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〔1章〕好きの始まり。
チョコ食べてくれますか?
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2月…バレンタイン用の品々が各階あふれるこの時期。
私は昨年振られてから迎えたその日とても辛く苦い日だった。
今年は昨年とは違う。
渡したい相手(本命)がいるから。この前食事をし、帰宅したあとに送った…“ありがとう”のメール。
返事はすぐきて、あれから挨拶程度の短いメールを毎日している。
最近増えた元カレの着信。ムシしているが、たまに入るメールに頭を抱える…現在休憩室の私は、椅子に座り目の前の長いテーブルにうつ伏せになり唸っていた。
それは、私の今日の仕事の終わる時間を聞くもので…彼と会えば会話だけではすまされない。わかっているから返信しないのだが…
当時流されやすかった私。
彼が好きだからと無理を言われても受け入れてしまうところがあり、意志が弱ったと今更ながらに気づかされてる。
苦い経験から私は成長できたのかもしれない。たぶん。
今なら断固断るが彼は遅くても大丈夫だとしつこい。
だから3度目の同じメールに返事をしていない。
隣に座る化粧品売り場の友人は既婚者。綺麗で、何かと私をきにかけてくれる、この職場でできた貴重な友人の一人。彼女は私の唸りの理由を知っている。
「今日、チョコ渡すんでしょ?メール無視すればいいじゃん。何なら文句いってやる!」
「ははは。ありがとう、大丈夫、何とかするから…。」
「なんか振られてからしっかりしてきたんじゃない?」
彼女はフフっと笑うと席をたち休憩が終わるからと部屋を出た。
ここ数日、圭樹さんがイベントの応援でデパート内には居る。当日の今日はイベント会場の片付けが終わり次第会う約束をしている。
その時、チョコ、渡すつもりだ。
圭樹さんにだけあげる本命チョコ…
食べてくれますか?
私は手を合わせて祈った…。
私は昨年振られてから迎えたその日とても辛く苦い日だった。
今年は昨年とは違う。
渡したい相手(本命)がいるから。この前食事をし、帰宅したあとに送った…“ありがとう”のメール。
返事はすぐきて、あれから挨拶程度の短いメールを毎日している。
最近増えた元カレの着信。ムシしているが、たまに入るメールに頭を抱える…現在休憩室の私は、椅子に座り目の前の長いテーブルにうつ伏せになり唸っていた。
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当時流されやすかった私。
彼が好きだからと無理を言われても受け入れてしまうところがあり、意志が弱ったと今更ながらに気づかされてる。
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だから3度目の同じメールに返事をしていない。
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ここ数日、圭樹さんがイベントの応援でデパート内には居る。当日の今日はイベント会場の片付けが終わり次第会う約束をしている。
その時、チョコ、渡すつもりだ。
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食べてくれますか?
私は手を合わせて祈った…。
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