生命(地球)の國

霜月麗華

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 波が収まり、町は燃えて、静かになった時、再度地震がが発生した。揺れは十秒程で収まり、再度皆を少々安心させた。
「大丈夫か?」
修也が訊いた。
「うん…」
彼の、物腰が柔らかい。修也は振り向いて、富士山を見た。
「ひでーな…」
私は彼の横に立ち、
「生き残ろう」
すると、彼は両眼をキョロキョロ動かして、「あ、あぁ」
その時、町からズドォンと云う、大きな音と共に、火災旋風が発生していた。
「日本の、終わりやね…」
おじさんが一人、苦しい声で云った。その言葉は皆んなの心に、深く刻まれた。
「逃げたいな…」
先生が呟いた。
「逃げれるんすか?」
修也が口を開いた。
「いや、分からん。海水の高さによるな…」
「そんなぁ…」私は残念そうに云った。
するとおじさんが一人、「調べようか?」と云って、下階に行ってしまった。数分後、おじさんは帰ってきて、「行けるぞい?」と云った。
「…行くか」
先生はそう決断した。
 私達は、皆んなで下階に降りた。辺り一帯は水浸しで、地面が見えない状況だった。先生が先導して、水に入った。其れは、海水。私達は次々と入り、北へ向かった。所々ひび割れていて、進むのが困難だった。暫く進むと、川に着いた。川からは今も水が溢れていた。崩れそうな橋を渡って、向こう岸に辿り着いた。私達は一刻も早く川から離れる為、急いで国道を北上した。
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