豹*獣人騎士の寵愛

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閑話<リシアの結論?>

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 リシアは屋敷に籠もる日々、わかったことは…『クラ国』と『マナ国』の互いに抱えるモノが見えてきた。

 マナ国での獣人の扱いは様々だが、リシアの知る限りでは城に仕えられるのは半獣のみ。獣人は野蛮で人間を食べるから危険だと…そんな噂がいろんな場所から聞こえていた。

 図書館で、借り溜まった本の情報を見て感じたのは、クラ国は…人間も獣人も対等に扱われている事。それが現実的になっているのが半獣の子供達…。

対するマナ国では、あり得ない事だった。

 クラ国の街にも人間は働いており、城にも少ないが人間が働いている。この国の人間は昔移民としてこの国へ来て、獣人を恐れるものはクラ国を離れた。残ったのは、獣人と対等になろうと友好的な姿勢を見せる人間達だった。

 対するマナ国で獣人を見るのは貴族のペット兼、用心棒。入国さえ厳しいマナ国では街で獣人を見かけることはほとんどない。

「クラ国は外交によって同盟国は毎年増えているみたい。マナ国のように人間が支配する国や、様々な種族も…マナ国同様に戦争をして勝ち傘下に入れた国もマナ国含め3国…かあ。」

リシアはノートに感じたことを記して行った。

 マナ国の様子とクラ国とを比べながら読む本から感じた戦争の動機は…結果一言ではまとまらないため頭を抱えた。

 2つの国から見えてきたもの…クラ国はどの国にも開放的に見える反面、マナ国は閉鎖的。

 マナ国は人外の種族の受け入れの制限が厳しく入国できずに引き返す人外の者たちが多くいる。それは昔から『人外は狂暴で危険』との言い伝えから危険視している為だった。

(私はマナ国の図書館もよく通っていたから…マナ国の知識はあるのよね。)

「確かな事はわからないけど…閉鎖的にみえるマナ国ではクラ国がこんなに平和な国だなんて思わなかった。でも、いくつか見えた両国の違いが…きっと、戦争のきっかけの一つなのね。」

 リシアはノートを閉じ深くため息をついたのだった。

 
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