流星の騎士と黒猫

yu-kie

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◆数日後・魔界◇

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 ー魔界…魔王城ー

 城のテラスへと現れた蝙蝠こうもりがテラスの窓から城の中へと侵入した。

「魔王様ー大変です!」

 広間の玉座に座る立派な巻き角を持つ漆黒の長い髪の美青年の前へ蝙蝠はやってくるとポンッと煙に消えると、次の瞬間蝙蝠の翼を持つ黒髪の少年へと姿を変えた。

「騒々しいな。人間界で何かあったのか?」
「はい!ヒバス兄さんが…ハビス姉さんを倒した騎士に浄化されました!」
「何っ!ハビスはどうしたんだ!連れ戻せと言ったはずだが?」
「ヒバス兄さんの心配はないんですか…ハビス姉さんは騎士側についていて…無理だったようです。僕は遠視で直ぐには行けない距離に居たので…」
「言い訳は聞かん!今度はお前が行け!」
「魔王様、僕は調査専門で戦闘能力は皆無です。ヒバス兄さんレベルの者が相手じゃないと!」

 魔王は玉座を立つと唸るように1人の配下を呼んだ。魔王に使える四天王が1人…

「シュラはどこだ!」
「はい、主。」

 突然魔王の前に現れたのは天使を思わせる白い鳥の翼と、白銀の瞳と髪、褐色の肌を持つまだ幼さが残る少年だった。

「私の可愛いハビスを連れ戻せ。」
「御意。直ちに現地に向かいます!」

 そして少年魔族シュラはそこから消えた。行き先は人間界のジクゥート国…。


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