみれば…
圭樹さんが居た。
野郎ばかりの中にさっきの美女と並んでたって、店を出るとこにも思えたが、話し込んで…私の近寄れない空間だった。
「もう帰る!」
おっきな独り言を発した私は、荷物を背負い直して持ち帰ることにした。
「重すぎるから動けないな…」
私は一階に上がり建物外へ出ればタクシー乗り場。
「稲ヶ崎町までお願いします。」
一度電話をして、やっぱりでない。
懐かしい友人なんだろう…話し込んでるよ。あの女性もその一人かな?
なんて考えて乗り込むときに、外から肩を捕む誰かが居た。
「深雪ちゃん、ごめん!帰らないで!」
どうやらさっきの私の声は彼の耳に届いたよう。
大事な話だと思って待ってたのに…メールしたのに気づいてもらえず通話にも気付いてもらえず…私の姿はまるで飼い主に見捨てられた子犬のよう。
「運転手さん、キャンセルでお願いします。」
私が頭を下げ車から降り、タクシーの扉がしまった。
圭樹さんは荷物をひょいと持って、私のてを引き商店街を歩きだした。当初予定していたお店で食事して、気まずいままで別れ…
正直肩がいたい。頭も痛くなってきた。
もう荷物持ちはゴメン被りたい。
私は次の日体調不良で仕事を休んだ。
0
お気に入りに追加
144
あなたにおすすめの小説
【完結】辺境伯令嬢は新聞で婚約破棄を知った
五色ひわ
恋愛
辺境伯令嬢としてのんびり領地で暮らしてきたアメリアは、カフェで見せられた新聞で自身の婚約破棄を知った。アメリアは真実を確かめるため、3年ぶりに王都へと旅立った。
※本編34話、番外編『皇太子殿下の苦悩』31+1話、おまけ4話

夫の書斎から渡されなかった恋文を見つけた話
束原ミヤコ
恋愛
フリージアはある日、夫であるエルバ公爵クライヴの書斎の机から、渡されなかった恋文を見つけた。
クライヴには想い人がいるという噂があった。
それは、隣国に嫁いだ姫サフィアである。
晩餐会で親し気に話す二人の様子を見たフリージアは、妻でいることが耐えられなくなり離縁してもらうことを決めるが――。

おじさんは予防線にはなりません
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
「俺はただの……ただのおじさんだ」
それは、私を完全に拒絶する言葉でした――。
4月から私が派遣された職場はとてもキラキラしたところだったけれど。
女性ばかりでギスギスしていて、上司は影が薄くて頼りにならない。
「おじさんでよかったら、いつでも相談に乗るから」
そう声をかけてくれたおじさんは唯一、頼れそうでした。
でもまさか、この人を好きになるなんて思ってもなかった。
さらにおじさんは、私の気持ちを知って遠ざける。
だから私は、私に好意を持ってくれている宗正さんと偽装恋愛することにした。
……おじさんに、前と同じように笑いかけてほしくて。
羽坂詩乃
24歳、派遣社員
地味で堅実
真面目
一生懸命で応援してあげたくなる感じ
×
池松和佳
38歳、アパレル総合商社レディースファッション部係長
気配り上手でLF部の良心
怒ると怖い
黒ラブ系眼鏡男子
ただし、既婚
×
宗正大河
28歳、アパレル総合商社LF部主任
可愛いのは実は計算?
でももしかして根は真面目?
ミニチュアダックス系男子
選ぶのはもちろん大河?
それとも禁断の恋に手を出すの……?
******
表紙
巴世里様
Twitter@parsley0129
******
毎日20:10更新

妹は奪わない
緑谷めい
恋愛
妹はいつも奪っていく。私のお気に入りのモノを……
私は伯爵家の長女パニーラ。2つ年下の妹アリスは、幼い頃から私のお気に入りのモノを必ず欲しがり、奪っていく――――――な~んてね!?

アルバートの屈辱
プラネットプラント
恋愛
妻の姉に恋をして妻を蔑ろにするアルバートとそんな夫を愛するのを諦めてしまった妻の話。
『詰んでる不憫系悪役令嬢はチャラ男騎士として生活しています』の10年ほど前の話ですが、ほぼ無関係なので単体で読めます。
愛すべきマリア
志波 連
恋愛
幼い頃に婚約し、定期的な交流は続けていたものの、互いにこの結婚の意味をよく理解していたため、つかず離れずの穏やかな関係を築いていた。
学園を卒業し、第一王子妃教育も終えたマリアが留学から戻った兄と一緒に参加した夜会で、令嬢たちに囲まれた。
家柄も美貌も優秀さも全て揃っているマリアに嫉妬したレイラに指示された女たちは、彼女に嫌味の礫を投げつける。
早めに帰ろうという兄が呼んでいると知らせを受けたマリアが発見されたのは、王族の居住区に近い階段の下だった。
頭から血を流し、意識を失っている状態のマリアはすぐさま医務室に運ばれるが、意識が戻ることは無かった。
その日から十日、やっと目を覚ましたマリアは精神年齢が大幅に退行し、言葉遣いも仕草も全て三歳児と同レベルになっていたのだ。
体は16歳で心は3歳となってしまったマリアのためにと、兄が婚約の辞退を申し出た。
しかし、初めから結婚に重きを置いていなかった皇太子が「面倒だからこのまま結婚する」と言いだし、予定通りマリアは婚姻式に臨むことになった。
他サイトでも掲載しています。
表紙は写真ACより転載しました。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる