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◆あなたは誰?◆
しおりを挟むミルクはリューイと一頭の馬に一緒にのり騎士団の仲間を連れ派出所に向かった。
一部の騎士達は街に先回りして家から出ないように人々に声をかけて回った。
派出所近くの家の屋根にいたシュラの配下の鳥達は、派出所内でお菓子を食べてくつろぐシュラに気を取られこの時はまだ駆け回る騎士を気にすることもなく、シュラの様子に腹を鳴らしていたのだった。
*
ミルクを連れたリューイは派出所近くに馬を停め、兵士と共に派出所から現れたシュラは外に待つミルクに目を見開き後退りした。
「誰?ハビスと同じ髪と目の色だけど…もしかしてハビスの隠し子?!後ろの人が相手??えっ!?」
「相変わらず想像力豊かだねシュラ。魔王様の名を使うなんて、怒られるんじゃない?」
「もしかしてハビス姉さんなの?」
「…ええ。流星の騎士との戦いで一度死にかけ、気がついたら子供に戻っていた…そして今はこの人の使い魔。魔王様の名を使ったってことは、魔王様に連れ戻すよう命じられたのだろうけど…私はこの通り、考えたかも人間側に変わってきたの。だから魔界にはもう戻らない。魔王様にもそう伝えて。魔王様はきっと大人の昔のハビスに用があると思うから…。」
シュラは眉間に皺を寄せ、白銀の瞳を光らせたと同時に隠していた白い翼を放出。小さな体の背中から身長を覆うほどの大きな翼を羽ばたかせた。
「信じるもか!お前みたいなお子様があの魔界1妖艶で僕より強くて魔王様の寵愛を受けたハビスなものか!」
またたく間に青空は暗雲が立ち込め、シュラはミルクに戦いを挑もうとしていた。
この時ミルクはふと心の中でつぶやいた。
(あんたのほうがお子様ですよ。中身も見た目もね。)
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