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第7巻
#28 竜
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???・??
「やめて!」
「…っ!」
「林!」
数日後・事務所・林
事務所に、とんでもないニュースが飛び込んできた。ディストピアで何かの儀式をするらしく、白組が警戒するらしい。
「ディストピアの本拠地って…」
「…東中野だよ」
二階堂が外を指差しながら言った。
「儀式ねー。何か裏に居んだろ」
何か、嫌な予感しかしない。
数時間後
東中野に怪しい、ドス黒い雲が発生した。
「雷…」
「嫌な予感しかしないよ」
その時事務所に、桐島舞子が入ってきた。
「ヤッホー」
「何しに来たんだよ」
「…ヤバいよ」
舞子は椅子に座って、
「あれ、下手したら死ぬよ」
「何?」
「あの雲、普通じゃないよ」
俺は嫌な予感がして、
「止めよう」
「何もわからないのに!?」
二階堂が止めようとした。
「うん。それでもいい、止める。ディストピアの連中が何やってっかは、知らん」
俺はそう言い、外に出た。
事務所・二階堂
林が出て行った後、事務所に辞書の様に大きい本を持った女性が入ってきた。
「どちら様ですか?」
「向原聖です。今出て行った林の、旧友です」
女性…いや、聖は椅子に座って本を広げた。
「お二人さんは、あれ、何かわかる?」
「…何あれ?」
「竜。元は人を食う存在。今は苗字に、竜と付いてる者に、低確率で心を開き、心を開かれた者に一生つく存在。あれは、竜をこの身に宿す為の、儀式みたいな物よ。此処に、その儀式の内容が書かれてる」
聖はそれを読み始めた。
「まず一つ、魔法陣を床、又は地面に描け。次に二つ、中心に、竜を心に宿す者を置け。次に三つ、死体を用意しろ。次に四つ、当事者が死亡した場合、中心に一番近い者が竜を宿す。次に五つ、当事者が死亡した場合、黄泉平坂の通り、即実行となり、竜が現れる。次に六つ、竜は死体を食い、当事者の心に宿される、以上ね」
「…黄泉平坂の通りってなんだよ」
舞子が言った。
「私にもわからないよ」
私は頭を掻き毟った。
「推理ですか?」
聖は頷いた。
黄泉平坂、黄泉、平坂、確か、きさらぎ駅の隣に何個も駅あったよね、確か其の内の一つに平坂駅ってあったよね…あっ。
「わかった…」
「ホント!」
舞子が言った。
「黄泉平坂の平坂って、きさらぎ駅の隣の駅の一つにあるの」
「うん」
聖は相槌をうつ。
「きさらぎ駅って、何かしないと閉じ込められたままじゃん」
「うん」
「閉じ込められたままって言うのを、終わらないって考えてみて、RPGのゲームって、ダンジョン内で基本セーブって出来ないよね」
舞子は「確かに」
「中断出来ないよね」
「…あっ、嘘!」
「そう、だから当事者を殺したって、儀式は実行される」
聖は頭を抱えた。
「林、どこ行ったの?」
「儀式止めに行くって、嘘…」
舞子は椅子から立ち上がり、「ヤバいじゃん!」と言って事務所を出て行ってしまった。
「私達も!」
聖がそう言い、私の腕を引っ張った。
「やめて!」
「…っ!」
「林!」
数日後・事務所・林
事務所に、とんでもないニュースが飛び込んできた。ディストピアで何かの儀式をするらしく、白組が警戒するらしい。
「ディストピアの本拠地って…」
「…東中野だよ」
二階堂が外を指差しながら言った。
「儀式ねー。何か裏に居んだろ」
何か、嫌な予感しかしない。
数時間後
東中野に怪しい、ドス黒い雲が発生した。
「雷…」
「嫌な予感しかしないよ」
その時事務所に、桐島舞子が入ってきた。
「ヤッホー」
「何しに来たんだよ」
「…ヤバいよ」
舞子は椅子に座って、
「あれ、下手したら死ぬよ」
「何?」
「あの雲、普通じゃないよ」
俺は嫌な予感がして、
「止めよう」
「何もわからないのに!?」
二階堂が止めようとした。
「うん。それでもいい、止める。ディストピアの連中が何やってっかは、知らん」
俺はそう言い、外に出た。
事務所・二階堂
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「どちら様ですか?」
「向原聖です。今出て行った林の、旧友です」
女性…いや、聖は椅子に座って本を広げた。
「お二人さんは、あれ、何かわかる?」
「…何あれ?」
「竜。元は人を食う存在。今は苗字に、竜と付いてる者に、低確率で心を開き、心を開かれた者に一生つく存在。あれは、竜をこの身に宿す為の、儀式みたいな物よ。此処に、その儀式の内容が書かれてる」
聖はそれを読み始めた。
「まず一つ、魔法陣を床、又は地面に描け。次に二つ、中心に、竜を心に宿す者を置け。次に三つ、死体を用意しろ。次に四つ、当事者が死亡した場合、中心に一番近い者が竜を宿す。次に五つ、当事者が死亡した場合、黄泉平坂の通り、即実行となり、竜が現れる。次に六つ、竜は死体を食い、当事者の心に宿される、以上ね」
「…黄泉平坂の通りってなんだよ」
舞子が言った。
「私にもわからないよ」
私は頭を掻き毟った。
「推理ですか?」
聖は頷いた。
黄泉平坂、黄泉、平坂、確か、きさらぎ駅の隣に何個も駅あったよね、確か其の内の一つに平坂駅ってあったよね…あっ。
「わかった…」
「ホント!」
舞子が言った。
「黄泉平坂の平坂って、きさらぎ駅の隣の駅の一つにあるの」
「うん」
聖は相槌をうつ。
「きさらぎ駅って、何かしないと閉じ込められたままじゃん」
「うん」
「閉じ込められたままって言うのを、終わらないって考えてみて、RPGのゲームって、ダンジョン内で基本セーブって出来ないよね」
舞子は「確かに」
「中断出来ないよね」
「…あっ、嘘!」
「そう、だから当事者を殺したって、儀式は実行される」
聖は頭を抱えた。
「林、どこ行ったの?」
「儀式止めに行くって、嘘…」
舞子は椅子から立ち上がり、「ヤバいじゃん!」と言って事務所を出て行ってしまった。
「私達も!」
聖がそう言い、私の腕を引っ張った。
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