竜騎士は魔女猫を溺愛中。

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2章〔竜騎士ギルと魔女猫の距離。〕

ギルと魔女猫の距離。2

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病室のベットで眠る黒い猫は、混濁こんだくした意識の中、闇の声に闇の世界へ戻れと何度も誘われ人間なんて下等な生き物に執着するなと囁いてくる。

あの空間を開けた私は闇の世界から自分の存在を知られてしまった。裏切者の闇の魔女…。

苦しくても、脳裏に主から愛情を受けた日々が思い出され、愛されていると言うことに心が満たされ、苦しみが収まる。

しかし力を使った今は、まだ闇の声に再び囁かれ、苦しくなる。

体の維持が不安定になり、ベットの中でクロネコになり、魔女である紫紺の瞳と漆黒の女性になり、その繰り返し。

猫の状態のララが眠る部屋の扉がゆっくり開かれ一人の男が入ってきた。

「ララ、頑張ったんだな。偉いぞ。まだ苦しいのか?」

ギルはベットの端に座りララをベットから掬い上げて抱き締めた。

ララは懐かしい匂いと体温、うるさいくらいに話しかけるよく知る声に苦しみのなか目を開けてホッとした。

「ギル様。やっと来てくれた。」

ララは喉をならし体を丸くし、また苦痛に悶え魔女へと変化する。

猫を抱き締めていたはずが腕の中で魔女へと変わり紫紺の瞳を薄く開けて主に微笑み胸に顔を埋めたり、てを伸ばし肩にしがみついて首の匂を嗅いで次第に苦痛の顔が穏やかに、無意識に放たれる色香にギルは顔を赤面させて固まる。

「ギル様、ララは頑張りましたよ、ナデナデしてください。」

その姿で首に息がかかる距離で囁かれ思わずベットに押し倒し、しようと彼女の胸辺りに両手を伸ばす。

むにゅっと豊かな胸を両手で包んだ瞬間、再び魔女は猫へと戻り目を覚ます。

「ご主人様?」

ララが見上げる先に四つん這いにのギル様が私を潤んだ瞳で見下ろしていて、私はお腹を出してくねくねしていた。
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