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3章〔闇世界と魔女猫ララの行先。〕
長い戦い。
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ララと紅い魔女は互いに獣の姿で、間合いを取り、攻撃を仕掛ける。同時に体からは影からできた触手がのび、紅い魔女だった紅い獣は魔女の時に手にしていた紅い鋼鉄の杖を振り翳す。雷鳴が轟き、同時に電撃が放たれてララを捕らえた。
「ぐはあ!」
目眩を感じ、足元がぐらつく。
黒い巨体の猫のような獰猛な魔獣は体制を建て直し、触手を伸ばしそれは束になる。
「お前との戦いはもう終わらせる!」
外の世界は朝日が登り始め、この時、外の世界の敵も仲間も力尽き休戦状態。この空間で戦う2体の生き物だけが激しく戦いを続けていた。
「女神よ、どうか我に力を!裁きの刃!」
束になった触手は牙のような鋭利な2本の刃物となり、ララだった獣の突進、そして足を蹴りあげ上空を舞い、紅い獣めがけて勢いよく風を切り落ちてきた。両肩からはえた触手は刃を振り下ろし桃色の光を放つ。
紅い獣を刃が直撃した瞬間、辺りいちめん白い光に包まれた。
そこにはララの攻撃を受けた紅い獣の悲鳴と、反撃をくらい、首を負傷したララだった獣の悲鳴が木霊した。
ララの作った空間は消え、荒れ地に倒れた紅い魔女は浄化の光に包まれ跡形もなく消えた。
残されたララは首を負傷し朦朧とし猫の姿になるときを失った。
生死をさ迷い…
突然の浄化の強い光が領地も包み魔獣たちの戦意もなくなり、領地から徐々に撤退をはじめ…あるものは消滅しあるものは無力な獣になり、さまよっていた。
兵達、騎士達は立ちあがり突如来た終焉に、ララの勇姿を称えた。
「ララ!」
ギルは駆け寄り猫に戻ったララを抱き締め、領地の魔法使い達が英雄を救うために回復魔法を送り続けた。
傷は癒えたが、闇の空間をつくった負かが体を襲い、目を覚まさずにいた…。
「ぐはあ!」
目眩を感じ、足元がぐらつく。
黒い巨体の猫のような獰猛な魔獣は体制を建て直し、触手を伸ばしそれは束になる。
「お前との戦いはもう終わらせる!」
外の世界は朝日が登り始め、この時、外の世界の敵も仲間も力尽き休戦状態。この空間で戦う2体の生き物だけが激しく戦いを続けていた。
「女神よ、どうか我に力を!裁きの刃!」
束になった触手は牙のような鋭利な2本の刃物となり、ララだった獣の突進、そして足を蹴りあげ上空を舞い、紅い獣めがけて勢いよく風を切り落ちてきた。両肩からはえた触手は刃を振り下ろし桃色の光を放つ。
紅い獣を刃が直撃した瞬間、辺りいちめん白い光に包まれた。
そこにはララの攻撃を受けた紅い獣の悲鳴と、反撃をくらい、首を負傷したララだった獣の悲鳴が木霊した。
ララの作った空間は消え、荒れ地に倒れた紅い魔女は浄化の光に包まれ跡形もなく消えた。
残されたララは首を負傷し朦朧とし猫の姿になるときを失った。
生死をさ迷い…
突然の浄化の強い光が領地も包み魔獣たちの戦意もなくなり、領地から徐々に撤退をはじめ…あるものは消滅しあるものは無力な獣になり、さまよっていた。
兵達、騎士達は立ちあがり突如来た終焉に、ララの勇姿を称えた。
「ララ!」
ギルは駆け寄り猫に戻ったララを抱き締め、領地の魔法使い達が英雄を救うために回復魔法を送り続けた。
傷は癒えたが、闇の空間をつくった負かが体を襲い、目を覚まさずにいた…。
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