竜騎士は魔女猫を溺愛中。

6章〔家族の絆とその行き先。〕

最後で最初の夜。上

ギル様は見た目は未だ屈強で強くたくましく、健康そのもの。

シャラ様の最後を見届けた日の夜、私は魔女の姿でギル様と過ごす寝室にいた。

ギーナは6歳くらいから自分の部屋を与えられ、一人で寝ている。

ギル様が部屋に戻ってきて…寝るときの服装でふたり向かい合いベットにいる状態。

ギル様は最近激しい運動をすると呼吸が荒くなるそうで、医師に見てもらうことが多くなった。

「お体の具合はどうですか？」

私が最近の体調を心配すればギル様は苦笑いをして、

「体が少し弱って来ているようだ。」

ギル様は間もなく60代に入るだろう、深いシワも１つ２つと増えていて…
最近は夜の営みもなくなっていた。

歳をとればそれは当たり前の事であり、今日のギル様は、日中の私とのやり取りで火がついたとか？

「ララ、すまない。老いには逆らえないんだ…でも今夜だけは…」

そういって抱きしめあって、夜は深く暗くなった部屋で激しい息づかいが長く続いた。

行為も終わった明け方…

顔色が悪く汗をかいたギル様は、満足そうに頬笑み、目を閉じて、はあはあと呼吸が休むことがなかった。