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+ 第 3 章 + 潜入
no.12
しおりを挟む研修旅行の場所は領地の端の街アカルトの近くの森の奥の古代遺跡。
荷馬車は1時間ほど揺られてアカルトの街を抜け森へと入った。
「まもなく到着です。到着後、休憩を取りましたら研修をいたします。」
指示をだす、この研修旅行の責任者は助手役に監視され、この研修旅行を進行させている。
責任者はメガネをかけた真面目そうな青年。隣にいる助手役の青年はよく笑い人懐っこいかんじだが…領地を守る軍人である。
*
私達のサポートのために、荷馬車の荷に隠れている軍の人もいるため、潜入者が私達子供だけじゃないことに安心しています。
馬車を降りると、私達は皆で遺跡前の石を積んで作られた階段に座り持ってきたサンドイッチを食べ、1時間後、研修がスタートした。
今回の研修は…遺跡の地下通路を歩きトラップを回避し、一番奥の部屋にある宝物を回収して外に出るというもの。その地下で私達は拐われる流れだと聞きました。
順番に…次々地下へと生徒達は入ってゆき、私とユマもその後に続いて地下へ向かったのですが…前にいた面々は忽然と消えてゆき、地面に描かれた転移魔法陣に私とユマも拐われました。
真っ暗な空間に浮遊し次の瞬間強い光に包まれ、辿り着いたのは大きな屋敷の広間。生徒達も皆そこに集められていて…他には誰もいないようだったから、私達は、一斉に広間の窓へ駆け寄り外を見回した。
少し先に…空に伸びる塔があり、それは隣の領地グラを意味していて…窓の外に広がる街をみて…ここは貴族の屋敷だと思われた。
「どこ!」
「「せんせーい!」」
生徒達は動揺している演技をして泣いてるふりをし…私とユマも皆の演技に乗っかった。
(軍の人も来てるのかな?抵抗して逆に侵入者と思われてはいけないから…少し様子を見る必要があるよね。)
「皆、集まって。」
皆が、私を囲んだところで(演技継続の合図)両手で顔を覆った。
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