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薬草と報酬 1/2
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「リゼさんは幼くしてレベルの高い解析スキルをお持ちだとは聞いて依頼をいたしましたが…いくつか探している希少種の薬草の資料をお渡しだけで…こんなに沢山見つけて来られるとは。どうやって?」
「場所さえわかれば、木々が案内してくれます。」
「ですが…よくあるなんの効能もない草花に擬態している種が多くある中で…ああ、解析スキルでみつけたのですね?」
「はいっ!」
リゼは、自信満々に笑顔で答えると、商人ロコに何かを求めるように手を合わせキラキラおめめで見つめた。
「あっ、すみません!リゼさんへの報酬…ご褒美はこちらになります。」
するとそこへ先程の猫耳の受付の女性が紫色のシルク生地の布に包んだ何かをロコに手渡し…ロコはそのままリゼの前で広げてみせた。
「未成年のお嬢様にお金はまだ早いとの事でしたので…貴重な、こちらも依頼品と同等の価値あるものをご用意しました。」
若草色の金糸の縁取りがされた薬草図鑑が現れ、リゼは手に取ると嬉しそうに抱きしめ、ロコに向かい何度も頭を下げた。
「わああ~!ありがとうございます!」
「またよろしくお願いしますね、リゼさん。」
「はい!」
そうしてリゼは図鑑をもらった布で包み篭にしまうと商会を後にしたのだった。
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