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4話 伝書白鷲…ミナ【ヤキモチ】
①
しおりを挟む辺境の地パクテルの領主クイナ・ガラン。彼に雇われた伝書屋ハクジャのミナは近くに住む庭師夫婦の家に厄介になることに。
この日ミナは午後にクイナ・ガランに屋敷に呼ばれていたため、庭師夫婦の住まいを出て屋敷に向かう途中だった。
ミナを横切る荷馬車は屋敷に入ってすぐに停車し、荷を降ろしはじめた。
奥の積荷を運び出す人物と、それを見守るのは身なりの良い壮年。ミナとその壮年はほぼ同時にお互いを認識し、声をかけあった。
「おや、ミナこれから仕事かい?」
「あっコバットおじさん。うん、お仕事だよ?」
「ミナもあの兄さんには苦労するな?」
「どうしたの?」
「ああ、この前ミナに手紙を預かったんだ。はい。」
「ありがとう。」
ミナが手紙を受け取ると同時にコバットはミナにこっそり耳打ちした。
「本当は白鷲の姿を人目に触れさせたくないんだとよ。」
「えっ?」
「相当奴に愛されてるな。」
コバットはそう言うと、ミナの頭をくしゃりと撫で、積荷を抱えた青年と共に屋敷のなかへと姿をけした。
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