人魚の涙

uni

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「もう腹一杯なったか?」



「もう、食べれません!」


お腹をさする依を見て笑う祐二



「じゃあ、そろそろ出るか」



会計時にさらっと財布からお金を出す祐二




「課長、いいんですか?」


「だから、お祝いだから甘えとけ」


ぽんっと肩をたたかれ、すこし嬉しそうな依。





「ありがとうございます」




祐二は一服していくと告げ、依だけ車に戻る。




時間を確認すると、もう14時半だった。




(並んだからだいぶ時間たったな、、
家までは1時間半はかかるから
ゆっくり帰り始めるだろうな)



少しだけ残念に思う依。




ガチャ




「よし、じゃあぼちぼち帰るか!」



「はい。帰りましょう」




残念さを悟られぬように微笑む依。





帰り道にこじんまりとしたカフェを見つける祐二




「お!咲坂、ここよってみない?
俺コーヒーとか好きなんだよな」



「は、はい!行きましょう!」



まっすぐ帰宅すると思っていた依は
思わず笑みがこぼれてしまう。





(課長といるのこんなに楽しいなんてなぁ)





そう感じながら2人はカフェに入る。




中は外観と同じようにおしゃれな

北欧風のデザインだった。




祐二はブラックコーヒー、依はキャラメルラテを頼み
席に着く。




「課長、こういうとこ好きなんて意外です。」



「カフェっていうか、ちょっとちっさなコーヒー屋さんとかそういうの好きなんだよ。
探検してる感じあるだろ?」



笑う祐二は少年のようだった。



「お待たせしました。」




店員から2人の注文したドリンクを受け取る。





そのあとは2人で面白いゲームを紹介し合ったりして

側から見るとカップルに見えるんじゃないか

と思うほど2人は打ち解けあっていた。




「じゃあ、このゲームしてみますね!
課長はこのアプリとってくださいねー!」


「はいはい、ほら、今とったぞー
家帰ってもするわこれ」



「ちゃんとしてるかチェックしますからねー」




時刻はもう15時をすぎていた。




「あ、ほんとそろそろ帰ろうか、
遅くなったらきついだろ」



依は時間を忘れていた。


それ以上にもう少し祐二といたい気持ちだったからだ。




「そうですね、明日休みだから
もう少し遊びまわりたかったですけど、
もう帰りましょうか!楽しかったです」




お礼を告げ、2人はカフェを後にした。



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