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3章〔闇世界と魔女猫ララの行先。〕
ギルの約束とララの約束。
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ギルは黒いドラゴンで遠征先に向かうなか、背中にしがみつく猫の姿のララに告げた。
「ララ!今回は身の危険を伴う。お前と同じ闇から生まれた者…紅き魔女が相手だ。気を付けろ。」
ご主人様。私がお守りいたします!今まで愛情いっぱいもらって来たんです。主に答えるのが私の役目。
「わかりました、ギル様。」
私は魔女の姿に戻り、ギル様の背中をギュッと抱き締めていた。
「ララ、これが無事に終わったら、もっと仲良くしような。」
ギル様の手が腰に回した私の手を握った。暖かくて大きな手。小さな私の手は簡単にその手に埋まってしまう。
私はやっぱりこの方が大好きです。
「はい。ご奉仕しますね。」
「ご奉仕?」
ギル様が驚いた声は上ずっていて動揺がその声に現れていた。
「ギル様可愛い!」
「わあ、もぉ。からかうな!」
「団長ーもうすぐ目的地なんでーいちゃつかないでくれますか?」
部下の一人が後ろに付いて飛ぶドラゴンからぼやき、周りの部下たちもそうだ、そうだと合唱した。
すいませんギル様。ちょっと緊張感なくなりましたね、ハハハ。
「ララ!今回は身の危険を伴う。お前と同じ闇から生まれた者…紅き魔女が相手だ。気を付けろ。」
ご主人様。私がお守りいたします!今まで愛情いっぱいもらって来たんです。主に答えるのが私の役目。
「わかりました、ギル様。」
私は魔女の姿に戻り、ギル様の背中をギュッと抱き締めていた。
「ララ、これが無事に終わったら、もっと仲良くしような。」
ギル様の手が腰に回した私の手を握った。暖かくて大きな手。小さな私の手は簡単にその手に埋まってしまう。
私はやっぱりこの方が大好きです。
「はい。ご奉仕しますね。」
「ご奉仕?」
ギル様が驚いた声は上ずっていて動揺がその声に現れていた。
「ギル様可愛い!」
「わあ、もぉ。からかうな!」
「団長ーもうすぐ目的地なんでーいちゃつかないでくれますか?」
部下の一人が後ろに付いて飛ぶドラゴンからぼやき、周りの部下たちもそうだ、そうだと合唱した。
すいませんギル様。ちょっと緊張感なくなりましたね、ハハハ。
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