漆黒騎士の可愛い恋人

yu-kie

文字の大きさ
上 下
12 / 18
5話 旅獣人…シスタン【ホウモンシャ】

しおりを挟む

 数日後。

 シャドーは任務のため部下を連れて辺境の地の中心にある街を離れ荒れ地へときていた。

 目の前には木材を組んで作られた柵に囲まれた村があり、襲撃を受けたように、あちこち破壊され、負傷した人々と、領地パクテルから派遣されて来た医療班、そして警備の兵士達が後片付けに追われていた。

「酷いな…まずは各方角に向かって状況の確認だ。」
「「はい!」」
「ミナは俺に付いてこい。」


 

 パクテルの中心地を抜け、来た場所は、荒れた土地が広がる場所でした。

 村に来たのは初めて。
 
「ミナは俺から離れるな。君は人攫いに狙われかねないからね。」
「はい。」

 私は防具を身に着けたシャドーの肩にとまりました。

「おや?ミナじゃないか…」

 村の人と会話していた身なりの良いその人は、私のよく知るコバットおじさんでした。

「コバットさん…どうしてここに?」

 私の代わりにシャドーが聞くと、コバットおじさんは苦笑いした。

「いやあ~荷物運びに雇ってるこがいたろ?あの子の実家に来てみたら…この状態だったんだ。」

 コバットおじさんの指差す先には、おじさんといつも一緒にいる、シャドーと歳が近そうな男の人が村の人達と話している所でした。

「いやあ~何があったのか…物騒だな。」

「そうですね。」

 シャドーとコバットおじさんは、少し考え込んだりしていました。

 いったい何が起きたのか…シャドー達の調査は続きました。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

王太子殿下と仲良くなります。さようなら

マルローネ
恋愛
シンディ・プラットは伯爵令嬢。侯爵令息のドルト・マードと婚約していたが、彼の浮気により婚約破棄をされてしまう。 そんなところを助けてくれたのは、なんと王太子殿下のラッド・フェリックスだった。 シンディは王太子のラッドと恋に落ちて行くが、侯爵令息のドルトはシンディを悲しませたことを後悔する羽目に……。

運命の番? 何の冗談ですか? ~人族の私にはその感覚が分からなくて本当に良かったと思った~

大野 月子
恋愛
マージョリーには自称『運命の番』がいた。 とは行ってもその番の感覚はマージョリーにはサッパリだ。 そこでストーカーのようにしつこい彼にキッパリ言ってあげることにした。

拝啓、大切なあなたへ

茂栖 もす
恋愛
それはある日のこと、絶望の底にいたトゥラウム宛てに一通の手紙が届いた。 差出人はエリア。突然、別れを告げた恋人だった。 そこには、衝撃的な事実が書かれていて─── 手紙を受け取った瞬間から、トゥラウムとエリアの終わってしまったはずの恋が再び動き始めた。 これは、一通の手紙から始まる物語。【再会】をテーマにした短編で、5話で完結です。 ※以前、別PNで、小説家になろう様に投稿したものですが、今回、アルファポリス様用に加筆修正して投稿しています。

曰く、私は悪女らしいです

しーしび
恋愛
父の関心を得れず、継母との関係は最悪。 更には皆に愛される病弱な妹には婚約者を奪われ── 喪失感から逃げ出したベアトリーチェは新たな出会いを果たし、王都で妹達と再会する事となる。 ****** よくある婚約破棄ものをちょこちょこいじったものです。 ※誤字脱字報告大歓迎! ※ご都合主義、ゆる設定

たとえこの想いが届かなくても

白雲八鈴
恋愛
 恋に落ちるというのはこういう事なのでしょうか。ああ、でもそれは駄目なこと、目の前の人物は隣国の王で、私はこの国の王太子妃。報われぬ恋。たとえこの想いが届かなくても・・・。  王太子は愛妾を愛し、自分はお飾りの王太子妃。しかし、自分の立場ではこの思いを言葉にすることはできないと恋心を己の中に押し込めていく。そんな彼女の生き様とは。 *いつもどおり誤字脱字はほどほどにあります。 *主人公に少々問題があるかもしれません。(これもいつもどおり?)

溺愛される妻が記憶喪失になるとこうなる

田尾風香
恋愛
***2022/6/21、書き換えました。 お茶会で紅茶を飲んだ途端に頭に痛みを感じて倒れて、次に目を覚ましたら、目の前にイケメンがいました。 「あの、どちら様でしょうか?」 「俺と君は小さい頃からずっと一緒で、幼い頃からの婚約者で、例え死んでも一緒にいようと誓い合って……!」 「旦那様、奥様に記憶がないのをいいことに、嘘を教えませんように」 溺愛される妻は、果たして記憶を取り戻すことができるのか。 ギャグを書いたことはありませんが、ギャグっぽいお話しです。会話が多め。R18ではありませんが、行為後の話がありますので、ご注意下さい。

モブの私がなぜかヒロインを押し退けて王太子殿下に選ばれました

みゅー
恋愛
その国では婚約者候補を集め、その中から王太子殿下が自分の婚約者を選ぶ。 ケイトは自分がそんな乙女ゲームの世界に、転生してしまったことを知った。 だが、ケイトはそのゲームには登場しておらず、気にせずそのままその世界で自分の身の丈にあった普通の生活をするつもりでいた。だが、ある日宮廷から使者が訪れ、婚約者候補となってしまい…… そんなお話です。

銭ゲバ薬師と、思考過敏症の魔法機動隊長。

Moonshine
恋愛
昼も薄暗い、城のほとりの魔の森に一人で暮らす、ちょっと・・大分お金にガメツイけれど、腕の立つ薬師の少女のニコラと、思考過敏症に悩まされる、美麗な魔法機動隊長、ジャンのほのぼの異世界恋愛話。 世界観としては、「レイチェル・ジーンは踊らない」に登場するリンデンバーグ領が舞台ですが、お読みにならなくとも楽しめます。ハッピーエンドです。安心してお楽しみください。 本編完結しました。 事件簿形式にて、ミステリー要素が加わりました。第1章完結です。 ちょっと風変わりなお話を楽しんでいってください!

処理中です...