リアルBL!不安な俺の恋愛ハードルート

Kinon

文字の大きさ
上 下
70 / 246

★22-5 そんなに気持ちいい?【注:本命以外と】

しおりを挟む
 かいのアナルの中に入れた指先に集中して。
 腸壁の向こうにある前立腺を、指圧するように押したり。しこった部分を小さな円を描く感じで強く押しながら動かして、時々トントンとノックする。

「っあッ! うっ……んッ……」

 声を上げる凱の腿の裏に、自分で押さえる爪が痕をつけてるのを見て。
 凱の手を外して俺の左腕に右脚を引っかけて支えた。
 右手はアナルに入れてるから左脚は支えられないけど。指2本をどっぷり中に差し込んである今は、もうそんなのかまわない。

「あっんッ……つッあッ! っああッ!」

 アナルの中で指を曲げて、前立腺をグリッと押し潰すようしては軽く撫でることを繰り返す。

 教えられたわけじゃなくても。凱の反応と自分がされてるのを想像して、自然に指を動かせることに少し驚きつつ。

 実際、凱に快感を与えながら、喘ぐ姿に自分が重なる……これってアリなのか変なのか。

「っあッもうッ……くるッ! うあッ……!」

 のけ反る凱の白い喉が上下する。
 今、凱が感じてるだろう快感は、さっき自分が感じたものの先にある……そう考えてゾクッとした。

「イっていいよ。思いきり」

「んっああッ! い……」

 凱が俺の腕を掴む。
 ギュッと握られて食い込む爪の痛みが心地良いくらい、俺自身も昂ってる。

 ガクガクと、凱の腰が震える。

「っイクッ……! んっああッ! っはッ……っあああッ……!」

 凱のペニスから、ドゥルッと白濁が出てきた。勢いはなく2度3度。
 精液独特の匂いがしてクラクラする。
 オナって出した自分のやつの匂いには、虚脱感しか湧かないのに……今は、興奮のスパイス的に感じる自分が怖い。

「う……あ、はぁっ……んッ……! っは……」

 指を抜こうとして動かすと、凱がさらに震えた。

「大丈夫か?」

 凱の顔をのぞき込む。

「ん……はぁ……だい、じょぶ……指……抜いて」

 焦点のズレた瞳を俺に向け、凱が呟いた。
 出来るだけ中を擦らないように、アナルから指を抜く。

「っあ……んっ! は……あ……さん、きゅ」

 息も荒く、未だボーっとする凱を見て不安になる。

「なぁ……そんなに気持ちいい? 中でイクの」

「うん。あー……下の、枕んとこ……ティッシュ、取って」

 床のフトンの上から、ティッシュの箱とウェットティッシュを持ってきた。
 凱の腹にかかった精液を拭き取り、ついでにローションのついた手も拭いておく。

「ありがと……ん……と。まだ気持ち、いーよ。もっとほしい……感じ?」

 今イッたにもかかわらず、凱のペニスは勃ったままだ。

「今のは出した、けど……出さねぇなら、好きなだけイケる、から……体力がもてば……ねー」

とりこになる?」

「かもな」

「沙羅がさ。初めての受け……挿れられるのは好きな相手じゃなきゃ、虜になったらどうするのって。お前に中触られて気持ちよくて、ヤバいって思った」

 呼吸の落ち着いてきた凱が、声を出して笑う。

「だから、挿れられんのはなし、なんだな」

「あと……涼弥が男抱いたことあるって知った。ついこの間」

「へー……」

「それもあって、お前のこと抱きたいって……セックスしたいって思った。ごめん」

 凱が身体を起こした。

「何でごめん?」

「涼弥が男と経験あるなら、俺も経験しときたい。男を抱いたことあるなら、俺もその感覚知っときたいって。そんなの……あてつけっていうか。お前にとっちゃ、ずいぶん勝手な理由だろ」

 自分が口にした言葉に眉を寄せる俺を、見つめる凱の瞳は何故か楽しげ。

「最初からそーじゃん? 俺で試すっての。それオッケーしたんだからさー。今さらそんなの気にすんなよ」

「もうひとつある。涼弥が負い目みたいに感じてるなら、俺もやったことあれば……あいつ、楽になるんじゃないかって。怒るとか苦しいとかもあり得るから、賭けだけど」

 自分に嫌気が差して、頭を振る。

「なんか俺、つくづく自分勝手だな。言ってて嫌んなる。やっぱりごめん」

「お前、難しく考え過ぎじゃねぇの? 俺、沙羅にも言ったじゃん。あてつけに使われんのはかまわねぇって」

「覚えてるよ。後悔されるのわかっててやりたくない……だよな?」

「してんの? 後悔」

「してない」

「後悔すんの? これ以上やったら」

「しない」

「なら、いーじゃん。お前とやんの、俺は好きで引き受けて。今も好きでこうしてる。やりたくてやってんの」

 凱に、俺の瞳にあるだろう欲望は見えてるかな?
 今俺が見てる、凱の瞳にあるのと同じ欲が……。

「凱。抱きたい」

「来いよ。待てねぇだろ? お前も」

 俺たちは、セックスの快感を求めて勃つ互いのペニスを見やり。性急に唇を重ね合った。



しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語

紅林
BL
『桜田門学院高等学校』 日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である

日本一のイケメン俳優に惚れられてしまったんですが

五右衛門
BL
 月井晴彦は過去のトラウマから自信を失い、人と距離を置きながら高校生活を送っていた。ある日、帰り道で少女が複数の男子からナンパされている場面に遭遇する。普段は関わりを避ける晴彦だが、僅かばかりの勇気を出して、手が震えながらも必死に少女を助けた。  しかし、その少女は実は美男子俳優の白銀玲央だった。彼は日本一有名な高校生俳優で、高い演技力と美しすぎる美貌も相まって多くの賞を受賞している天才である。玲央は何かお礼がしたいと言うも、晴彦は動揺してしまい逃げるように立ち去る。しかし数日後、体育館に集まった全校生徒の前で現れたのは、あの時の青年だった──

ハンターがマッサージ?で堕とされちゃう話

あずき
BL
【登場人物】ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ハンター ライト(17) ???? アル(20) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 後半のキャラ崩壊は許してください;;

好きなあいつの嫉妬がすごい

カムカム
BL
新しいクラスで新しい友達ができることを楽しみにしていたが、特に気になる存在がいた。それは幼馴染のランだった。 ランはいつもクールで落ち着いていて、どこか遠くを見ているような眼差しが印象的だった。レンとは対照的に、内向的で多くの人と打ち解けることが少なかった。しかし、レンだけは違った。ランはレンに対してだけ心を開き、笑顔を見せることが多かった。 教室に入ると、運命的にレンとランは隣同士の席になった。レンは心の中でガッツポーズをしながら、ランに話しかけた。 「ラン、おはよう!今年も一緒のクラスだね。」 ランは少し驚いた表情を見せたが、すぐに微笑み返した。「おはよう、レン。そうだね、今年もよろしく。」

俺の好きな男は、幸せを運ぶ天使でした

たっこ
BL
【加筆修正済】  7話完結の短編です。  中学からの親友で、半年だけ恋人だった琢磨。  二度と合わないつもりで別れたのに、突然六年ぶりに会いに来た。 「優、迎えに来たぞ」  でも俺は、お前の手を取ることは出来ないんだ。絶対に。  

Take On Me

マン太
BL
 親父の借金を返済するため、ヤクザの若頭、岳(たける)の元でハウスキーパーとして働く事になった大和(やまと)。  初めは乗り気でなかったが、持ち前の前向きな性格により、次第に力を発揮していく。  岳とも次第に打ち解ける様になり…。    軽いノリのお話しを目指しています。  ※BLに分類していますが軽めです。  ※他サイトへも掲載しています。

ある少年の体調不良について

雨水林檎
BL
皆に好かれるいつもにこやかな少年新島陽(にいじまはる)と幼馴染で親友の薬師寺優巳(やくしじまさみ)。高校に入学してしばらく陽は風邪をひいたことをきっかけにひどく体調を崩して行く……。 BLもしくはブロマンス小説。 体調不良描写があります。

【完結】ぎゅって抱っこして

かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。 でも、頼れる者は誰もいない。 自分で頑張らなきゃ。 本気なら何でもできるはず。 でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。

処理中です...