209 / 243
第5章 慈愛の聖女、クラリス
42,第一王女
しおりを挟む
あっという間にタツシが第一王女に会う日になってしまった。
おそらく彼女は勇者としてのタツシと会いたがっているだろうと思いタツシも正装をする。
そして王城内の勇者様に与えられている部屋に転移した。
「うっ……緊張がやばい……この世界に来てからここまで緊張するのは初めてかもしれん。」
今までテキトーにやってきたタツシ。
魔王を倒したときも、初めてアメリアにイタズラをした時も、ここまでの緊張ではなかった。
一体、なぜこんな時に呼ばれ、そしてなぜ会いたがっているのか。
どんな相手かも全く知らないのに、おそらく相手には完全に知られているという恐怖。
そして、この三日間も恐ろしいことが他にもあった。
まず、スライムの調査が一切効かないのだ。
タツシは少しでも第一王女のことを調べようとスライム達に指示を出し、第一王女の行方を調べさせたのだが全く分からなかった。
その上、手紙にも指紋、DNA含め一切人の痕跡が見つからなかった。
どうなっているのか、タツシには全く分からなかった。
今の第一王女がダメなら、他の人からあたってみようと思い、王族の関係者に聞きもしたが、どこにいるか分からない、何をしているか分からないの一点張り。
おまけに前王(タツシを召喚したときの王様)は「ハッハッハ、アイツも色づいてきたころか、さてはお主に結婚でも申し込むのじゃろ、そういえばこないだそんな話をしておったわ」と言っていた。
それを聞いたタツシは「冗談じゃないですよ! 俺はもう心に決めた人がいるんですから! なんとか第一王女様に言ってやってくださいよ!」と言ったものの
「ぬふぉふぉ、アイツは恐ろしいほどの情熱を持っているからのう……こんな頑固ジジイの言うことなんて聞かんじゃろ。」
「そんな……」
タツシをからかうために言っているのか、本当なのかはよくわからないが結局王女が何をしたいのかは全く分からないでいた。
さらに、過去の文献を読んでみると、偶然なのかはわからないが、王女から求婚された男の話がでてきた。
その男はすでにほかに好きな人がいたのにも関わらず、王女から結婚しなければ国外に追放する、などと脅されやむなく婚約したようだ。
当然権力の乱用だとかの問題で王女自身が罰せられ婚約も破棄され、その男の結婚話は無くなったのだが、その間にその男が好きだった人が別の男を好きになり、結局男は一生独身……
タツシは怖くなってそこで本を閉じた。
そんなことを思い出しながらもタツシはついに第一王女室に来てしまった。
厳重な警備も勇者は顔パス。全く障害なしにここまでたどり着いてしまった。
両開きのドアの前で大きく深呼吸する。
いざとなったら、気絶すればいい。
それでもやばかったら、転移で逃げよう。
そう唱えて、重厚な黒茶色の扉を押し開けた。
おそらく彼女は勇者としてのタツシと会いたがっているだろうと思いタツシも正装をする。
そして王城内の勇者様に与えられている部屋に転移した。
「うっ……緊張がやばい……この世界に来てからここまで緊張するのは初めてかもしれん。」
今までテキトーにやってきたタツシ。
魔王を倒したときも、初めてアメリアにイタズラをした時も、ここまでの緊張ではなかった。
一体、なぜこんな時に呼ばれ、そしてなぜ会いたがっているのか。
どんな相手かも全く知らないのに、おそらく相手には完全に知られているという恐怖。
そして、この三日間も恐ろしいことが他にもあった。
まず、スライムの調査が一切効かないのだ。
タツシは少しでも第一王女のことを調べようとスライム達に指示を出し、第一王女の行方を調べさせたのだが全く分からなかった。
その上、手紙にも指紋、DNA含め一切人の痕跡が見つからなかった。
どうなっているのか、タツシには全く分からなかった。
今の第一王女がダメなら、他の人からあたってみようと思い、王族の関係者に聞きもしたが、どこにいるか分からない、何をしているか分からないの一点張り。
おまけに前王(タツシを召喚したときの王様)は「ハッハッハ、アイツも色づいてきたころか、さてはお主に結婚でも申し込むのじゃろ、そういえばこないだそんな話をしておったわ」と言っていた。
それを聞いたタツシは「冗談じゃないですよ! 俺はもう心に決めた人がいるんですから! なんとか第一王女様に言ってやってくださいよ!」と言ったものの
「ぬふぉふぉ、アイツは恐ろしいほどの情熱を持っているからのう……こんな頑固ジジイの言うことなんて聞かんじゃろ。」
「そんな……」
タツシをからかうために言っているのか、本当なのかはよくわからないが結局王女が何をしたいのかは全く分からないでいた。
さらに、過去の文献を読んでみると、偶然なのかはわからないが、王女から求婚された男の話がでてきた。
その男はすでにほかに好きな人がいたのにも関わらず、王女から結婚しなければ国外に追放する、などと脅されやむなく婚約したようだ。
当然権力の乱用だとかの問題で王女自身が罰せられ婚約も破棄され、その男の結婚話は無くなったのだが、その間にその男が好きだった人が別の男を好きになり、結局男は一生独身……
タツシは怖くなってそこで本を閉じた。
そんなことを思い出しながらもタツシはついに第一王女室に来てしまった。
厳重な警備も勇者は顔パス。全く障害なしにここまでたどり着いてしまった。
両開きのドアの前で大きく深呼吸する。
いざとなったら、気絶すればいい。
それでもやばかったら、転移で逃げよう。
そう唱えて、重厚な黒茶色の扉を押し開けた。
10
お気に入りに追加
4,032
あなたにおすすめの小説
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
【R-18】クリしつけ
蛙鳴蝉噪
恋愛
男尊女卑な社会で女の子がクリトリスを使って淫らに教育されていく日常の一コマ。クリ責め。クリリード。なんでもありでアブノーマルな内容なので、精神ともに18歳以上でなんでも許せる方のみどうぞ。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
男友達を家に入れたら催眠術とおもちゃで責められ調教されちゃう話
mian
恋愛
気づいたら両手両足を固定されている。
クリトリスにはローター、膣には20センチ弱はある薄ピンクの鉤型が入っている。
友達だと思ってたのに、催眠術をかけられ体が敏感になって容赦なく何度もイかされる。気づけば彼なしではイけない体に作り変えられる。SM調教物語。
【R18】もう一度セックスに溺れて
ちゅー
恋愛
--------------------------------------
「んっ…くっ…♡前よりずっと…ふか、い…」
過分な潤滑液にヌラヌラと光る間口に亀頭が抵抗なく吸い込まれていく。久しぶりに男を受け入れる肉道は最初こそ僅かな狭さを示したものの、愛液にコーティングされ膨張した陰茎を容易く受け入れ、すぐに柔らかな圧力で応えた。
--------------------------------------
結婚して五年目。互いにまだ若い夫婦は、愛情も、情熱も、熱欲も多分に持ち合わせているはずだった。仕事と家事に忙殺され、いつの間にかお互いが生活要員に成り果ててしまった二人の元へ”夫婦性活を豹変させる”と銘打たれた宝石が届く。
連続寸止めで、イキたくて泣かされちゃう女の子のお話
まゆら
恋愛
投稿を閲覧いただき、ありがとうございます(*ˊᵕˋ*)
「一日中、イかされちゃうのと、イケないままと、どっちが良い?」
久しぶりの恋人とのお休みに、食事中も映画を見ている時も、ずっと気持ち良くされちゃう女の子のお話です。
エッチな下着屋さんで、〇〇を苛められちゃう女の子のお話
まゆら
恋愛
投稿を閲覧いただき、ありがとうございます(*ˊᵕˋ*)
『色気がない』と浮気された女の子が、見返したくて大人っぽい下着を買いに来たら、売っているのはエッチな下着で。店員さんにいっぱい気持ち良くされちゃうお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる