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元・悪徳魔導士の贖罪の話
8 魔女の変化
しおりを挟むジンはグリアの家へと転移で帰宅した。グリアはちゃっかり、ジンの実家に往き来していたようで、ジンの部屋ができていて、中にはジンの荷物が整理されていた。
「こ、これは?」
「あんたが牢にいる間にご両親に部屋を見せてもらって要りそうなものを少しずつ持って来たんだ。あのこも元気になって、部屋の片付けをしてくれたんだ。」
「グリア、何でそんなに俺に尽くしてくれるんだ?」
「私はこの国へ来た日、ジンに救われたが、あのとき見たあんたは魔導士と言っていたが、その体型は格闘家みたいで、優しくて、強面で…興味深くて、あの日のことはずっと脳裏にやきついていた。この国で魔導士たちと仕事をしていて色んな男に結婚を申し込まれたが、あんたみたいな奴は1人もいなくて、細くてか弱く見えた。あんた以外考えられない。そう思った。」
グリアはジンの部屋に置いたベッドの端に座りジンを見上げ微笑んだ。
「グリアは夫婦がどうやって子供を作るか、知っているのか?」
「?夫婦になれば自然に子供がお腹に宿るんだろ?」
ジンは頭を抱えてため息をついた。
「何も知らないんだな、本当の方法を知りたいか?」
「違うのか?教えてほしい。」
ジンは、グリアの隣に座ると優しくぎゅっと抱き締め、唇や首にキスした。
「ジン、くすぐったい。これは?」
グリアは体に火照りを感じながら抱き締めるジンに上目遣いに聞き返せば、グリアはベッドに押し倒された。
「子作りのスキンシップ。順番に教える。やれるとこまで、俺のやることに付き合ってくれるかな?」
ジンはベッドに倒れたグリアを見下ろし焦る気持ちを抑えながら話すと、グリアはいつもの横柄な態度から、次第にか弱い少女のようにめを潤ませ頷いた。
**
こうして二人は早朝までかかりゆっくりと結ばれた。いつの間にか眠った二人はお昼過ぎに目覚めると、ジンはグリアの変化にめを丸くした。
グリアは自分を弱く見せるような言葉遣いになり、恥じらい、そのためジンに対する仕草が可愛らしくなっていた。その変化はジンの前でだけであり、ジンを夫として受け入れた瞬間だった。
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