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しおりを挟む白鷲の獣人族は人間の国に暮らしていた。
クチナ国。
遥か昔、獣人の国からの亡命をした、白鷲の獣人族を受け入れた。
当時獣人の国は治安が悪く弱肉強食の世界が広がり、白鷲の一族は住む場所を追われていた。
クチナ国は小さな国で戦力もまだまだ劣る国だが、知恵を駆使して国を守って来た。
亡命をした白鷲一族に、クチナ国は受入れる条件に…国を支えるために協力を求めた。
以来白鷲の獣人族はクチナ国の民として人間と共存している。
現在、クチナ国に住む白鷲の獣人族の多くはその翼を生かした職業に付くが、その一部の者たちは王都に騎士として仕えている。
その翼を生かした職業に、書簡を運ぶ伝書屋がある。
15歳の白鷲一族の少女ミナもまたそこで働き始めたのだった。
彼女には幼い頃に友達になった4つ年上の友人と今も文通をしており、ミナの友人はある日辺境の地へ騎士として働く事になったと…
新米伝書屋ミナは友人の指名で辺境の地、伯爵の屋敷に伝書を受け取り友人へ運ぶ役目を任されたのだった。
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